【中学受験】2021年入試はコロナ禍で一体どうなるの?最新情報

入試情報

はじめに

徐々に規制が緩和されている新型コロナ対応ですが、中学入試が行われる冬は感染症が流行する時期でもあり、学校側は今からその対応に追われています。

2021年入試風景はどのように変わってしまうのか。どう対応すれば良いのか。

気になるニュースをいくつかご紹介しつつ、対策を考えていきましょう。

(2020年9月19日時点作成記事)

塾の応援風景は消えるのか

年明け以降の入試シーズンの感染状況は誰にも予想がつきません。

ウィルスは低温乾燥のほうが一般的には活発になると言われていますが、高温多湿の夏でも感染が収束しているわけでもないので、逆に低温・乾燥となる冬でも感染状況が大きく悪化することはないという説もあるようです。

ほぼ例年通りの日程で入試が行われますが、各校、感染対策には万全を期す必要があります。

中学受験の恒例行事であり、風物詩となっている塾による受験生への応援風景はどうなるのか。

各校の対応は以下のとおりです(神奈川県内校、もしくは神奈川男子御三家の併願校を中心。森上教育研究所による緊急アンケート調査結果から)

「塾の応援はご遠慮いただく方向で検討している」(逗子開成中)
「自粛を求めたい」(芝中)
「応援の中止または人数制限を検討している」(海城中)
「感染状況によってはご遠慮いただく案も検討中」(浅野中)
「校門外での活動のため、本校としては規制等を考えておりません」(鎌倉学園中)

聖光学院などは例年通りとしている。

普段お世話になっている塾の先生による、現地での受験直前の熱い応援による後押しは、素直な小学生たちにとっては、大きな力となっていたものです。

逆に親からかける言葉は難しく、プレッシャーに繋がることも多いため、塾の先生方の果たしていた役割は大きかったと言えます。

そんな応援がなくなるとなると、より一層当日の親の振る舞いや声かけが大きい影響を与えることになります。

塾の先生方による声かけは、前日の夜もしくは当日朝に電話でというケースが増えるのでしょう。

そのときにかけてくれた先生の言葉を思い出すように、子供には促してあげましょう。

当日、どんな言葉をお子様にかけるかは、事前に考えておきましょう。

お子様の性格にもよるかもしれませんが、決してプレッシャーにならず、お子様の勇気を後押しするような言葉が良いと思います。

保護者の待機場所は?

ほとんどの学校は3密対策で席間距離を広げ、追加の会場を用意するなどの対策を検討していますが、一部の学校では、待機場所を設けない方向での対応を考えているところもあるようです。

「保護者控室を設けないことを検討している」(海城中)
「待機場所は用意しない予定です」(渋谷教育学園渋谷中)

試験会場をまず広げる必要があることから、都心にあってスペースに制限がある学校を中心に保護者の待機場所が設けられないケースが増えることが想定されます。

試験開始時間が早い場合が多いため、寒い中当日になって待機場所を探すのは大変だと思います。

あらかじめ学校近辺の待機場所(喫茶店、ファミレスなど)を探しておくことと、お子様との待ち合わせ場所をわかりやすい場所に決めておく必要があるので注意してください。

出題範囲を限定、難易度調整する動きあり

ほとんどの学校では例年通りの入試問題を課す予定ですが、一部では、新型コロナによる学習状況の遅れに配慮して、出題範囲を限定する動きも出ています。

また、受験生の負担軽減策として、難易度調整を行う動きもあります。

「発展・応用問題の比率を下げ、基礎力重視の問題作成」(湘南学園中)
「4科目入試・2科目入試において、各教科で基礎力を踏まえた出題をコレまで以上に心がけることといたします」(桐蔭学園中等教育)

難関校ではほぼ影響ないと予想しますが、例年より難易度が若干調整される可能性があります。

平均点が上がることにより、ケアレスミスが許されない、1点勝負の受験になる学校が増えることも考えられます。

対策としては、ケアレスミスを減らす、基礎・基本問題重視で、皆が得点する問題は決して落とさない訓練を徹底していきましょう。

オンライン入試は時期尚早か

来春の中学受験の「オンライン入試」を巡る判断が割れていて、各都道府県の判断にばらつきが出ています。

東京都内では自粛の方針が示され、オンラインで実施予定だった学校が変更を迫られた一方、各校の判断に委ねる県もあります。

監督者のいない在宅受験では不正を防げず、公平性の確保の困難さが背景にあるようです。

協会の指針を受け、青稜中学校(東京・品川)は在宅でのオンライン入試の中止を決めましたが、2月2日に東京国際フォーラムでタブレット入試(国語・算数)を行うとのことです。

十分なソーシャルディスタンスを保った状況での受験となり、駐車場もあるので公共交通機関を使わずに来場も可能とのことです。健康に不安のある受験生への、素晴らしい配慮ですね。

<各地の私学団体による中学受験のオンライン入試の指針>

東京都自粛を求める
埼玉県原則中止
千葉各校の判断に任せる
神奈川
愛知
大阪まだ検討していない
福岡

 

在宅での不正防止や各家庭のネットワーク環境の問題もあるので公平性の担保が現状では難しいようです。

特に難関校では記述式の問題も多く、2021年度中学入試においてオンライン入試は現実的ではないと考えます。

 

このように、来春の中学入試は例年とは様相が一変することが予想されます。

一方、受験生がすべきことは大きく変わるわけではありません。冷静に対処していきましょう。

今後も様々な情報をウォッチしながら、必要な対策を考えていきます。

<関連記事>

【中学受験】2021年中学入試動向 新型コロナの影響

<参考記事>

2021年「中高一貫校」入試はコロナ禍で一変!出題範囲など各校の対応は?
徐々に規制が緩和されつつある新型コロナ対応だが、中学入試が行われる年明けの冬は感染症が例年流行する時期でもあり、学校側はいまからその対応に追われている。2021年の入試風景はどのようになるのだろうか。
中学受験で割れる「オンライン入試」 東京都内は自粛 - 日本経済新聞
新型コロナウイルスの収束が見えないなか、来春の中学受験の「オンライン入試」を巡る判断が割れている。東京都内では自粛の方針が示され、オンラインで実施予定だった学校が変更を迫られた一方、各校の判断に委ねる県も。受験生の公平性の確保の難しさが背景にある。東京私立中学高等学校協会は3日の理事会で、来春のオンライン入試の自粛を求...

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