梅芸版『エル・アルコン-鷹-』配信を見たんだ・1

2020-12-05星組公演感想,星組

ことなこによる星組梅田芸術劇場公演『エル・アルコン-鷹-』『Ray -星の光線-』のライブ配信を見ました。
劇場で観たかったよぉぉぉ!!!
が、都合があわず、でも自宅で見られるのはありがたいですね。
はい、私は楽天TVによるライブ配信組です。

2007年の星組大劇場版(瞳子ちゃんとあすかちゃんのコンビだった)を懐かしく思い出しました。
初演版を思い出しつつ比較しながら見れるので美味しさ2倍。
ことなこの再演版も規模こそ小さくなったものの見劣りはしないしね。

もとは全ツを想定した梅芸版なので、プロローグの盆回しやセリ上がりがないのはちょっとさみしい。
でもその代わりの演出もあって、背後の階段からぴょんと飛び出すように出てくるのとか「こうきたか!」的な楽しみもあるんだよね。
しょっぱなの「ティリアン、悪魔めぇぇぇ」なせり下がりもないかわり、海に落ちるみたいな感じだったりさ。

ツッコミどころも健在。
特に心の声ね。
「うっとおしい女だ……」とか。わかったよ、わかったからティリアン、わざわざ言わなくてもわかるよ、って苦笑。
ちゃんとこっちゃんの表情でわかるからさー、サイトーくん。

あとくらっちペネロープがティリアンにお礼を言いにきて食われるとこね。
心の声も多すぎて笑うんだけど(しかもポエミー)、ペネロープの発言「あなた紳士ではありませんわ」って、紳士だと思ってたんかい!!みたいな気持ちにもなった。
いや、ティリアンは功名心強いしレディ・ペネロープの前ではネコをかぶってたのかもしれんのですが。

ツッコミどころありすぎてどうしようと思うんだけど、なくなってたらなくなってたでさみしかったかもしれん。

ピンクに染まるジュリエット登場(まめちゃん上手い)とか、エリザベス女王のナンバー(なっちゃんさすがの歌声)とか、もうその場面自体がギャグなシーンもふんだん。
面白いけど、名作とはいえんし、でも駄作と言うにはちょっと……な感じが懐かしかったです。
位置づけ的には迷作・珍作くらいな感じ?
でも曲の良さと出演者の技量と熱でねじ伏せてく。

・こっちゃんティリアン。
黒髪・長髪のカツラ似合う~~~!!

あの歌ウマ実力派瞳子ちゃんが初演なのでふつうなら再演のハードルが上がりまくるものなんだけど、こちらも稀代の実力派トップこっちゃんなので問題なし。
歌が心地いい。聞きほれるわ。

芝居もうまくなったなぁ。
口をゆがめてニヒルに笑ってたのが、ひっとんギルダと心を通わせて剣を返して……とやってるときは素直な青年になってるのね。
ギルダに心ゆるしてるのがわかる。

ギルダを失ったときは目に炎を宿し鬼人のような動きをするように。
あまりの熱量に負ける気がしなかった。

最期は「レッドごとき海賊に」って言ってたけど、ほんとだよティリアン…… 。(なんで負けた?)

・ひっとんギルダ。
惚れ惚れするスタイルに超小顔、見栄えがするし、女海賊の頭首にふさわしい華がある。
ダンサーだから動きにキレがあって、ちゃんと強そうなのがいい。

超高音な歌は大変そうでしたが、不安になるほどではなし。

プロローグで部下の女海賊たちを指でクイクイするの、めっちゃツボ。

・愛ちゃんレッド。
若い、白い、清い、愛ちゃんなのに!!!

ちゃんと大学で法学を学んでそうなレッドでした。それがすでに新鮮。
初演のちえは「大学、嘘だろ……?」「最初から海賊が天職だろ」みたいな人だったからな。

こっちゃんと戦うにあたってか弱くみせるのには「お疲れ様っす!」と言いたくなりました。
こっちゃんだって動きにキレがありまくるしパンチあるから弱そうには見えないんだけど、どうしても体格差があるから。

礼ティリアンが愛ちゃんレッド(でかい)の手をひねり上げるわ、顎クイするわ。
私はなにを見せられているのだ?

顎クイのところは見事な膝折と背中そらしで、愛ちゃんの背中と脚がんばれ!!と思わず応援しました。

かよわぶってる愛ちゃんに萌えたらいいんですかね。
なんか、珍しいものを見せていただきました。

ラスト、海賊を続けるにあたり「海が好きなんだ」と言うレッドですが、海賊よりは浜辺で詩を書いてそうな感じでしたね。
そのへんも白い(本来の)主人公。

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