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「やりたくなかったこと」をやってみた結果 その2

「やりたくないことをやってみた」とは言えど、もちろんそれは、「知らない人の墓を掘り起こしてみた」とか「エスカレーターの手すり舐めてみた」とか「なんの知識もないままに、フグを捌いて食べてみた」とか、そういう類のことではありません。

「運が良くなりますよ!」とか言われても、イヤなものはイヤだもん(笑)

それにしても、何気に書き始めてみたけど、こうやって「やりたくないこと」を挙げていったらキリがないですね。

そう考えると、僕たちは日々、無限に溢れる「やりたくないこと」をやらずにすんでいるわけだ。ありがたい。


さて、話をもどして。

こうしてわざわざ「やりたいことをやって生きよう!」なんてことが言われなきゃならない背景には何があるのでしょう。

それはもちろん、「やりたいことができていない」「やりたくないことをしなきゃいけない」という現実を目の前にしているからですよね。

時間がないから、お金がないから、才能がないから、周り(あるいは自分)が許してくれないから、そもそも、やりたいことが見つからないから……

理由はいろいろあるけど、なんだかんだで「やりたくても、できないんです」あるいは「やりたくないけど、やらざるを得ないんです」と、そういう事になりそうです。


でも、今回お話することは、そういった感じとはちょっと異なります。

ある種のプライドや信念から「やりたくない」と避けて通ってきたことに、改めて目を向けてみた、というものでして。


まずは、どうして僕がわざわざ「やりたくなかったこと」をやってみようと思ったのか。

そこからお話しましょうね。

「僕がそうした、そう決めた」といよりも「そういう流れになっちゃった」と言う方が的確なので、その理由は本来挙げようがないのですが、それでは説明にならないので、ざっくり3つの要素を挙げてみます。


◎1つめ。

僕はよくお話会などで「人は何かしらの信念に縛られながら生きている。信念から解放されたなら、もっと自由に穏やかに生きられる」なんてことをお話しておきながら、その一方でまだまだ色んな信念に縛られております。

言葉を換えるなら、「ある種のこだわりを持って生きている」わけです。

こだわりは、自分というパーソナリティを明確にしてくれたり、自尊心を刺激してくれたりする一方、視野を狭めてしまったり、人を裁く材料になってしまったりもします。

僕がいろんなこだわりに縛られておきながら、人には「自由を、平安を」なんて言ってても、全然説得力ないでしょう?

なので、今一度抱えているこだわりと向き合ってみようと、そう思った次第です。


◎2つめ。

上記のようなことを漠然と思っていた2017年冬。

『あなたが知らないあなたの話』の打ち合わせのため、阿部さんとお会いしたときのことです。

打ち合わせの最中、ある流れから、音楽業界の話になりました。

皆さまご存じの通り阿部敏郎さんはかつて芸能界で活躍されており、表舞台から離れた後も、プロデューサーとして数々のヒット曲を世に送り出してきた方です。

そんな音楽業界の裏側もよく知っている阿部さんがぽつりとこう言ったんですね。

「世にあるヒット曲には、実はそのアーティストが本当は“歌いたくなかった”ものが多いんだよ。僕たちも案外、書きたくないことを書いた方が、ベストセラーになったりしてね」と。

まぁ、結局のところ本は書きたいことを書かせていただいたわけですけども、その時ふと考えたんですね、「僕が歌いたくない曲はなんだろう?」って。

もちろん僕はミュージシャンじゃないですから「これを歌って」なんて頼まれることはありません。

でも同様の考え方で「求められているのに拒絶しているもの」なら見つかります。

まさに、抱え続けているこだわりによって「やりたくない」になっているものですね。

長らく「やりたいことはやる、やりたくないことはやらない」を貫いていた僕は、「気の進まないことはスッパリお断りする」という姿勢が当たり前になっていました。

正直そこに問題意識や「改善しなきゃ」という思いがあったわけではありませんが、見方によっては大変失礼な態度でもあります。

で、その時こう思っちゃったんですね。

「よし。どうなるかはわからないけど、その内容がなんであれ、この打ち合わせの後、最初に頼まれたことは断らずに応じてみよう」と。

なかなかにスリリングなチャレンジです(笑)


◎3つめ。

そして、このタイミングで頼まれたのが「トークライブ」でした。

場所は、東京都内。

「なんだ、それならいつものことで、断ることも、やりたくないってこともないでしょ?」とお思いですか?


実は僕、これまでこういったご依頼はほとんどお断りしていたんです。

というのも、毎月都内で「月イチ☆」をやっておりますし、ましてやその料金がお一人様2,000円でございましょ?

イベンターさんがお声がけくださる企画って、大抵もっと料金が高かったりしたわけですよ。

でも、僕がお話できる内容は、ぶっちゃけ変えようが無いわけで。

だったら、わざわざ高い料金を支払ってそのイベントにご来場いただかなくても、「月イチ☆」に来ていただければいいわけです。その方が、お客様のお財布にもやさしい。

もっといやらしいこと言えば、自分でやれば、イベントの運営費とかインセンティブも引かれないですみますしね。近場でのイベントが増えれば増えるほど、「月イチ☆」のご来場者数も減っちゃうかも、じゃないですか。

なので、なんだかんだと理由をこねながら、やんわりとお断りする、というのが「いつもの流れ」ではあったのですが……。


(  ̄Д ̄) あれぇ? ついさっき「この後の依頼は断らないでみる」と決めたばかりじゃなかったけ?


なんてことを耳元で囁かれ。

そして、ご依頼者が拍子抜けするほどあっけなく「お引き受けいたします」と、即答した次第です。



で、面白いもので、こういう時の流れって、瞬く間に次の流れに繋がっていくんですよね。



つづく。





インフォメーションいろいろ



『あなたが知らないあなたの話』の発売記念トークライブ。
名古屋・東京での開催はいよいよ今週末となりました!

え? 「発売前にしてたじゃないか」って?
それはそれ、これはこれです(笑)
前回ご参加された皆さまも、参加しそびれちゃったアナタも、是非遊びにいらしてください。
2019年最初のトークライブ、アナタのお越しをお待ちしております!

阿雲の呼吸 新刊発売記念講演

◎1月20日(日)15:00〜  大阪/クロスウエーブ梅田(終了しました)
◎1月26日(土)16:30〜 名古屋/安保ホール

◎1月27日(日)13:00〜  東京/KFC 2ndホール

【参加費】各4,800円(税抜)

※詳細・お申し込みは各リンク先をご覧ください!


*****


ごめんなさい!

上記のトークライブと日程がかぶってしまうので、今月の「平日のお話会」はお休みさせていただきます。



*****


カウンセリングでも、セラピーでも、コーチングでもない、雲 黒斎とのプライベートトーク。
このセッションでは、どんなテーマにも囚われず、あなたの望むまま自由にお話を進めていきます。
これまで雲 黒斎のブログや書籍、トークライブなどに触れた事で生まれたアレコレに対する疑問から、
個人的な話題にいたるまで、1対1で90分間じっくりとお話します。
お話を伺いながら、気づきや、深刻さから抜け出るヒントをご提供いたします。

これまでの日程に加え、平日夜の枠を追加いたしました。
ご予約は「ナイト&ホリディ」のページからお願いいたします。



詳細・お申し込みは【こちら】から



←お引き受けいただけますか?
コメント ( 13 ) | Trackback ( )
« 「やりたくな... 「やりたくな... »
 
コメント
 
 
 
ついにCD発売ですか? (さんとる)
2019-01-25 16:59:01
いつもありがとうございます

この流れでゆくと、映画に出演するとか
歌を歌われるとかですよね!

どんといきましょう~
 
 
 
Unknown (奈美)
2019-01-25 17:44:23
まるでジムキャリーの映画「イエスマン」みたいですね。
続きが楽しみです。
 
 
 
この流れでいくと、、、 (ぷり君)
2019-01-25 18:47:49
専業主婦よりももっとやりたくない
決別した母親との縁の復活(ToT)が待ってる気がする

自分たちは別々な何かでなく自我が隔ててるだけで本当は一つっていうのをあの世に聞いたと出会って数年かかってやっとちょっとわかりだしてきたので母親の事も理解して愛を送ってはいても連絡とったりとかは避けまくって心の平安保ってたんですけど

ですよね、やっぱりこの和解も経験しないとですよね(T_T)
うわ〜めっちゃ抵抗してる自分がいます。
そのチャレンジはウロコポーロ参加してからにします(と、やはり逃げる(TT))
 
 
 
続き楽しみです (ひろ)
2019-01-25 20:22:04
たくさん更新してくれて嬉しいです。
続き楽しみにしてます。
 
 
 
Unknown (ひろし)
2019-01-25 21:14:47
うーん、つづきを早く聞きたい。

それにしても雲さんお久しぶりです。
最近、更新多くて嬉しいです。
 
 
 
こりゃまた不思議 (ただの「自分」)
2019-01-25 22:31:50
>「よし。どうなるかはわからないけど、その内容がなんであれ、この打ち合わせの後、最初に頼まれたことは断らずに応じてみよう」と。

『思えた』

のって、黒斎自身も、「我ながら凄いなぁ~」とか、
思ったりしたのではないでしようか?
どうして『そう思えた』のか、意味とかなんて、全くわからないですよね??

逆に言えば、
『何故かそんな気分になった』
とかでは無い限り、『自分でやりたくないことをしよう』と
しなくたって構わないですよね?
もっと言えば、『自分でやりたくないことをしよう』と

『思えてしまった』

ら、それは何故かそういう流れ、てことですもんね(笑)
 
 
 
なるほど‼️ (ゆっこ)
2019-01-25 23:10:56
そんな流れだったんですね😅でも、やっぱりやりたくないことはやりたくないなぁ💦やりたくないことは、このマネーゲームの世の中では、儲かる‼️ってことなんでしょーねーきっと😅
分かる気もしますが、、、私も黒斎さんと同じで善人でいたい人なので、お金儲けは汚いってどこかで思ってて、だから今のウェディングプランナーってお仕事で、ずーっとしてますが、安い方安い方へと行ってます😅高い商品をご提案しようと思えばいくらでもできるのにですわ💦
高い商品を売る時に求められる完璧な仕上がりに自信がないんです💦ただでさえ夜も眠れないプレッシャーの中で、これ以上のプレッシャーはいらないし、いやらしい話し、当日のスタッフも信用してないし💦
この壁超えれますかね?😅次回楽しみにしてます😊
 
 
 
Unknown (Unknown)
2019-01-26 00:17:04
なんか思ってたのと違った。
「やりたくない」と思い込んでいたことに思い切ってチャレンジしたのかと思った。
打ち合わせ後に最初に頼まれたことをつべこべ言わずにやるというスリリングなチャレンジを「やりたい」と思っただけなのでは・・・?
結局、やりたいことをやっているだけのような。
 
 
 
うわっ、呼び捨てにしてしまった (ただの「自分」)
2019-01-26 02:00:46
って今気付きました・・・黒斎さん、すみません。

『名前』と言えば、今「転生したらスライムだった件」てアニメ見てまして、
個別に名前を付けてもらえるとパワーアップしたりする設定なんですね。
悟り系を学んでいると、わざわざ『個別の名前』に『分離』させるのって
どうなんだろ?と思ってしまいますが、アニメ見てると、
むしろ名前が付くと結束力が強まったりしてる感じですし、
このアニメ全体からも『つながり』を大事にしていることが
伝わってきます。

そう言えば『名前』って、なんだろう?
と、今更気になっているところです・・・・・
 
 
 
川の流れのように (隠れキリシタン)
2019-01-26 08:14:26
不思議…。
選ばないで行動すると、次の行動につながったりして…。
自分で動き出すと、人との出会いが増えたりして…。
中には面白い人がいたりして…。
これは刺激的です。
面白い人と付き合っていると、さらに面白い人との出会いの機会につながったりして…(笑)。

物事を…。
“できない理由”から考えるのと…。
“できる理由”から考えるのと…。

皆さんの中にも、流れているものってありませんか?
 
 
 
Unknown (もち)
2019-01-27 00:38:16
雲黒斎さんが拒絶しているもの〜と読んで、映画かな?と思いました。いつか映画になったらいいな〜。そしてハリウッドでリメイクされるといいな〜♪

近場での別の方主催のトークライブでも、きっと行きたい人はどちらも行きますよ!というか、相乗効果で月イチも増えるイメージしか浮かびませんでしたよ♪

ブログ更新ありがとうございます(^人^)♪
 
 
 
やりたくなくてやってなかった事をやってみました。 (中崎)
2019-01-27 11:11:55
昨日、名古屋のトークライブに初参加しました。

自分は今まで本読んだりブログ見たりで満足してたんですよね…。
人混みだと気分悪くなるしこういったイベント行った事ないし
そもそも今お金借りてる身で5000円の出費を私用で使うのは
如何なものかと。
「いつかお金が入ったらやってみよう」と。

で、何でか今回
ふと「名古屋」と前日に思いつき、
いやいやでもあれこれと理由をつけて
辞めようとしてもなんでか気になるし。

着いてからも何でか
今まで行かなかった喫茶店で
凄く良い気分に浸ったり、
腹を括って行ってみたら
まさかのご本人受付で混乱するしと
てんやわんやしたりと。

で、いつもなら全然しないような事してみたら…
凄いテンション上がったんですよね。

文や書面で知っていたと思った知識が、
対面だとするする入ってくる。

きっと話している本質は何も変わってないはずなのに、
自分の奥深くまで実感が深まってくる。
きっと自分で体験したら、
もっと実感として深まってくる。
情報ではなく、体験が欲しい、がちょっと解りました。

終わってからも自分の欲求に素直になって
節約せずに食べたかったものを食べたり。

長い事メールしてなかった母に
トークライブの感想と現状伝えたら、
今回の遊んだ分のお金貸してくれそうでしたし。

ふとやってなかった事をしたくなってやってみましたが、
自分の場合は何だか一つ殻を破ったような気がします。

トークライブ、凄く楽しいかったです。
ありがとうございました
 
 
 
Unknown (Unknown)
2019-01-31 07:39:16
「やりたくないことをやってみた」
なるほど、私だったら仕事ですなw
 
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