トーキング・マイノリティ

　東京新聞の望月衣塑子なる女記者は、この新聞を取っていない方にも名前だけはよく知られており、注目度の最もあるスター記者だろう。概ねメディアはこの女記者を挙って持ち上げ、殊に的外れな質問を繰り返すゆえに官邸から締め出しを食った際、全面的な擁護論を展開していた。東京新聞の友好紙でもある河北新報も望月を擁護する記事を載せている。
　一方、保守系には悪名高い記者で、言動は何かと非難と嘲笑の対象となっている。「産経新聞は2017年9月14日の記事で「根拠が定かでない情報や私見を織り交ぜた質問も多い」と評している」（wiki）とか。

　さらに望月は質問のみならず、ツィッターでも根拠が定かでない情報や私見を織り交ぜた書込みをしていた。拙ブログの数少ないフォロワーの1人f-mars2008さんのツイートで初めて知ったが、彼女は「安保法制以降、日本の中東でのイメージが悪化しているのを安倍政権はどこまで把握しているのか」と書込んでいたのだ！匿名ならともかく、東京新聞のスター記者がデマ情報を発信するのはフェイクニュース以外の何者でもない。
　望月の書込みは Share News Japan というサイトで取り上げられており、ここでは彼女への非難と揶揄が際立っている。私的に興味深いと感じたリツイートを複数引用したい。

「彼女の著書からイスラム研究者の宮田律氏と親しいようで、多分、彼の受け売りでしょう。もしそうだったら、そういえばいいだけです」 （Ｍouming87さん）‏
「また希望的憶測で捏造話ししてるのか。。ソースはどこですか？」（本家蓬莱さん）
「ずっと首相官邸に張り付いているけど何時中東へ行って調べて来たのだろう」（たまてばこ さん）
「9条があるから大丈夫じゃなかったのか？ ついでに安保法制決議の頃、ホルムズ海峡のリスクが無いと言っていた人たちを取材したら？望月さん」（カーズさん）

　エジプト出身のタレント、フィフィもこの件で反論ツイートをしており、この一文は良い。
「安保法制どころか日本の内政に干渉するような論評を見聞きしたこともありません。政権批判のために中東を巻き込んで日本と中東の良好な関係に水を差すようなコメントをしたのなら残念です」

 　ゴシップ紙記者ならまだしも、昨今の日本の新聞記者連中はソースなしで、出鱈目な希望的憶測を書き殴るのが主流らしい。2017年12月頃、「エビデンス？ねーよ そんなもん」とうそぶいて話題となったのは朝日新聞の女記者・高橋純子だった。ネットはフェイクニュースばかりと罵倒するブンヤこそが新聞TVをフル活用、フェイクニュースの本家となっているようだ。
　望月のデタラメぶりには、一介の中東オタクにもツッコミどころ満載だった。この者は中東がどのような地域なのか、全く知らないと公言していると同じなのだ。中東諸国では安保法制のような法は既に制定されており、徴兵制度を取る国が大半である。君主制国家では志願制を採用しているケースが大多数だが、クウェートは徴兵制を施行している。

　イスラエルに至っては女にも徴兵制があり、トルコは良心的兵役拒否を認めない国である。もし中東諸国民が安保法制が日本でようやく可決、決議の際に大騒ぎになったことを知れば驚くと同時に呆れるだろう。9条を最も受け入れない地域こそ中東だから。
　君主制国家でありながらクウェートが徴兵制を施行しているのは、隣国イラクによるクウェート侵攻（1990年）の苦い体験があるはず。日本の民放で放送されていた亡命クウェート老人の意見は今でも憶えている。
「日本はどうして助けてくれないのか？日本軍は強いはずだろ？」

　道理でトルコに4世紀に亘って支配されていたワケだ。クウェート侵攻は湾岸戦争に繋がったのだが、莫大な金を出しても軍隊を派遣しなかった日本には湾岸戦争終結後、クウェート政府から感謝の言葉はなかった。これが世界の現実であり、この出来事を憶えている日本人はどれだけいるのだろう？
　例え中東情勢に疎くとも、記事にするなら綿密に調査するのが新聞記者として最低限の筋だが、それすらしない者がメディアの寵児扱いされているのが日本の言論界なのだ。これでは言論の自由が保障されない中東諸国の方がマシかも。
その②に続く

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