2019年02月14日

壬申戸籍

ヤフオクに、壬申戸籍が出品されたようです。
落札価格は13万円。でも、不適切扱いにされちゃった。

壬申戸籍は、明治5年戸籍とも呼ばれる日本で初めての本格的な戸籍。

「平民」などという身分が記載されているため、
今は存在しないものとなっています。

現在、入手可能な最も古い戸籍は、明治19年に改正されたもの。
いわゆる改製原戸籍と呼ばれるものです。

だから私たちも、壬申戸籍の現物は一度も見たことが無いんです。

悪用する意図はこれっぽっちもないけど、
出品を知れば飛びつきますよね。(^^;


【「壬申戸籍」か、ヤフオク出品=一時落札、身分記載で閲覧禁止−専門家「悪用恐れも」】

 身分や犯罪歴の記載があり、現在は閲覧禁止となっている明治時代の「壬申(じんしん)戸籍」とみられる文書が、インターネットオークションサイト「ヤフオク!」に出品され、約13万円で落札されていたことが13日、分かった。

 サイトを運営するヤフーは落札翌日、不適切と判断し売買不成立としたが、専門家は「プライバシーの侵害に当たり、悪用される恐れもある」と危惧する。

 壬申戸籍は明治5(1872)年から編製された最初の全国的戸籍で、「平民」「士族」といった当時の身分のほか、犯罪歴や職業などが記載されている。差別につながる恐れがあり、法務省は1968年、包装し封印するよう全国の市町村に通達。現在は法務局などが厳重に保管し、戸籍に記載されている人物の子孫や職員も閲覧できない。

 出品された文書の真贋(しんがん)は不明だが、サイトに掲載された画像によると、文書は厚さ数センチの冊子で、表紙に「明治十六年十二月改」と書かれているように読める。現在の浜松市辺りの戸籍をまとめたとみられ、住居地や名前のほか「平民農」などの記載があった。

 文書は「明治戸籍」などとして1月31日に出品。オークション期間は1週間で、今月7日午後11時すぎ、90件以上の入札を経て13万3000円で落札された。

 ヤフーは時事通信の指摘を受け、8日にサイトの当該ページを削除した。詳しい経緯は明らかにしていないが、「不適当な出品と判断した」と説明している。戸籍業務を管轄する法務省民事局の担当者は「事実関係を確認中」と話した。

 戸籍法に詳しい立命館大法学部の二宮周平教授は壬申戸籍について、「被差別身分の記載もあるため差別の温床になり、回収された経緯がある」と指摘。「売買されれば悪用される恐れもある。ネットオークションでは個人情報が書かれたものは出品対象にしないといった対策が必要だ」と話している。 
(2月14日 時事通信)
https://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20190214-00000001-jij-soci


土地家屋調査士 大阪 和田清人
esouzoku at 07:54│Comments(0)土地家屋調査士 

この記事にコメントする

名前:
URL:
  情報を記憶: 評価: 顔