映画「真実」 | 空想俳人日記

映画「真実」

見どころ
『万引き家族』などの是枝裕和監督が、初の国際共同製作映画として『しあわせの雨傘』などのカトリーヌ・ドヌーヴを主演に迎えて撮り上げた家族ドラマ。国民的女優の自伝本の出版を祝うために家族が集まった場で、母と娘の隠された真実が露わになる。ドヌーヴ演じる大女優の娘を『イングリッシュ・ペイシェント』などのジュリエット・ビノシュが演じるほか、イーサン・ホーク、リュディヴィーヌ・サニエらが共演する。
あらすじ
国民的女優のファビエンヌ(カトリーヌ・ドヌーヴ)の自伝本「真実」の出版を祝うため、家族が集まる。アメリカで脚本家として活躍する娘のリュミール(ジュリエット・ビノシュ)、ファビエンヌのパートナーと元夫、秘書らが集まっていて、皆彼女が何をつづったのかが気になっていた。自伝は、隠されていた母と娘の間の愛憎渦巻く真実を明らかにする。
(以上、「シネマトゥデイ」より)



 監督自身が「僕の映画は、観終わると重くよどむ感じがあるらしいけど、今回の映画は『予想外に明るかった』と言われる方が多い」と本作の評判について語ってる。
「観終わった後に、いつもより遠回りして家に歩いて帰っていける気持ちになれる映画を作ってみたいと思ったので、そんな気持ちにたどりついていればうれしいです」と述べてるように、これまでの今にも雨が降り出すような曇天気分にさせられる映画ではない。確かに、親子の愛が最後は真実に辿り着いたかのように、雲の切れ間から太陽が覗いたような感覚にさせられる。



 ただ、曇天気分の映画の方が問題作と呼ばれやすく、晴れ間が覗いた作品には問題作というレッテルは貼りづらい。
 問題作が好きな方には、もしかすると拍子抜けな気持ちに襲われるかもしれない。



 ただ、劇中で孫娘が「これって真実」という言葉があるが、それを私たちが見終わった後に、ぼそりと呟いてみると、これまた違った意味合いで、この作品の真実が現れてくるかもしれない。



 ちなみに、私は吹き替え版を観たのだけど、演じる女優以外に、日本の女優(宮本信子や宮崎あおい)の声が参加していることで、一粒で二度おいしいと思った。







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