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「みえるとかみえないとか」(ヨシタケシンスケ/アリス館)感想レビュー 人と違うってどういうこと?を知る絵本

2020年11月25日水曜日

絵本

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「みえるとかみえないとか」(ヨシタケシンスケ/アリス館)読みました。

宇宙飛行士のボクが、宇宙を旅する間に出会う様々な生き物。目が3つあって後ろも見える宇宙人、空を飛べる宇宙人。身体がとても柔らかい宇宙人。みんな個性がある。

その中で出会った「うまれつき ぜんぶの目がみえない」宇宙人。その人の世界の感じ方はボクとずいぶん違っていたんだ。

目が見えない事で感じ方がどう違うのかが細かくイラストで説明されています。そして「みえないからこそ できること」もあると気づきます。

さらに「大きい小さい」「歩ける歩けない」「聞こえる聞こえない」みんなちょっとずつ違って、その人だけにわかるその人だけの見え方や感じ方の違いをつづります。

みんな違ってその人だけの感じ方があるのなら、お互いに発見を伝えあえば、きっと新しいものが見つかるよね。もちろん、違うところだけじゃなくて、同じところもあるって発見があるかもしれない。

違いを受け入れ、視野を広げ楽しむことの出来る絵本です。

この絵本には「この絵本ができるまで」という小さなパンフレットもあります。ヨシタケシンスケさんと伊藤亜紗さんの対談が載っています。対談はアリス館HPでも読むことが出来ます。
また、伊藤亜紗さんは「目の見えない人は世界をどう見ているのか (光文社新書)」も書いています。 視覚を失うことによって生み出されること。空間、感覚、運動、言葉、ユーモアという五つの視点から、目の見えない人の世界の見え方を読み解く本です。


笑顔について

ヨシタケシンスケさんの絵本はユーモラスでついつい微笑んでしまうのですが、よく見ると絵本の登場人物は笑っていません。

笑顔の子どもの絵を見た時、子育てを楽しんでいる人は「私と一緒だ」と思えるかもしれないけれど、子育てがつらい人がその絵を見たら「絵のなかの親子はこんなに楽しそうにしているのに、なんで私は楽しくできないんだろう」って傷つくかもしれない。

ヨシタケシンスケさんは「安易な笑顔は描きたくない」「笑顔の安売りで笑顔のインフレが起こるのは嫌」「笑顔の絵は半分を傷つける」と考え、あえて笑顔を少なくしているそうです。

さらに、「笑顔じゃないけど楽しそうだな」って絵は描けるはず、「つまらなそうな顔してるけど、本当はお前楽しいだろう」と見える絵だって描けるはずとも考えているとのこと。

登場人物はいつも真剣で、真剣だからこそ生み出す面白さがあるのかなぁと思います。

おすすめ絵本(ヨシタケシンスケ)

数々の賞を受賞しているヨシタケシンスケさんの絵本。

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おしっこちょっぴりもれたろう
なつみはなんにでもなれる

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