2020年11月11日

「あきらめずに真理を追究する理学」と「うまくいかないのなら他の方法を試す工学」

理工系、理学と工学の間をさまよい、揺れ動く



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「理工系、と一口で言うけれど、理学と工学では、研究に対する考え方、姿勢、ビジョン、哲学が随分異なる。

真理を探究する理学と、その探求した真理を社会に適用する工学。

宝探しをする理学と、見つけた宝を社会に役立つように磨く工学。

理学、工学に特化した研究者もいる一方、両者の間を彷徨い、揺れ動く研究者も多い」

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文系と理系、目的論とメカニズム、融合ではなく、両方必要?


工学部、理学部では、自然現象、あるいは、それらを模した実験を観察します。

そして、その観察から導き出されるファクト、メカニズムを得ようとします。

理学では、自然の真理を探究することが主目的ですが、工学では、その導き出されたファクト、メカニズム、を活用して、よりよい社会つくりをしていくことになります。


という感じでしょうか。

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小中高校、大学教養課程までの理科教育では、物理、化学、生命科学などにおいて、

偉大な先人が発見してきた真理、知見、例えば、万有引力の法則、慣性の法則、作用反作用の法則、相対性理論などが教えられます。

大学専門課程から、多くの場合、理学と工学に分かれるのですが、両者共に不慣れです。

真理を教わってきたのに、自分で真理を探究することを求められる理学、教わってきた真理から社会への適用を求められる工学


と書きました。

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休日にテニスのダブルスを、理学の研究者の方と組みました。

相手がボレーがうまい方でしたが、理学のパートナーは、パスを何度もボレーで決められても、「これでもか、これでもか」とパスを打ちます。時たま、いいパッシングショットが決まることがあるのですが、全体としては相手のポイントになります。

工学の「TAK」さんは、相手のボレーがよいのであれば、ストローク戦に持ち込む、ロブを上げて、相手を後ろに下げ、いいポジションを取らせないようにする、など他の方法を取ろうとします。

ここに、あきらめずに追究しようとする理学と、うまくいかないのなら、他の方法を取ろうとする工学の違いを見た感じがしました。

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研究プロジェクトでも、計測技術など周辺技術の進歩により、それまで、できなかったことができるようになることが、よくあります。

それゆえ、「無理だ」と簡単にあきらめてしまっては、もったいなかったりします。

ただ、現時点の技術で無理ならば、他の方法を取るのもよさそうです。

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「あきらめずに真理を追究する理学」と「うまくいかないのなら他の方法を試す工学」を適宜組み合わせるのがよさそう、と感じた、テニスのダブルスでした。





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