第10回「ひとりぼっちの若君」
https://www.nhk.or.jp/kirin/story/10.html
麒麟がくる 前編 (1) (NHK大河ドラマ・ガイド)
冒頭は前回に引き続き京都の駒(門脇麦)のシーンから。
恋わずらいということですが、心なしかいつもよりやつれて見えました。
そして駒が過去に芸人として活躍していたという事実も判明。
昔取った杵柄というか、身体で覚えていた芸ということで見事な綱渡り芸を披露。
しかしさすがにこういった高度な芸は日々稽古していないと感覚が鈍るのでは?
しかしそれだけ卓越した腕前があるのに、なぜ旅芸人を辞めて東庵先生(堺正章)の助手になったのだろうか。
その間、どのようないきさつやドラマがあったのでしょうか。
まあ旅芸人より医師の助手の方が確かに生活は安定しているとは思いますが。
そして初登場の伊呂波太夫(尾野真千子)は女性ながら旅芸人一座の座長です。
伊呂波太夫が東庵先生と交わす会話の中で松永久秀(吉田鋼太郎)が登場。
登場しなくても噂話で登場する久秀。存在感を主張しています。
(ところで、暗殺未遂の後、細川晴元(国広富之)との関係はどうなったのでしょうか)
ところで旅芸人の座長が女性というのはよくあったのでしょうか。
意外とそういう世界は実力勝負だからあり得るのでしょうか。
そういえば同じ池端俊策さんの大河ドラマ『太平記』には花夜叉(樋口可南子)や藤夜叉(宮沢りえ)らが登場しました。
wikipedia:太平記 (NHK大河ドラマ)
今川家と織田家の間に人質交換の話が出る。
これは戦略的・人情的に難しい問題です。
斎藤利政(本木雅弘)や織田信長(染谷将太)は例え肉親でも応じてはいけないという考えのようです。
一方、織田信秀(高橋克典)は人情を見せます。
こればかりはどちらがいいか難しい問題です。
日本人の心情としては、やはり人情が優先する、というかそうであってほしいと思います。
日本の子ども向けヒーローもの物語では、悪人たちが人質を取るとそれに応じるのがパターンとなっています。
正しい方が人質を見殺しにする展開はまあありません。
以前、アメリカの大人向けSFを子ども向けに翻訳した本で、人質を見殺しにするシーンが堂々と描かれていて驚いたことあります。
SF KidなWeblog
『超能力部隊』ロバート・A・ハインライン
http://sfkid.seesaa.net/article/112424091.html
一般的に、人情が優先する世界の方が生きやすいのではないでしょうか。
いつ自分が人質になるか分からないのだから。
匿名掲示板というのができてからネトウヨだとかネット工作員というのが出てきてネット世論を〝自己責任論”に誘導するという風潮があり、それは成功しつつあります。そういう風潮が広まると世の中がギスギスしていずれ自分で自分の首を絞めることになるのではないでしょうか。
人質交換に応じようとする信秀に断固抵抗する信長。
この時の信長は冷静に理路整然と語るのではなく、顔をゆがめて表情豊かに主張しています。
そういう性格という設定なのでしょう。
あくまでも抵抗する信長を信秀は
「器量にやや欠けているがのう」
と評しています。
そうだったのでしょうか?歴史的に見てどうだったのでしょうか?
これも結局結果論に帰着するのでは?
信長と光秀(長谷川博己)がついに言葉を交わす。
信長の兄弟関係や母との関係が垣間見られます。
母の土田御前(檀れい)は弟の織田信勝(木村了)に家督を継がせたかったが聞き入れられなかった。
兄弟間の家督争いは大変ですね。
「物事には天の与えた順序がある」という原則があるとはっきりしていいのですが、それも時によりけりです。
それにしても竹千代(岩田琉聖)は聡明でませています。このキャラ設定は秀逸。
私はあまり小説やドラマなど見たことないので分からないのですが、今までの小説やドラマでも竹千代はこんな感じだったのでしょうか。
人質交換の是非を問われて
「敵を倒すためにはまず敵を知ることから」
と即答するとはすごい。
もし将来同じような立場になったら役に立つフレーズなので覚えておきましょう。
しかしいくら何でも、屋根裏に人がやってきたら分かりそうな気がするのですが。
いや、信長は部分的にうつけてるから将棋や心理戦に夢中で本当に気付いていないのかもしれない。
竹千代は聡明だからあえて気付かないふりをしているだけなのかも。
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『麒麟がくる』第10回~物事には天の与えた順序がある
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麒麟で学ぶ#10 「麒麟がくる」第10話は伊呂波大夫初登場と織田信長の闇が明かされる回
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『麒麟がくる』第10回「ひとりぼっちの若君」レビュー(2020年3月22日:NHK BS4K)
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