佐々木譲の『沈黙法廷』を読みました。なんていうか、いい意味で普通の小説というか、派手な展開でページをめくる手が止まらないわけではなく、驚愕のどんでん返しが用意されているわけでもないのですが、良質のミステリーを読んだ感じがしました。ある殺人事件の発生から捜査・逮捕・裁判終了までを描いていて、５５７ページの大作ですが途中でだれることもなく、登場人物もみんなリアリティがある。
佐々木譲は『くろふね』、『天下城』、『武揚伝』などの歴史小説は読んでるけどミステリーは何故か今更な気がして手を出していなかったのですが、こんなに面白いなら他にも読んでみようと思いました。幸い、時間なら腐るほどあるし。
