私は、「嫌韓」は韓国・中国が反日運動をしていることや、それを国策の極めて基礎的な部分に位置づけていること、またそういった考え方は韓国人・中国人の間に極めて深く浸透しており、韓国人・中国人の言葉を単純に額面どおりに受け取ってはならないということ、アジア太平洋戦争前後の日本が変な方向に突き進んだから、アメリカ様が制裁してくれた、という自虐史観を払拭するのに役立ったこと、マスコミ(特に朝日新聞)は必ずしも信用できないことを知らしめたことなどについて、大きい功績を持つと思っています。
しかし、同時に「嫌韓」は日本人を「下げた」とも思うのです。私が最も危惧している2つの点は、「在日をはじめとする、韓国・中国にかかわりを持つ全ての人間は「敵」との認識を持つ日本人」と、「マスコミが信用できない反動?でネットを妄信する人」が現れだしたことです。
そもそも「在日」は韓国政府の手先であり、日本に紛れ込んだ「異物」なのか。確かにそういう者もいるとは思います。朝鮮学校を出て、朝鮮総連や民団に入り、バリバリの民族活動家となって大日本帝国の「所業」を暴くことに命を懸けた。そんな人間が少なからず(かといって多からず)存在することは認めます。
しかし、全員がそうなのでしょうか?私はとてもそうは思えません。普通の小学校を出て普通の中学校を出て、普通の高校に入り、普通の大学を卒業する。卒業後は普通の会社に入るとか、普通に事業を起こすとか、普通に家業を継ぐとか…帰化する人もいるでしょう。キムチが好きでも、通名でも本名でも普通に生活している人はいるものです。私も知り合いに在日が1人いますが、いたって普通の人間で、日本人と普通に仲良くしてます。
そんな人間も在日だからという理由で煙たがり、在日だからという理由で「チョン」などと呼んで、「朝鮮半島へ帰れ」と言う。今の「嫌韓」にはどこかそういう空気があるんですね。もちろん嫌韓右派の全てがそうとは言いませんが、そこそこの数ではいるようです。「嫌韓厨」やその予備軍です。韓国政府は反日運動を行っている限り、「敵」とみなすことも仕方ありません。朝鮮学校や朝鮮総連もそうなのでしょう。私はこういった国内反日組織をもっと締め上げるべきだとも思います。在日が敵にみなされるのもこういった組織と、組織に育成された反日在日コリアンの存在のためなのですから。
もう1つ。「マスコミが信用できない反動?でネットを妄信する」ですが、どうでしょうか?新聞記事は信用しないのに、ネットのニュース系ブログを単純に信用したりはしていませんか?もちろん、信用することがいけないとは言いません。鵜呑みにすることが問題なのです。
「人は自分が真実だと思いたいものを真実とみなす」ものです。朝日新聞、毎日新聞、筑紫哲也のニュース、報道ステーションなどをハナから信用せず、かといって極右の怪しげな週刊誌の記事やブログなんかを鵜呑みにしていたのでは、せっかく「マスコミを単純に信用してはならない」ことに気づいた意味はありません。
ネット上で得た情報はきちんとソースを確認して信憑性を確かめる。重要な情報である際には、検索をかけて同じようなことが書かれているかどうかを確認してみる。部分部分では正しくとも、肝心な情報を隠しているために全く別の印象をつけようとしていることなどもあります。また、新聞社の記事をブログで引用していることなどもありますが、色つけや太字、文字サイズ変更などをしている場合は少し注意を払ってください。そういったちょっとしたことで、新聞記事から受ける印象は大きく変わるものです。しっかりと主体的に「読む」。こういった習慣を身につける必要があると思います。
なお、こんな記事ばっか書いていると私が左派に思われそうですが、何処のブログでも書いてあるようなことを改めて書く必要はないと思っているだけで、私は自由主義史観寄りの、やや嫌韓右派に属すると思います。