アドリブ

自分の中にない外国風フレーズを使えるようにするアイディア

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5月から音楽仲間と続けている作曲チャレンジもついに10曲目の大台を突破しました。今回は、ふと「スパニッシュな曲を作りたい!!」という願望が湧いてきて、こんな曲に仕上がりました。

前々からスパニッシュなフレーズはカッコ良くて好きだったのですが、練習する機会がなかったので、曲作りを通じてかじれるといいなあ…という単純な考えで、スパニッシュをテーマに作りました。

なのですが、作っていてものすごく苦労したのが、自分の中にないフレーズは出てこない、ということ。よくよく考えれば当たり前ですよね…

実際に手を動かし始めたら、コード進行がスパニッシュでも、メロディーが歌謡曲みたいになってコレジャナイ感が出てしまう。そんな壁にぶつかりました。

そこで、私がスパニッシュ風味をインストールするためにやったのが「イタコ練習法」というもの。勝手に名前をつけちゃいましたが…これをやった結果、歌謡曲感がかなり薄れました。

作曲ではなくても、自分の中にないフレーズをインストールするのに良い練習になるんじゃないかと思ったのでご紹介します。


イタコ練習法とは

自分の中にイメージしてるフレーズが弾ける外国人を降ろす」という趣旨から、「イタコ」と命名しました。

今どきイタコって言葉、なかなか出会わないのですが…ニュアンスが伝わればOKということで…

この「イタコ練習法」でやったのはこの2つのステップです。実はとても単純で、Youtube見ながら気軽にできます。

  1. イメージした曲を流してひたすらメロディーをなぞる
  2. 慣れてきたらアドリブを弾いてみる

詳しくご紹介していきますね!

ひたすらメロディーをなぞる

イタコ練習の一つ目のステップは、イメージしてる雰囲気の曲を流しながら、そのメロディーをただなぞって弾く練習です。

小学校の頃、漢字ドリルとかでうっすい文字をなぞるところから始めたと思うんです。それに近しい練習のしかたです。

漢字ドリルは、字のバランスを覚えた後に自分で書けるようにする。
イタコ練習は、音の並び方を覚えた後に自分から出せるようにする

そんな感じをイメージしていただけると良いかと思います。

で、私はスパニッシュな雰囲気を感じるために、こういう曲をずっとなぞっていました。

Youtubeをずっと見てたら偶然たどり着いたのですが、フラメンコをバックグランドに現代の歌に消化させていて、メロディーもシンプルでちょうど良い感じ!

なぞるとは言っても、ガッツリフレーズを覚えようとせずに、ああ、こういう音を使うんだなーというのを感じながらゆるーくなぞってみるぐらいです。

そのくらいの練習でも、フレーズ終わりの音の使い方やリズムの取り方など、自分の中にはないものが降りてきた感じがして、とても勉強になりました。


慣れてきたらアドリブを弾いてみる

ただなぞるだけでもインストールできた感じはあったのですが、さらに踏み込んで二つ目のステップとして、同じ曲の雰囲気の中でアドリブを弾いてみました。

とは言っても、基本はペンタを弾いていく感じになっていくのですが、メロディーをなぞっているうちに身についた独特な歌い回しのようなものが顔を出してきて、なんとなく曲の雰囲気に寄り沿っている感じ。

これをやって思ったのは、やはりペンタトニックスケールって偉大…ということ。歌はペンタトニックが土台になって、それに何か付け加えることでキャラクターを変えることができるんだなあと感じました。

この練習をしているうちに、アドリブの練習って究極はこういうことなのだなあと芋づる式に気づきを得て書いた記事をご紹介しておきます。

ペンタトニックスケールをインストールする方法を書いているのでご興味あれば合わせてお読みください!

おまけ。理論も勉強するともっといい

今回の作曲で行き詰まったところを救済してくれたのがご紹介した「イタコ練習法」だったわけなのですが、実はスパニッシュな曲を作る上で、はじめはフラメンコの理論的な勉強もしました。

スパニッシュのスケールは8音で構成されていて、メジャーともマイナーとも取れるスケールでうんぬんかんぬん…みたいなものです。

詳しいことはこの記事で紹介しませんが、前段階としてこのような知識を入れて、さらに実際に音を聴きながらなぞるというのはとても効率の良い学習法だなと思いました。

ああ、この音が特徴音なんだ、ということがすんなり理解できたからです。

この練習を通じて、外国の雰囲気に寄せていくためには、イタコ練習をしつつ、この2つの要素がルートからいくつ目の音なのか意識できると良いのかもと思いました。

  1. キャラクターを決定する特徴的な音
  2. フレーズの始まり、終わりの音

こういったことを意識するという意味でも、私みたいな考えながら理解していくタイプの人は、音楽理論も合わせて勉強するのがおすすめです。