毎日、1000件以上のアクセス、4000件以上の閲覧がある情報発信ブログ。花や有機農業・野菜作り、市民運動、行政訴訟など
てらまち・ねっと



 8月15日。何年か前まで、だんだんと忘れられていく、そんな旨の報道が意識的にされていた時勢にあったような記憶。
 それが、堂々と戦争をしたい国を目指す安倍政権の姿勢に、逆に「危険な政治」に対する緊張感が高まっており、ともなって8月15日が際立つ面もあると考える。

 とはいえ、ネットで見ると、
 ★≪減り続けるTVの終戦記念ドラマ…ブレない演劇界とは対照的/日刊ゲンダイ 8月4日≫
 という報道があった。

 そこで、今朝は、「国民のためと称しつつ、戦争ができる国づくりとは何事か」を結語としている
 ★≪【社説】終戦の日を前に 国家は国民を守るのか/東京 2018年8月14日 ≫
 を記録し、

 ★≪戦後政治をぶっこわしてしまった安倍政権の5年間 「戦争できる国」に向けての暴走の連続/五十嵐仁 6月15日≫ 
 を見て、関連する映画などの案内、以下を見た。

●終戦の日に「この世界の片隅に」「この空の花」「野のなななのか」など5作を放送/映画ナタリー8月13日
●終戦の日/悲劇繰り返さないために… 「憲法くん」きょう上映 女優・渡辺美佐子さん一人芝居 池袋・新文芸坐/毎日 8月15日 
●きょう73回目終戦の日「戦争、原爆のない21世紀を」 旧満州で玉音放送を聞いた長崎の洋画家 米村昭彦さんが語る/共同 8/15
●映画マガジン FILMAGA絶対に忘れてはいけない!15本の映画から学ぶ戦争の恐ろしさ/映画マガジン 8.06

 なお、2日間の孫たちとのお遊びのあとで、今朝はウォーキングはお休み。
 昨日8月14日の私のブログへのアクセス情報は「閲覧数4.037 訪問者数1,282」だった。

人気ブログランキング参加中 = 今、1位から2位  ↓1日1回クリックを↓  ★携帯でも クリック可にしました →→ 携帯でまずここをクリックし、次に出てくる「リンク先に移動」をクリックして頂くだけで「10点」 ←←
 ★パソコンはこちらをクリック→→人気ブログランキング←←ワン・クリックで10点

●戦後政治をぶっこわしてしまった安倍政権の5年間 「戦争できる国」に向けての暴走の連続
  五十嵐仁 2018年06月15日 
「戦争できる国」に向けての暴走の連続
安倍政権によってぶっ壊されてきたのは政治への信頼だけではありません。「専守防衛」という国是にもとづく「平和国家」としてのあり方も掘り崩されてきました。

特定秘密保護法の強行成立から始まり、武器輸出を認める「防衛装備移転三原則」の閣議決定、歴代の自民党政権が「憲法違反」としてきた集団的自衛権の一部行使容認、多くの憲法学者や国民の反対を押し切った安保法=戦争法の強行成立などが相次いできました。

安倍首相がめざす「戦争できる国」を作るためには、システム・ハード・ソフトの各レベルにおける整備が必要とされます。
・・・(以下、略)・・・

●【社説】終戦の日を前に 国家は国民を守るのか
     東京 2018年8月14日
 全国が焦土と化した終戦から七十三年。無数の犠牲者が出た。空襲から国民はなぜ逃げられなかったのか。そこから国家と国民の関係が見えてくる。

 「空の要塞(ようさい)」と呼ばれたB29爆撃機が編隊で焼夷弾(しょういだん)をばらまいた。目標は木造の民家だった。東京では一九四五年三月の大空襲から終戦まで六十回を超える被害を受けた。死者約十万七千人。被災者は三百万人にも上った。

 空襲は全国に及び、愛知では約一万人超、大阪では約一万三千人超の死者が出た。広島と長崎の原爆投下の犠牲者は計約二十一万人。空襲による民間人の犠牲者数は四十一万人超といわれる。

◆「焼夷弾は手でつかめ」
 「東京大空襲・戦災資料センター」(東京都)の集計だが、軍事工場で亡くなった人は、軍人・軍属ととらえ除外している。例えば愛知県豊川市の海軍工廠(こうしょう)では、勤労動員の学徒らを含む二千五百人が死亡したというが、四十一万人超の数字には含まれない。

 なぜ、こんな大きな被害を受けたのか。なぜ、国民は事前に避難できなかったのか。疑問を解くカギが当時の「防空法」という法律だ。三七年にできた。敵国の空襲があった場合、その危害を防ぎ、被害を軽減するという目的で制定された。

 「検証 防空法」(水島朝穂、大前治著 二〇一四年)に詳しいが、その本の副題は「空襲下で禁じられた避難」である。

 法改正で国民はB29が到来する前に安全な田舎に疎開できなくなった。疎開を許されたのは、子どもやお年寄り、妊婦らだけだった。国民は都市からの退去を法で禁じられていたのだ。

 応急消火の義務を国民に負わせていたからである。爆弾が落ちてきたら、その火を消せ。バケツリレーと砂で…。

◆「国民が死んでも…」
 「バケツ五、六杯で消せる」「焼夷弾は手でつかめる」…。手袋でつかみ、放り出せというのだが、あまりに非現実的である。驚くべき非科学世界の中で、国民を消防に駆り立てていたわけだ。

 それが不可能であるのは、科学者や軍も政府も当然、知っている。では、なぜ? (1)自ら臨戦態勢につく覚悟を植え付ける(2)「日本軍は弱い」という反軍意識の回避(3)人口流出による軍需生産力の低下や敗北的な逃避観念を生じさせないために「逃げられない体制」をつくる-。前掲書では、そのように説明している。

 ならば、おびただしい死亡者は、国家に殺されたに等しいではないか。国家は国民を守るのか。大いに疑問が湧く。国家は国民の命でなく、国家体制を守ろうとしたのではないのか。

 空襲被害では各地で訴訟が起きた。憲法学者の水島氏は大阪訴訟で証人に立ったことがある。そのとき憲法前文を引いた。「政府の行為によって再び戦争の惨禍が起こることのないように」のくだりだ。次のように述べた。

 <『政府の行為』とは何か(中略)まさに『国民なき防空体制』があった。国民が死んでもいいという極致にまで達してから戦争が終わった>

 「特攻」もそうであろう。志願の形だが「九死に一生を得た」ではなく「十死」を前提とするのは、まともな近代の作戦とはいえない。何千人という若者を死に追いやるだけではなかったか。

 国民が死んでもいい、そんな戦争への反省から日本国憲法の平和主義は生まれたのだ。そのことは重い。引き継ぐべき教訓だ。

 安倍晋三首相の悲願は九条の改憲である。首相にどれだけ戦時下の国民を思う気持ちがあるか。「侵略戦争の定義が定まっていない」など、まるで戦争への反省が聞かれない。

 原爆忌でも核兵器禁止条約に「不参加」と明言し、被爆者団体の怒りを買った。庶民の目線はあるか。

 「戦争ができる国」に進んでいる。集団的自衛権の行使容認しかり、安保法制しかり、特定秘密保護法しかり、「共謀罪」しかり…。強まる国家主義を恐れる。

 首相の父・安倍晋太郎氏は東京帝大に入学するも海軍にとられ、滋賀航空隊に配属された。戦後は外相などを歴任するが、「輝かしき政治生涯」という伝記編集委員会の本などにこう記されている。

◆祖父は反戦・平和の人
 海軍での役目は「特攻」。だが、山口に一時帰郷のとき、首相の祖父・寛からこう言われた。

 「無駄な死に方はするな」

 安倍寛こそ戦前の反戦・反軍部の政治家だったという。大政翼賛会の政治団体から「非推薦」とされても衆院選に当選し、反・東条英機の姿勢を貫いた。

 国民のためと称しつつ、戦争ができる国づくりとは何事か。平和主義を粗末にしないでほしい。

●減り続けるTVの終戦記念ドラマ…ブレない演劇界とは対照的
   日刊ゲンダイ 2018年8月4日 (演劇ジャーナリスト・山田勝仁)
 今年も8月15日の終戦(敗戦)記念日がやってくる。かつては、この日だけは“戦争の記憶を風化させてはいけない”とばかりにテレビ各局は競うように、一日中、ドラマ、ワイドショー、ニュースと戦争特集を流し続けたこともあったが、今は見る影もない。

 民放が総力を挙げて作っていた終戦記念スペシャルドラマも戦後70年目(2015年)の「妻と飛んだ特攻兵」(テレビ朝日系)、「レッドクロス~女たちの赤紙~」(TBS系)を境にぱったりと途絶えてしまった。わずかにNHKが16年に「百合子さんの絵本」、17年に「1942年のプレイボール」を放送、そして今年は鳴り物入りで宣伝する「夕凪の街 桜の国2018」(8月6日放送)を制作するのみ。テレビ局の良心も、制作コストやら安倍政権への忖度の前には風前のともしびのようだ。

 一方で、演劇界は、演出家、俳優、制作者を中心とした「安保法制と安倍政権の暴走を許さない演劇人・舞台表現者の会」が2015年から活動を開始し、毎月19日に、改憲反対のスタンディング運動を展開、延べ1万人が参加するなど、反戦の動きは活発。8月4、5日には恒例の朗読劇「この子たちの夏 1945・ヒロシマ ナガサキ」(構成・演出=木村光一)が世田谷パブリックシアターで上演される。かとうかず子(円内)、根岸季衣らが被爆した母と子の物語を朗読。

 また、28、29日には15年目を迎える「ピースリーディング」(主催=非戦を選ぶ演劇人の会)が東京・全労済ホール/スペース・ゼロで行われる。今回は「それを認めちゃ『9条』じゃなくなる」(作=楢原拓、演出=シライケイタ)。木内みどり、巻上公一、益岡徹、三田和代、山本亘ほか40人以上の俳優が出演。アフタートークには志葉玲(ジャーナリスト)、寺脇研(映画評論家・元文科省官僚)、望月衣塑子(東京新聞記者)、馬奈木厳太郎(弁護士)ほか多彩なゲストが登壇する。

「まるで学徒動員」と批判される東京五輪のボランティア募集と違って、こちらは出演者もスタッフも手弁当。本当の意味でのボランティアだ。入場料も一般1500円。演劇人の心意気を感じさせるイベントだ。

●終戦の日に「この世界の片隅に」「この空の花」「野のなななのか」など5作を放送
  映画ナタリー 2018年8月13日 21:31
 「8.15終戦記念日特集 いま、平和への想いを込めて」と題された特集放送が、8月15日に日本映画専門チャンネルにて行われる。

 オンエアされるのは、片渕須直が監督を務め、のんが主人公・すずに声を当てた「この世界の片隅に」、大林宣彦の監督作で、松雪泰子扮する地方紙の記者が新潟・長岡で過去と現在、未来をまたいだ不思議な体験をする「この空の花 長岡花火物語」、同じく大林がメガホンを取った、“なななのか(四十九日)”に起こる家族と戦争の壮大な物語を描く「野のなななのか」、樹木希林が出演した東海テレビ制作のドキュメンタリー「戦後70年 樹木希林 ドキュメンタリーの旅/第4回『村と戦争』」「戦後70年 樹木希林 ドキュメンタリーの旅/第5回『いくさのかけら』」。
 詳しい放送スケジュールは日本映画専門チャンネルの公式サイトで確認を。
 
 8.15終戦記念日特集 いま、平和への想いを込めて/日本映画専門チャンネル 2018年8月15日(水)15:00~ <放送作品>  ・・・(略)・・・

●終戦の日/悲劇繰り返さないために… 「憲法くん」きょう上映 女優・渡辺美佐子さん一人芝居 池袋・新文芸坐 /東京
   毎日 2018年8月15日 地方版
「9条守ってほしい」
 憲法がリストラされる?--。芸人の松元ヒロさん(65)が20年以上続けている一人芝居を映画化した「憲法くん」が15日夜、豊島区東池袋の映画館「新文芸坐」で初上映される。上映時間12分の短編で、憲法の役割や重要性、改憲論議にも触れる内容だ。映画では松元さんに代わり、女優の渡辺美佐子さん(85)が演じる。渡辺さんは「私世代は、戦争を知っている最後の世代。憲法を悪いように変えようという動きがあるならやめてほしい。9条は必ず守ってほしい」と話している。

 映画は「憲法くん」にふんした渡辺さんが「へんなうわさを耳にしたんですけど、本当ですか? 私がリスト…

●きょう73回目終戦の日「戦争、原爆のない21世紀を」 旧満州で玉音放送を聞いた長崎の洋画家 米村昭彦さんが語る
        共同 2018/8/15 00:11
 「日本に帰れるなんて思っていなかった」―。
日本が支配していた旧満州(現在の中国東北部)南部の奉天(現・瀋陽)で、洋画家の米村昭彦さん(88)=長崎市油木町=は終戦を迎えた。当時15歳。その後、ソ連軍が侵攻した現地で家族らと生き抜き、約1年後に長崎に帰還した。長崎の地元作家らが平和を発信する草の根のアート系イベントを今月展開している「長崎平和アートプロジェクト(ナヘア)」の代表。戦争体験を原点に「戦争、原爆のない21世紀を」と訴える。・・・(以下、略)・・・

●映画マガジン FILMAGA絶対に忘れてはいけない!15本の映画から学ぶ戦争の恐ろしさ
          映画マガジン FILMAGA 2018.08.06
今から73年前、1945年の8月6日に広島、3日後の8月9日には長崎に原子爆弾が落とされました。その6日後、8月15日に日本天皇からポツダム宣言(日本軍の無条件降伏の要求)の受諾と日本の降伏が国民に公表され、事実上日本の第二次世界大戦は終わりました。

私が幼い頃には、8月になると必ず戦時中の暮らしや、日本が敗戦したという内容のラジオ放送について、祖母から話を聞いた記憶があります。

終戦から70年以上経ち、第二次世界大戦を実際に体験した人々が少なくなる中で、日本のみならず、世界には戦争の恐ろしさや悲惨さを全く知らない人が増えているのではないでしょうか。

いくら年月が経とうとも、私たちは戦争の恐ろしさを絶対に忘れてはいけない。

そこで今回は、太平洋戦争を描いた映画作品をご紹介します。

天皇や内閣、指揮官たちの判断や葛藤を描いた作品
★≪『トラ・トラ・トラ!』(1970)
1941年12月の大日本帝国海軍による真珠湾攻撃を描いており、日米双方の動きをより忠実に描くべく、日米合同で製作された作品です。

どのような経緯で太平洋戦争開戦に至ったのか。日本とアメリカ、それぞれの国の指導者たちが、どのような状態で開戦を決断せざるをえなかったかが分かりやすく描かれています。

★≪『日本のいちばん長い日』(1967/2015)
昭和天皇や内閣の官僚たちが、御前会議で日本の降伏を決定するまでの経緯が描かれた作品で、1967年製作版では8月14日正午に起こった宮城事件から、ラジオの玉音放送を通じて国民にポツダム宣言の受諾を知らせた15日正午までの24時間、2015年版ではその数日前からを描いています。

1967年版と2015年版では時代柄、昭和天皇の描き方にも大きな違いがあるので、併せて観ても興味深い作品です。

★≪『聯合艦隊司令長官 山本五十六 -太平洋戦争70年目の真実-』(2011)
第二次世界大戦の開戦時に聯合国艦隊の司令長官であり、真珠湾攻撃やミッドウェイ海戦を指揮した山本五十六を描いた作品です。

彼を描いた戦争映画作品は多々ありますが、その中ではいちばん近年に製作された作品で、敗戦を予感しながらも開戦を指示しなければならなかった葛藤や、司令官としての苦悩が伝わってきます。

戦線で戦った人々を描いた作品
★≪『男たちの大和/YAMATO』(2005)
辺見じゅん著「決定版 男たちの大和」を原作に作られた作品。

太平洋戦争末期、連合国軍の沖縄諸島への進行を阻止する目的で実施された菊水作戦。戦艦大和の若き乗組員たちがレイテ沖海戦後、沖縄での特攻戦に向かう途中でアメリカ軍に撃沈される様子と、生き残った兵士や命を落とした兵士の遺族たちの姿、それぞれの心の葛藤が描かれています。

★≪『俺は、君のためにこそ死ににいく』(2007)
太平洋戦争末期、鹿児島の知覧飛行場から特攻隊として飛び立っていった10代の青年達。そして彼らを第二の母として支え、見送り続けた鳥濱トメや娘たちの姿が描かれた作品です。

お国のために愛する人を残して飛び立つ若き特攻隊員と、それを名誉だと思って見送る人々。敗戦間際に特攻という策を選んだ国の決定に、どうすることも出来なかった人々の悲しみ、怒り、やるせなさが描かれています。

★≪『永遠の0』(2013)
百田尚樹による小説を原作にした映画作品。零戦のパイロットとして特攻死した祖父・宮部久蔵の存在を知った姉弟が、天才的な操縦技術を持ちながらも、“海軍一の臆病者”と言われた祖父の真の姿を知っていく物語です。

死ぬのが怖いと口にすれば、腰抜けや臆病者と揶揄され、国のために死ぬことが喜びだとされていた時代。そんな中生きることにこだわった1人の男性、そしてその仲間の姿を描き出しています。

≪他国(当時の日本の領土)の戦線で戦った人々を描いた作品
★≪『戦場のメリークリスマス』(1983)
日本、イギリス、オーストラリア、ニュージーランドによる合作で、ローレンス・ヴァン・デル・ポストの「影の獄にて」に収録された「影さす牢格子」と「種子と蒔くもの」の2作品に基づいて製作されました。

1942年のインドネシア、ジャワ島での日本軍俘虜収容所での作者の体験が描かれています。戦闘シーンは一切ありませんが、当時の日本軍兵士の敵国鯆虜への扱いや、各国の歴史的な闇をしっかりと描き出しています。

北野武、坂本龍一、デヴィット・ボウイが出演しており、登場人物が全員男性という点も珍しい作品です。

★≪『ビルマの竪琴』(1985)
本作は竹山道雄が執筆した児童向け文学を基に、1956年に製作された『ビルマの竪琴 第一部』『ビルマの竪琴 第二部』(現在は2部作を併せた『ビルマの竪琴 総集編』となっている)を基に描かれた作品で、1945年、終戦直前のビルマ(現在のミャンマー)戦線が舞台となっています。

中立国のタイを目指して撤退することが決まった日本軍、しかし戦線で命を落とした大勢の日本兵を残して帰国することに絶えられず、彼らを供養するため僧となった日本兵・水島の姿が描かれます。

★≪『野火』(1959/2014)
大岡昇平のフィリピンでの戦争体験を基に書かれた小説を原作にした映画作品で、1959年製作版と2014年製作版があります。

太平洋戦争末期、レイテ島を舞台にフィリピン戦線の部隊から排除された主人公・田村一等兵が熱帯の森の中で狂人と化していく様を描いた作品です。劣悪な環境下で殺し合う人間の心理変化の描写が生々しく、目を覆いたくなるシーンが続きますが、観賞後はずっと心に刻み込まなければいけないという気持ちになることでしょう。

★≪太平洋戦争を描いたアメリカ作品『シン・レッド・ライン』(1998)
ジェームズ・ジョーンズの同名小説を、テレンス・マリックが脚色、監督した作品。

太平洋戦争におけるガダルカナル島での戦いをアメリカ人兵士の視点から描いています。

他の戦争映画とはひと味違い、人々が殺し合う戦場の島の大自然が映し出され、生と死について観る者に問いかけるような哲学的な作品となっています。

★≪『父親たちの星条旗』(2006)
第二次世界大戦における硫黄島の戦いを日米双方の視点から描いた「硫黄島プロジェクト」の第一弾、アメリカ側視点の作品です。監督はクリント・イーストウッド。

1945年、海軍の衛生兵として硫黄島に上陸し、日本軍に勝利したジョン・“ドク”・ブラッドリーは硫黄島の丘にアメリカ国旗をたてた写真から英雄として称えられます。しかし戦線での出来事、国民たちとの認識のギャップに死ぬまで苦しみ続けた彼が、戦地で体験した悲惨な戦闘の様子が明かされていく作品です。

★≪『硫黄島からの手紙』(2006)
第二次世界大戦における硫黄島の戦いを日米双方の視点から描いた「硫黄島プロジェクト」の第二弾、日本側視点の作品です。『父親たちの星条旗』同様、クリント・イーストウッドが監督を務めています。

1944年に本土防衛最後の砦として硫黄島に降り立った渡辺謙演じる栗林忠道陸軍中尉と日本兵たち。圧倒的に不利な戦況、絶望の中で、家族の元に生きて帰りたいと願いながら死闘を繰り広げた兵士たち。届けられることのなかった家族への膨大な手紙。そこに込められた兵士一人ひとりの姿と、戦線の壮絶な戦いを描いた作品です。

★≪『ハクソーリッジ』(2016)
太平洋戦争での沖縄戦をアメリカの視点から描いた作品。

沖縄戦において日米両軍の激戦地となった、北側が急峻な崖地となっている「前田高地」(米軍はHacksaw=弓鋸からハクソー・リッジと呼んでいた)での戦いが描かれています。

アメリカで「良心的兵役拒否者」として初めて名誉勲章が与えられた実在の人物であり、銃を持たずに戦場に赴いた1人の衛生兵の視点で描かれる沖縄戦は、これまで描かれてきた沖縄本土戦とは違う角度から戦争の恐ろしさ、悲惨さを体感できる作品です。


コメント ( 0 ) | Trackback ( )



« ◆昨日は、孫た... ◆除草剤で末期... »
 
コメント
 
コメントはありません。
コメントを投稿する
ブログ作成者から承認されるまでコメントは反映されません
 
名前
タイトル
URL
コメント
コメント利用規約に同意の上コメント投稿を行ってください。

数字4桁を入力し、投稿ボタンを押してください。