住んでわかったフィリピンのマナーやタブー ほとんど無くて暮らしやすい国

外国には日本とは全く違うルールやマナー、タブーがあり、知らないと大問題になりかねません。

  • ドイツでは手をまっすぐあげてはいけない
  • 中国では料理を少し残す
  • タイではお坊さんより頭を下げる
  • シンガポールでは駅や車内での飲食禁止

ドイツではナチスを思い出すから、中国では料理が足りなかったと思われるから、タイでは仏教の教えからです。

これらはそれぞれの国のルールやマナーであり、日本人もその国に行くと従うべきです。「ナチスなんて知らねーよとか、私は仏教徒じゃないから」というスタンスだと危ないです。

また、シンガポールの駅や電車での飲食は法律で禁止されていて、観光客でも知らずにやってしまうと罰金を取られてしまいます。

では、フィリピンにはどのようなマナーやタブーがあるのでしょうか?

僕はセブ島に5年住んでいますが、フィリピンではやってはいけないことがほとんど無いことがわかりました。

今回は、住んでわかったフィリピンでやってはいけないことと、日本人的にはマナー違反だけどフィリピンではやってもいいことをご紹介します。

目次

フィリピンのマナーやタブー

フィリピンでやってはいけないことはほとんどありませんが、トイレと喫煙だけは注意が必要です。また、誰かを叱るものマナー違反です。これだけは気をつけましょう。

トイレットペーパーは流さない

フィリピンのトイレは配管が細く、詰まりやすいです。基本的にトイレットペーパーは流してはいけません。トイレにはゴミ箱が設置されているのでそこに捨てるようにしましょう。

絶対に流れないというわけではないので、ちょっと綺麗なトイレなら流すことはできるのですが、旅行先でトイレを詰まらせてしまうと大変ですよ。

また、トイレットペーパーが無いトイレが多いです。観光客はトイレットペーパーやティッシュを持ち歩きましょう

僕も初めてセブ島に来た時は常にトイレットペーパーを持ち歩いていましたが、今は気にしなくなりました。フィリピンでは手で拭いたり、そのままにしたり、トイレにあるホースで流したりします。

フィリピンのトイレ事情に関しては、

  • トイレットペーパーがない
  • 便座がない
  • 水が流れない
  • 公衆トイレにお金がかかる
  • そもそもトイレが少ない

と色々大変です。

国内全面禁煙

ドゥテルテが大統領になった2016年前後くらいから、フィリピン国内は全面禁煙になりました。それ以前はみんな歩きタバコをしていたのですが、今は罰金があります。まあ大通りを1本入れば歩きタバコしている人はいますが。

元々どこでもタバコが吸えたため、喫煙所がほとんどありません。喫煙者にはちょっと厳しくなりました。10階建てのビルの中にひとつもないところもあるので、オフィスで働いている人などは結構しんどいです。居酒屋やクラブでもタバコが吸えないところもあります。僕も喫煙者なので、タバコが吸える居酒屋を選ぶようになりました。

日本でもどんどん喫煙に関するルールが厳しくなりますよね。なので日本人観光客がセブ島に来て困ることは少ないかもしれません。

電子タバコはフィリピンでは禁止になったので注意してください。アイコスは空港で取られる人と取られない人がいます。

ちなみにフィリピンでは飲酒も喫煙も18歳からです。僕は21歳の時に初めてセブ島に来たのですが、今までに1回だけコンビニで年齢確認されたことがあります。

人を叱る、喧嘩する

フィリピン人はプライドが高い人が多いので、人前で叱るのはやめましょう。「人前で叱ってはいけない」という法律があると聞いたことがありますが、これは定かではありません。ただ、人を怒らせないようにするというのは、当然のマナーですよね。

叱ってしつけるということがないので、レストランなどで子どもが走り回るのも当たり前です。これはマナー違反ではありません。日本人とフィリピン人の国際結婚で、日本人の親が子どもを叱ってしつけ、逆にフィリピン人の親に怒られるなんてこともあるようです。フィリピン人は子どもに甘いとも言えそうですが。

また、飲み会でテンションが上がって喧嘩になると危ないです。ローカルなところでは銃が出てきます。飲み会での喧嘩が原因で殺されたというのも何度か聞きました。

中指を立てる

国によって親指を立てたり、OKサインをしたりなど、指の動きが問題になることもありますが、フィリピンにはありません。

中指を立てるのだけはやめましょう。もはやマナーというものでもありません。冗談では済まなくなります。

自分で誕生日パーティー

これはマナーと言うよりフィリピンの文化ですが、誕生日パーティーは誕生日の人が開催します。自分で料理やお酒を準備して、誕生日パーティーをするからみんな来てねという感じです。

友達が増えるほどお金がかかりますが、呼ばれることも多くなります。僕も毎年何回も誕生日パーティーに参加するので、レチョンが珍しいものではなくなりました。

誕生日はフィリピン人にとって一大イベントで、特に子どもの誕生日パーティーは盛大にやります。子どもが1歳になること、歳をとることが日本と比べて難しいというのが理由かなと思っています。フィリピンで子どもが1歳までに死ぬ確率は日本人の10倍で、約2%です。

そのために何とかお金を用意し、どんなにお金が無くても誰かに借ります。僕も「子どもの誕生日だからお金を貸して」と何度も言われました。

お年寄りを敬う

お年寄りを敬うこと、優先することはもはやマナーではなく当たり前です。フィリピンは平均寿命も短く、フィリピン人の60歳は日本人の60歳とは結構違います。そもそも文字通りの隠居生活なので、見かける機会もほとんどありません。

スーパーのレジには高齢者専用のレジがありますし、無かったとしても高齢者がいれば順番をゆずるのは当たり前です。日本人の高齢者にとっても住みやすいのではないでしょうか。

フィリピンでやってもいいこと

日本ではマナー違反やタブーとされがちでも、フィリピンではやってもいいことをご紹介します。もしフィリピン人がこれをやったとしても注意したりしないようにしましょう。

食事のマナー

日本では、食事に関するマナーが多すぎるし、厳しいですよね。クチャクチャと音を立ててはいけないとか、箸の持ち方とか、コメは1粒も残さないとか。

フィリピンではこれらはありません。特にクチャクチャ音を立てる人は多いですし、食べ終わったあとは結構散らかっていることもあります。食事中のゲップやおならもOKです。

一度注意したことがあるのですが、ここはフィリピンだからとか、これが普通だとか、逆に怒られました。僕はその時に「郷に入っては郷に従え」だと思い、それ以降フィリピンの文化に合わせるようにしています。

また、フィリピンでは右手にスプーン、左手にフォークを持って食事をします。スプーンはナイフ代わりに使えます。よく、「フィリピンでは手で食事する」と言われますが、そんな機会はあまりありません。路上でストリートフードを食べる時か、どうしてもスプーンとフォークが無い時だけです。

ちなみに大勢でお酒を飲む時、日本では全員の飲み物がそろってから乾杯して飲みますが、フィリピンにはそんな文化はありません。飲み物が来た人から勝手に飲みます

フィリピンタイム

これは人によりますが、遅刻をするのが当たり前の人もいます。日本人は時間にきっちりし過ぎですが、フィリピンでは気長に待ちましょう。僕はフィリピンに来てから待つのが苦にならなくなりました。誰かが時間に遅れても怒りません。

特に雨が降ると渋滞するので、結構な確率で遅れます。遅れる人は「雨が降っているから仕方ない、遅れて当然、悪いのは自分じゃない」と思っているみたいです。

「フィリピン人はみんな遅刻する」みたいに書かれているのもよく見ますが、そんなことはありません。時間にきっちりしている人もいます。

交通マナー

フィリピンの交通マナーは悪いです。歩行者優先ということはありませんし、クラクションを鳴らしまくります。赤信号を無視したり、車線を無視する人もいます。これは完全にフィリピン人の謎の1つで、普段のんびりしているのに、なぜか車に乗った時だけせかせか、イライラしています。

また、信号が少なく、都市部以外はほとんどありません。さすがにセブシティは厳しいですが、田舎だと無免許運転やノーヘル、バイクの3人乗り、4人乗りも当たり前です

日本人の観光客は道を渡るのも難しいですが、慣れた人は車の間を縫うように渡ります。セブ島に観光に来た際は車には気をつけましょう。僕は道端に立っていただけなのに車と接触したことがあります。たまに事故も見かけます。

ドレスコード

ドレスコードほとんどありません。僕はいつもTシャツと半ズボン、ビーサンです。

ただし、教会に行く時は長ズボンと靴、女性なら露出の少ない服が好まれます。また、高級なホテルやレストラン、カジノに行くなら相応の格好をしましょう。

セブ島で有名なウォーターフロントのカジノに、一時だけビーサン禁止のドレスコードがありました。僕も1回だけ追い返されたことがあります。セブではビーサンを履いた金持ち外国人は結構いて、入口で追い返すのは機会損失でもったいないなと思っていましたが、すぐにドレスコードはなくなりました。

騒音問題

騒音で問題になることはありません。高級なコンドミニアムや住宅街なら別ですが。

フィリピンでは個人宅や路上にもカラオケがあり、大きな音に寛大です。人の声も大きいですし、ニワトリや犬の鳴き声もうるさいです。

自分が大きな音を出してもいいし、隣人の騒音にも寛大になりましょう。逆に言うと、これに耐えられなければフィリピンには住めません。

宗教上のマナー

フィリピン人はキリスト教徒が9割以上ですが、多くの日本人にとってはキリスト教がよくわからないと思います。

仏教やイスラム教は色んなタブーがありますが、キリスト教にはほとんどありません

旅行や生活をする上で、何かタブーがないか考えましたが、思いつかないくらいです。食べてはいけないものとかもありません。

教会で写真を撮らないことくらいですかね。そもそも観光地ではないので、軽い気持ちで行くのはどうかと思いますが、その辺も寛大です。

あとは婚前交渉ですかね?これにも寛大です。※人によります。

その他のマナー

あまりいいことではありませんが、つばを吐いたり、ポイ捨てしたり、立ちションしたりが当たり前です。

だからと言ってフィリピンでは何をしてもいいというわけではありません。日本人として、最低限のマナーは守り、迷惑にならないようにはしましょう。

日本のマナー

フィリピンのマナーについてご紹介してきましたが、逆に日本のマナーが堅苦しすぎるんですよね。日本のマナーが厳しいから嫌だと言っているわけではないです。意味の無い、無駄なマナーが多すぎます。

お辞儀の角度とか、上座とか、ハンコを押す時のマナーとかどうでもいいです。「有給休暇を取ると周囲の人達に迷惑がかかる」とも言われます。マナー講師という存在自体おかしなことだと思います。

僕は大学4年生の時、1度だけ就職活動の説明会に行ったのですが、リクルートスーツを来た何百人の学生が全員同じ顔に見えた時、海外に行こうと決めました。

あまり言うと僕が無礼な人のようですが、一応最低限のマナーは守りますよ。

まとめ

フィリピンではタブーとされるマナーがほとんど無く、暮らしやすいです。これも移住先としての人気の理由の一つで、僕もそんなゆるさが好きでずっと住んでいます。

外国には日本にはないマナーがあるというのはみんな知っていますが、むしろ日本には外国にはないマナーが多すぎます。

これはいい、あれはダメ、こうするべきと、日本がちょっと厳しすぎるんですよね。僕は日本の好きなところもあるのですが、暮らすなら絶対にフィリピンがいいです。海外に移住する人はこれからも増えると思います。

ただ、フィリピンでは何をしてもいいというわけではないので、最低限のマナーは守りましょう

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