日々是好日日記

心にうつりゆくよしなしごとを<思う存分>書きつくればあやしうこそものぐるほしけれ

これって本当に喜ぶ話なのですか?

2020年11月18日 07時33分11秒 | 政治
 「米大統領選で当選を確実にした民主党のバイデン前副大統領は12日、菅義偉首相との初の電話協議で、米国の日本防衛義務を定めた日米安保条約第5条が沖縄県・尖閣諸島に適用されると明言した。異例の言及に日本側は歓迎したが、バイデン新政権の実際の外交方針は未知数。今後の信頼構築がカギとなる」(2020/11/13毎日新聞)
 ここで問題になっている「日米安全保障条約第5条」の主要部分は次のとおり:「各締約国(日本とアメリカ合衆国:筆者註)は、日本国の施政の下にある領域における、いずれか一方に対する武力攻撃が、自国の平和及び安全を危うくするものであることを認め、自国の憲法上の規定及び手続に従つて共通の危険に対処するように行動することを宣言する」
 そこでバイデン発言(と日本政府が言っていることを鵜呑みにして)をこの条文に適用すると、「尖閣諸島」に適応する用意があるという意味であろう。
菅・バイデン電話会談は10分間と報道されているので、通訳を入れてのやり取りは大雑把に4分の1に均等に割り振ってしまえば両首脳の発言時間は共に2分30秒しかない。その短時間の対話の中で、菅氏が「『日米同盟は、厳しさを増す日本周辺地域、国際社会の平和と安定に不可欠で一層の強化が必要』と伝え、『自由で開かれたインド太平洋の実現に向けて連携したい』と訴えた」(2020/11/12 Reuters)などとも語ったというから果たして日米安保や、まして極めて政治的に燃えさかる尖閣列島で火中の栗を拾う話などを果たして本当にバイデン次期大統領が語ったのであろうか?
 そもそも尖閣列島をオバマ大統領時代のホワイトハウスは日米安保の枠内に入れていなかったはずであり、ほかならぬバイデン氏はその副大統領だったのだから、軽々しくそれも電話会談で語ったというのは本当なのだろうか?
 尖閣諸島の中の大正島および久場島は中国名がそれぞれ黄尾嶼および赤尾嶼で、在沖縄米軍が使っている地図は中国名の方を使っているという話を聞いたことがある。ことほど左様な過去を思い出すと防衛大臣をはじめ菅内閣閣僚諸氏が鬼の首を取ったようにボルテージを上げているのを見ると、天邪鬼の筆者としては冷水を浴びせたくなるのである。
 なにはともあれ遠くの親戚より近くの他人。ましてその他人がだんだん鼻持ちならない金持ちになっているのをみれば、ほどほどに付き合う知性と知恵が必要だ。何はともあれ、よろず悶着好きの政治家はいさ知らず、無人島をテーマに戦争は御免だというのがわれら平民がつくる国論である。
 福祉政策についてはまずは「自助から」などと言っている御仁が、こういうキナ臭い問題になるといきなり「公助」を言い出すというのも「なんだべーかなー?」という気分になるのであるが・・・
 


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