勝手に映画紹介!?

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ザ・フォーギブン 襲撃地帯(2022年)

ザ・フォーギブン 襲撃地帯 [DVD]

 

WOWOWのアクション映画特集でエアチェックしておいた「ザ・フォーギブン 襲撃地帯」を鑑賞…テロ組織の疑いをかけられた先住民族と、武装警察の戦いを描く、実話を題材にしたニュージーランド映画。多くのハリウッド映画でも活躍するクリフ・カーティス(オイラ的には「ザ・グリード」の悪党一味の一員で認識するようになった役者だな)が…部族と警察の間で揺れ動く主人公を熱演。WOWOWの解説によると第95回アカデミー賞国際長編映画賞ニュージーランド代表選出とのことだが、要は選出されただけなんだと思う、結局はノミネートされてない模様。

 

ニュージーランド東部ルアトキ…人里離れた集落の森では、活動家タメ・イティが部族の人間を集めてブートキャンプを開いていたが、現地のニュージーランド警察はタメ・イティらが首相暗殺を企むテロ集団だという疑いを持ち、ギャラガー率いる特殊戦術部隊“STG”が監視任務に就いていた。一方、父親の看病をするため、集落に戻ってきて、警察官をしながらスクールバスの運転手も担っていたタフィ・ウィリアムズは、警察が部族への捜査を強行しようとしているのを知る。双方の行き違いを正そうと奔走するも…部族の若者が絡んだ大きな事件が起き…。

 

警察が行き過ぎた捜査を行って末に、惨事が起きてしまったのだが…公式的に警察はそれを認めてない。映画で描かれるのは、あくまで襲われた側の証言にのっとった話だよというのが、冒頭にテロップで説明される。実際に、映画の方もそこまで誇張はしてない、実話に近いと思うけど…お上に喧嘩を売りたくはないので、そういう建前にしてるんでしょうね、たぶん…あくまでオイラの勝手な解釈だけど。最初は登場人物の立ち位置などが掴みにくく…なんとなく一触即発のひりつき、不穏な空気感はあるものの、大きな出来事もなく淡々と話しが進んでいく感じ。

 

見た目はちょっと好戦的な先住民たちが、意味深に集会を開いている様子を…警察関係者が監視する。離れた場所から指示だけしているお偉いさんは“奴らは絶対にテロリストだ”と決めつけてて、現場の指揮官はまだその答えが出せないでいる。しかし、部下の中にはお偉いさんと同意見の者もいて…警察側も一枚岩じゃない感じ。一方、クリフ・カーティス演じる主人公は、先住民たちと同じ部族の出身であり今は地元で警察官の仕事をしながら、スクールバスの運ちゃんもやってる。若者の更生なんかにも力を入れてて、地元の不良を気にかけてたりもする。

 

その延長で…不良と一緒に、先述の集会に出たりもしたことから、あいつ警官のくせにテロに加担してるんじゃねーかと、監視している警察に疑われる。そしてその疑いを晴らそうとしている最中に、警察の強行捜査を察知…さらにはそのせいで、気にかけていた不良も容疑者の一人と追いかけられたり、自分が看病している病気の父まで捕まっちゃったり…そこで双方の衝突に拍車をかける、さらなる悲劇が襲う!事件の中心人物となってしまった不良を、警察側はなにがなんでも捕まえようとし、最後には自分たちのミスを隠すためにぶっ殺してしまおうとする。

 

主人公はそれをなんとか阻止したいと…。どちらが正しいという言い分は避けてるものの、実際に起きてしまったことは映画の中で描いているので…想像してたよりも重めの結末でやりきれなくなった。最初は状況が掴みにくかったし、アクションで爽快感を味わう内容でもなかったけど…頭の中で各登場人物の立ち位置がちゃんと思い描けるようになって以降は、それぞれの主張、思惑が複雑に絡み、そことそこが対峙するみたいな展開にもなるし、“真相究明の謎解き”に驚く。先住民族は本当にテロリストか?ニュージーランドの美しい風景がより物悲しさを誘う。

 

 

監督:テアレパ・カヒ

出演:クリフ・カーティス ジェイ・ライアン マヌー・ベネット タメ・イティ シモーヌ・ケッセル

 

 

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CODE 8/コード・エイト Part II(2024年)

 

再加入中のネットフリックスで、ネトフリ映画の「CODE 8/コード・エイト Part II」を鑑賞…タイトルを見ればわかるとおり、前に見ていた「CODE 8/コード・エイト」の続編。1作目は特にネトフリ映画ってわけではなかったんだけど…劇場未公開で、レンタルのみDVDとブルーレイがリリース、それ以外だと配信で見れた。現在はアマプラでも無料対象。オイラはWOWOW放送が初見であり…その時の録画ディスクを使って、昨日、おさらい鑑賞をしている。そしてこの続編はネトフリ映画なので…今のところ独占配信、円盤化や他サイトでの配信は難しいのでは?

 

人類の4%が特殊能力を持って生を受ける近未来…大多数の超能力者たちは迫害されていた。電気系の能力を持つコナー・リードは、病気の母親の治療費を工面するため、ギャレット率いる能力者ばかりを集めた犯罪組織に加入するも、結局は母親を助けられず、コナーも罪を認めて刑務所へ。一方、ギャレットはうまく逃げ延びて勢力を伸ばしていった…。それから5年後…刑務所を出たコナーはパバニという少女と出会う。彼女は兄がロボット警察犬K9に殺されるところを目撃、汚職警官に追われていた。コナーはパバニを助けるためギャレットを頼るが…。

 

犯罪に加担してしまった電力系能力者の主人公、犯罪阻組織のリーダー、そしてサン・カン演じる刑事とコンビを組んでいた相棒が…続投で再登場してますが、そこに新たな登場人物が加わり、1作目の5年後の物語が展開される。ちなみにサン・カンは出てきませんでした、前作の最後で、手柄が認められて出世しており、本作では会話の中で偉くなっちゃったみたいな話と共にチラっと名前だけ出てくるだけでした。5年後というのも、主人公が5年間ムショ暮らしをしていたという会話からたぶんそうなんだろうという推測…特に時代設定は明言されてないと思う。

 

5年経っても…相変わらず超能力者は弱者、貧困層として扱われている。さらに主人公はムショ帰りなので、もっと肩身が狭くなっていて…仕事は清掃員くらいしかない(超能力も使わない)。より力をつけていた犯罪組織のリーダーは、シャバで主人公を待っていて、手を差し伸べるんだけど…“俺はお前らと違って根っからの犯罪者じゃない”って啖呵を切り突っぱねちゃう。ちなみに…この世界では、“超能力者の髄液から採取した麻薬”が蔓延していて…犯罪組織のリーダーは、それでしこたま稼いでる。そして、警官にも賄賂を渡してて、捕まらないように画策。

 

そうそう…5年の間にあった変化といえば、1作目ではガーディアンと呼ばれる人型メカが警察の主力(ドローンとセットで使用)だったんだけど、色々と問題がありまして、まったくなくなったわけじゃないんだけど…今度は新しくK9と呼ばれる犬型メカが投入されるようになっていて…こいつがバンバン活躍、主人公たちを追い詰める敵として描かれている。さしずめ狂暴になったaiboといったところか?いや、なんか違うか?確かに前回の人型よりも動きが早く、小回りが利く印象。でも見た目は…人型の方がカッコよかったよな。人型も一応は、出番がありました。

 

ストーリーは、汚職警官(の操作するロボット犬に)による殺しを目撃してしまった少女と、ひょんなことから出会った主人公が、成り行きで彼女を助けるために奔走。さすがに1人じゃ限界があるので…決別した犯罪組織のリーダーに助けを乞うことに。しかし、やっぱり犯罪者なんて信用できない面もあり、汚職警官との繋がりもあったりで…主人公たちは大変な目に遭う。個人的には1作目よりもアクションが増え、こっちの方が面白かった。もともと暗めな話なのでバッドエンドもありじゃねーかと、最悪な結末も想像…最後がどう転ぶか、意外と緊張感もあった。

 

 

監督:ジェフ・チェン

出演:ロビー・アメル スティーヴ・アメル アレックス・マラリ・Jr シレーナ・グラムガス ジーン・ユーン

 

 

【1作目ならアマプラでも見れますよ!】

CODE8/コード・エイト(字幕版)

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CODE 8/コード・エイト(2019年):WOWOW録画

CODE8/コード・エイト(字幕版)

 

再加入中のネットフリックスで、ネトフリオリジナル映画の「CODE 8/コード・エイト Part II」を見ようと思ったんだけど、タイトルからも直ぐに察せられる通り、過去にあった作品の続編だ。1作目は特にネトフリ映画ではなかったので、オイラはWOWOWで見ていたのだが…ぶっちゃけ、そこまで面白い(とりあえず1作目に限っては)作品でもなかったので、あまり記憶に残っておらず、さすがに2作目を見る前に再鑑賞は必要かなと。そんなわけで、1作目の「CODE8/コード・エイト」を再鑑賞…ネトフリで1作目の配信もあるが、自前のエアチェックディスクを使用。

 

録画・鑑賞は今から約3年前ですね…2021年の6月に見てました。初見当時も…円盤はレンタルのみDVDとブルーレイがリリースされていたんだけど、それ以外だと配信のみの扱いだった。今現在もセルの円盤は出ていないようで、どうしても欲しい人は…Amazonで検索するとレンタル落ちのソフトなら出てきますね。アマプラの配信だと、とりあえずプライム会員だと無料見放題で見れるので、ネトフリ入ってない人は、そちらで1作目だけなら見れますよ。カナダ映画ですが…「ワイルド・スピード」シリーズのハン、サン・カンが事件を追う刑事役で出ている。

 

見れば見るで、内容を思い出したけど…やっぱり辛気臭い映画だったな。きっとネトフリでPart IIをやらなければ、無理して再鑑賞はしなかっただろうな。メカと超能力が混在している世界の話で…「アップルシード」のブリアレオス(もしくはプロムカンプの「チャッピー」)みたいな、警察の人型メカのデザインはけっこう好みだったりするんだけどな。この1作目で生き残ったメインのキャラクターは、予告を見る限りPart IIにも出ているっぽいので、やっぱ完全な続きものなんだろうな…おさらいはしておいて良かったよ。特に新しい発見もないので、あとはコピペで…。

 

 
★2021年06月18日投稿:CODE 8/コード・エイト(2019年)を抜粋して、再掲してます★

 

人類の4%が特殊能力を持って生を受ける近未来…大多数の超能力者たちは迫害されていた。電気系の能力を持つコナー・リードも、何度も面接を受けるも、なかなか職を得ることができず…賃金の安い日雇いでなんとか食つなぐ日々。コナーには、難病を抱えた母親がおり、治療代もまともに工面できずにいた。ある日、超能力者ばかりで構成された犯罪組織のリーダー、ギャレットと出会う。報酬と引き換えに、ギャレットの仕切る盗みに加担したコナー…もっと大きな仕事を計画しているというギャレットに誘われ、その後も犯罪を重ねてしまうのだが…。

 

ハイテクも発展したメカメカしい近未来であり、その世界には超能力者も存在…設定とシュチエーションだけだと、もっと派手な超能力バトルが展開されるようなアクションものじゃないかと期待していたら、意外と地味で、辛気臭い内容だった。一昔前だったら、道を踏み外した黒人主人公が、ドンドン坂道を転がり落ちるような、実録風犯罪ドラマとして、よくありがちなパターンだったと思う。超能力者というだけで、まともに仕事にも付けない主人公が、金に目がくらんで犯罪に加担してしまうも、なかなかそこから抜け出せなくなる。家には病気のオカンがいて…。

 

普通に、超能力なんてものがあれば…よーし、この力を使って世界征服だ!って発想になるんだと思うけど(そういう発想するのは中二病なヤツだけな)…結局は、クソの役にも立たなくて、犯罪者に成り下がるしかないというのがなかなか皮肉でではある。でも、能力者たちだって、個々では大した能力じゃなくても、皆が皆でまとまれば、それなりに“無能力者”と対等になれるんじゃねーかっていうのは、考えが浅はかすぎるかな?クライマックス、能力者同士が協力して、敵を倒す場面があるんだけど、そう、そういう連携プレーをもっと役立てろよって思った(笑)

 

結局犯罪者同士の縄張り争い、組織内の権力争いみたいなのが勃発し、主人公は母親の治療費欲しさで、それに巻き込まれていくんだけど…どこまで堕ちるのか?どん底から抜け出せるのか?最終的に母親は助かるのか?病気を治す力を持つヒーラーなんかも出ててきて、その能力が万能じゃないというのも、半ば予想できた部分ではあるが、それこそファンタジー系とは違う、本作ならではのシビアさも感じられて良かった(ついでに、そのヒーラーがヤク中なのも斬新でリアル)。全体的に物足りなさはあるけど、想像とのギャップ、作風の意外性は評価。

 

 

監督:ジェフ・チャン

出演:ロビー・アメル スティーヴン・アメル サン・カン カリ・マチェット アーロン・エイブラムス

 

 

【アマプラでも視聴可能です!】

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オペレーション・ゴールド(2022年)

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WOWOWのアクション映画特集でエアチェックしておいた「オペレーション・ゴールド」を鑑賞…“引退したのにまだ新作があったのか、ブルース・ウィリス最後のやっつけ仕事”シリーズ群の1つなんだけれども、ここ何作かは意外とまともなものもあったりして…本作はその中でもかなり出来の良い作品の印象。一応、クレジットで名前がトップに出てくるのはタラちゃんの「パルプ・フィクション」で共演しているジョン・トラヴォルタ、ブルースが二番手、with扱いのスターでスティーヴン・ドーフも出ている。監督は「マスク」「イレイザー」のチャック・ラッセルと手堅い。

 

ハワイで犯罪者を追っていた賞金稼ぎのイアン・スワンだったが…逆に、犯罪者の手下たちに取り囲まれ、被弾して、海に沈んでしまった!父から最後の連絡を受けていた、やはり賞金稼ぎの息子ライアンは…消息不明となった父を捜すためハワイへ。そこで父の亡骸と対面するハメに…。ライアンは父の最後の助言に従い、イアンの元相棒だという賞金稼ぎロビーと共に犯人を追うことに。ライアンは父が追いかけていた犯罪者ビルフォードがハワイに潜伏している可能性を示唆する。一方、ハワイに住む有力者バックリーが事件の陰で暗躍しており…。

 

さすがにオチまでこと細かく語るようなマナー違反はせんけど…これは匂わせ程度の軽いネタバレはありで、ちょっと語りたい作品かもしれないな。映画の内容を簡単に説明すると…常夏のハワイを舞台にしたクライムアクション。冒頭、ブルースが悪党たちと激しい銃撃戦を繰り広げた後…被弾して、海に沈んでしまう!これだけかと思うかもしれんが…後に回想シーンなんかも挿入されるし、“まだまだ”出番はあります、ご安心ください。この冒頭のアクションは短いながらも、後ずさりながら自動小銃ぶっ放すブルースが、どこかジョン・マクレーンを彷彿。

 

話は進み…本土から若者が1人やってくるが、これがブルースの息子。オヤジは賞金稼ぎで、追ってた悪党に殺されてしまったらしい、犯人を突き止めたいと。ブルースの息子も賞金稼ぎで、なんとなく犯人の目星もつけてる様子…そいつがハワイに潜伏してる可能性があると。そこで協力を打診するのが、ブルースの元相棒で、やっぱり賞金稼ぎをしているスティーブン・ドーフ。2人は利害が一致して、ブルースが巻き込まれた事件の真相を調べ始めるんだけど…背後には、最近、ハワイで幅を利かせるようになった有力者トラヴォルタの存在がチラつき…。

 

ブルースは最初でいなくなるし、ドーフも途中で悪党に拉致られちゃうし…結局は、ブルースの息子を演じるブレイク・ジェナーという若い役者が物語を引っ張り、トラちゃんと戦うみたいな展開に。中盤あたりの回想シーン、“過去に1度だけ会ったことがある”というブルースとトラちゃんが対峙する場面があるが…画面になかなかツーショットで映らない。これはもしかして「ヒート」のデ・ニーロとパ・チーノみたいに、実際は別撮りなんじゃね疑惑。でも…エンドロールのNG集を見ると、2人の一緒のところもある。じゃあ別のあのシーンはちゃんと共演してるのかな?

 

ここでややネタバレの記述を書きますが…ブルースもトラちゃんも過去に演じた役柄のオマージュめいた仕掛けが入ってて、個人的にはそこが本作で一番エモかった。ブルースはさすがダイ・ハードマン(死んでもしななヤツ)だし、トラちゃんの方は「フェイス/オフ」ばりの悪役だし(あの映画の中では善も悪も演じたけど)…まぁ、ブルースはマクレーンほど不死身じゃないけど。派手なアクションは、老人スターを援護する若手にお任せなところがあるけど…銃嫌いという設定で、拳に嵌めるスタンガンを愛用するブレイク・ジェナーのアクションも充分及第点。

 

 

監督:チャック・ラッセル

出演:ジョン・トラヴォルタ ブルース・ウィリス ブレイク・ジェナー スティーヴン・ドーフ プラヤ・ランドバーグ

 

 

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60ミニッツ(2024年)

 

再加入中のネットフリックスにて「60 ミニッツ」を鑑賞。試合を間近に控えた格闘家が、60分以内に元嫁さんと娘の元へ急がないと、共同親権が奪われてしまう状況になり…試合を放棄して、娘の元へ急ごうとするが、どうしても格闘家を試合に出したい“悪党”たちが後を追いかけてきて、邪魔をするという…ノンストップアクション、ベルリンが舞台なので、たぶんドイツ映画でしょうね。主人公を演じる役者さんは元格闘家でもあるそうで…スパーリングのシーンで、相手の嵌めたグローブを回し蹴りで蹴り飛ばしたりするのが、けっこうかっこよかったりしたなぁ。

 

格闘家で、スポーツジム経営者のオクタは…目前に試合を控え、調整を行っていた。そんなオクタには気がかりなことが…実は離婚した妻と暮らしている1人娘レオニーの誕生日会と試合の時間がバッティング、必ずケーキとプレゼントを持って参加すると約束していたが、時間に遅れそうだった。やがて試合会場で出番を待っていたオクタに、元妻から電話があり…誕生会が終わる6時までに家に来なければ、単独親権を申請するという。オクタは試合を放棄して会場を飛び出すのだが…オクタに試合を放棄されると困る裏社会の連中が後を追いかけてきて…。

 

見る前はテロとか、もっと大それた陰謀が起きるのかと思ったら…娘の親権を奪われそうになって、出場予定の格闘技の試合を放棄するって、わりとミニマムな話だったので…ちょっとビックリした。とはいうものの、主人公が試合放棄したら困る連中がいまして、案の定、金が絡んでたり、主人公が計り知れないところで、八百長が仕組まれてたり…だから、悪党たちが、無理やり試合会場に連れ戻そうと主人公を追いかけてくる。主人公は主人公で…嫁さんから“60分以内に家に来い!”と最後通牒を言い渡されてしまったので、何が何でも行かないといけない。

 

いや、もともと約束とか守れない男で、それが原因で別れちゃったらしいんだけど…いうても、格闘技の試合だって仕事じゃん。いくら娘の誕生日とバッティングしちゃったからって、もう入場のアナウンスが始まってるような状態で、“来ないと親権奪うわよ”なんて言うか?あの元嫁もけっこういけ好かない…性格が悪いな。さらに新しい旦那だか、恋人だかが既にいて、そいつが弁護士なんだよ。で、しゃしゃり出てきて、主人公を追い詰める。格闘家も…拳でならどんな困難にも立ち向かえるが、元嫁と新しい旦那には、やっぱり頭と口じゃ敵わないみたいだ…。

 

さらに追い打ちをかけるように、娘が“誕生会に間に合わないのね”なんて泣きそうな顔するから…パパ、いてもたってもいられなくなっちゃって、試合を投げ出しちゃう。60分しかない、拳銃まで持ち出すようなヤバい連中に追われる、ついでに警察まで絡んでくる…そんな状況なのに、娘と約束していたバースデーケーキと、誕生日プレゼントの調達までこなそうとする、本当に間に合うのか?いやいや、60分しかないんだから、もういいかげん、ケーキとプレゼントは諦めたら?せめて、約束の時間内に元嫁のところまでたどり着けるように頑張ればいいじゃんよ…。

 

などと心配しながら…見てしまった。途中、助けを求めた警察官にも、不審者扱いされ、逆に拘束されちゃったりするんだけど…そこでもまた、理不尽な言い訳で責められる主人公。確かに、格闘家だし、切羽詰まってるから、言葉や態度がちょっと乱暴なところもあったよ…でも、警官の方もけっこう主人公に難癖つけてきたんだよな。男女のコンビの警官だったんだけど、よりによって女の警官の方が先輩格らしく、主導権を握ってる。とにかく主人公を困らせるむかつくオバハンがいっぱい出てくる映画でもあった。でも、ちゃんと頼りになる女性キャラもいるねん。

 

どういう立ち位置なのかな?スポーツジムの経営者でもある主人公…そのジムに雇われていて、主人公のトレーナー、セコンドみたいなのを務めている、主人公と同じくらい強い女性が出てくる、名前は別に日本人、日系人ではないと思うんだけど“コジマ”という…ドイツにそういう名前があるんですかね?勝手に脳内変換で“小島”に置き換えたくなる(笑)このコジマさん…たぶん主人公の恋人でもないと思うんだけど(給料払ってくれ、昇給してくれって金の話ばかりしてたし)、要所要所で、ホント、いい活躍をしてくれる。あの元嫁とは対照的ないい女だったぜ(笑)

 

アクションは小気味よいし、テンポも悪くはないんだけど…一つ惜しいのが、“完璧なリアルタイム進行”ではなかった点だよね。嫁さんに“60分以内に来い!”って言われて、カウントダウンがスタートするんだけど…リアルで60分が過ぎても、まだ残り10分くらいあって、けっこう色々なところに寄り道してるのに、なかなか最後の10分も時間が減らないんだ。視聴者に、そういう“粗を気づかせない”くらい…目まぐるしいノンストップ感が味わえてるなら、こっちも騙されてあげるんだけど、意外とまったりしてるところもあるので、時間経過の矛盾は気になったかな?

 

 

監督:オリヴァー・キーンレ

出演:エミリオ・ザクラヤ デニス・モーイェン マリー・ムルール ポール・ヴォリン フロリアン・シュミッケ

 

 

【サントラのデジタル配信はこちら】

60 Minutes (Soundtrack from the Netflix Film)

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Mr.&Mrs.ウォンテッド(2023年)


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WOWOWのアクション映画特集でエアチェックしておいた「Mr.&Mrs.ウォンテッド」を鑑賞…倦怠期のイギリス人夫婦が、バカそうなアメ公にからまれて、イキった旦那が逆に相手を殴り殺してしまうんだけど、その死んじゃったアメ公の祖父さんがとんでもない大富豪で…加害者夫婦を“的に懸ける”というイギリス映画。邦題だと命を狙われる夫婦を指しているが…原題は命を狙う殺し屋たちを意味する“Hitmen”。孫を殺された大富豪の役でエリック・ロバーツが出てるけど、それ以外だと見たことあったのは命を狙われる旦那を演じてた役者さんくらいかな?

 

倦怠期の夫婦…ルークとローレンがパブで言い争いをしていたところ、後から入って来た若い客がローレンにちょっかいを出し始めた。さすがに怒ったルークは、その男に殴りかかるのだが…怒りを抑えられずに、相手を殴り殺してしまう。結局、正当防衛が認められ、罪には問われなかったのだが…死んだ若者の祖父マイケル・ヒーローはアメリカの大富豪であり、孫を溺愛していたことから、知り合いのイタリアマフィアに夫婦抹殺を依頼!しかしマフィアが送り込んだ刺客が夫婦の暗殺に失敗。面子を潰されたマフィアは次々と新たな殺し屋を夫婦に差し向ける!

 

もはやジャンルの一つといってもいい…“変な殺し屋さん大集合”映画の一つ。この手のジャンルは、コメディになりがちだけど…本作もしかり。それもイギリス映画なので…だいぶオフビート寄りな印象。冒頭、カップルが出てきて、目の前に停まってるトレーラーハウスに手榴弾を投げ込み、中にいる人物を爆殺するシーンから始まる。これは“的に掛けられる”夫婦ではなく、後に…招集される殺し屋の1組であった。場面は変わり、一応、メイン主人公の夫婦がパブで口喧嘩をし剣呑な雰囲気…そこへ後からやって来た若い客が嫁さんにちょっかいを出し始める。

 

嫁さんもよせばいいのに、その若者に“アソコが小さい”とバカにして切り返す…すると若者はズボンを脱いで、夫婦の前でストリップ。嫁さん、すかさず水をぶっかけるも、若者は嫁さんに平手打ち。仲が悪い夫婦でも、さすがに我慢ができなくなった旦那…まぁ、若者が登場する以前から、嫁さんになじられてイラついてもいたんだろうと思うけど、若者をこれでもかってくらいタコ殴りにしてフルボッコ…結果、相手を死なせてしまい逮捕される。明らかに過剰防衛だと思うんだけど…正当防衛が認められちゃって、無罪放免になった夫婦、ちょっと仲直りしてやがる。

 

この結果に怒ったのが死んだ若者の祖父、大富豪のエリック・ロバーツ…溺愛していた孫を殺されて、許さんと、夫婦の首に懸賞金!マブダチのイタリアマフィアのボスに頼んで殺し屋を送り込むんだけど…この殺し屋がとんだ間抜けで、夫婦を襲う直前に正体がバレてしまい、簡単に反撃されてしまう。旦那はまたも警察に捕まるが…今回も相手が殺し屋だから、すんなり正当防衛が認められて釈放。ただし取り調べを担当した警官から…“お前ら命狙われるぞ”と忠告を受ける。さすがに危機を悟った夫婦は、嫁さんの兄(昔悪だった?)に助けを求めるが…。

 

一方、面子を潰されたマフィアのボスは…伝手を頼って、色々な殺し屋を呼び集めて、夫婦の命を狙うことに。とにかく個性的なヤツらがいっぱい出てきて、中には“とある事情”で…愛し合う(?)夫婦を引き裂くのは嫌だと、夫婦の命を護る側に転じる変わり者の殺し屋なんかも出てきちゃったりして…事態は混迷。富豪は復讐を遂げられるのか、夫婦は最後まで生き延びられるのか?この手の映画にありがちなんだけど…誰に感情移入して見る映画なのか焦点がぼやけすぎてる印象がし、正直、あまり面白くなかった。各殺し屋の枝葉なエピソードが長すぎる。

 

もう少し、あの命を狙われてる夫婦に焦点を絞った展開でも良かったかもしれない…全体的に 散漫な感じがしたな。ああ、でも…最後のオチはちょっと意外性があって、そこだけはまぁまぁだったかも。そもそもトラブルが大きくなったのは、アメ公の若造を“粗チン”呼ばわりするなど…嫁さんの口の悪さもあったし、なんだかんだであの旦那は2人も人を殺めてるわけで…単純に無罪放免ってのが、法律的にはともかく、素直に応援できないところもあったので(ちゃっかりヨリ戻したりもして)…因果応報な天罰もありだろうと。あとは復讐者にも代償がつきものよね。

 

 

監督:サヴァス・D・マイケル

出演:エリック・ロバーツ ダニエル・カルタジローン ロイス・ブレイビン=プラット ルーカス・アウレリオ

 

 

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Mr.&Mrs.ウォンテッド

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クーダ 殺し屋の流儀(2022年)

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WOWOWのアクション映画特集で「クーダ 殺し屋の流儀」を鑑賞…ムショ帰りの殺し屋アントニオ・バンデラスが裏社会に復帰し、腕っぷしの強い若者を弟子にする一方、元嫁や娘との付き合い方に悩んだり、娘と同じ年頃の家出少女を気にかけたり、根は優しい普通のオジサンだよみたいな話。いや、展開はそんな生易しい感じじゃなかったけど。バンデラスたちが仕える犯罪組織の女ボス役に「ブルー・クラッシュ」のケイト・ボスワース…クレジットで名前が入ってるのは気づいたけど、一瞬、わからんかった…昔は可愛かったのに、今はボスが似合う貫禄!

 

ストリートファイトで日銭を稼ぐ青年ストレイは、その腕っぷしを買われ、、犯罪組織の女ボス、エステルの下で働くことになった。さっそく刑務所帰りの殺し屋クーダと組まされることになったストレイ、クーダに連れられ彼の殺しを手伝わされる。最初はクーダに盾突いてしまうストレイ、その後…頭を下げ直し、取り立ての仕事などを手伝うことに。一方、クーダはビリーという自分の娘と同じ年ごろの家出少女と出会い、面倒をみることにしたのだが…ある日、世話をしたモーテルから忽然と姿を消してしまう。やがてビリーが犯罪組織に誘拐された事実を突き止め…。

 

バンデラスということで「デスペラード」レベルのアクションを期待してしまうと…そんなに派手ではなく、むしろ地味な内容なんだけど、悪くなかったですよ。最初は腕っぷしを買われて犯罪組織を手伝うことになった若者が出てきて、その若者の初仕事でコンビを組まされるのが、ムショ帰りのベテラン殺し屋バンデラス…女ボスのケイト・ボスワースの信頼も厚いようだ。バンデラスは、久しぶりに会う人みんなに、“出所したんだ?”と言われる…そう、服役中に別れた嫁と暮らしている娘にも同じような態度をとられる。でもって、さっそく若者の初仕事も殺しの手伝い。

 

まず、殺そうとしてるのはバンデラスと因縁がある相手らしい…最初に若者に命じてボコらせて、車のトランクに閉じ込めた後…人気のないふ頭に連れていてって、容赦なくズドン!その足で、若者と一緒に“打ちっぱなしゴルフ”へと向かう…どうやらアリバイ工作も兼ねてるらしい。ろくな説明もなしに殺しを手伝わされ、不満そうな若者、その場ではバンデラスに盾突き、けんか別れのような形になってしまうんだけど…結局、仕事がないので…後日、頭を下げて、正式に弟子入りする。取り立ての仕事など…裏社会のイロハを習い始めるるんだけれども…。

 

一方のバンデラスは、仕事の合間に…娘と久しぶりに再会して、つっけどんな態度をされてショック。そんな時に、万引きを咎められている家出少女を目にして、思わず助ける…どうやら自分の娘と重ね合わせてしまったようだ。そのまま一緒に飯を食って、おしゃべりして、泊まる場所も世話して、おまけに金まで渡す。後日、心配になって家出少女の泊まってるモーテルに顔を出すと、何者かが無理やり侵入した形跡があり、少女は行方不明になっていた。一応、弟子の若者にも行方を捜す方法はないかと相談してみるが…“無理じゃね”って一蹴されてしまうんだ。

 

そんな時、どうやら犯罪に巻き込まれたらしいという証拠を、ひょんな形で見つけてしまいスイッチが入る…さらには、少女を拉致した犯人も分かっちゃうわけだ。そのせいで、いい関係を築いていた女ボスとの間にも亀裂が!まだ組織の中では下っ端の若者は、師匠と、女ボスとの間に挟まれ、右往左往する。犯罪には長けてるし、容赦なく人を殺せるのは確かなんだけど…そこまで強いわけでもないバンデラス。都度、ピンチになることも多く…適度にハラハラ。悩み抜いた結果の娘への誕生日プレゼント、若者らの希望に満ちた行く末など、オチも良かった。

 

 

監督:リチャード・ヒューズ

出演:アントニオ・バンデラス ケイト・ボスワース モージャン・アリア アレクシス・レン ゾリー・グリッグス

 

 

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DVD クーダ 殺し屋の流儀

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マッド・ハイジ(2022年)

マッド・ハイジ(R18版)

 

WOWOWの特集放送“魔改造!恐怖の童話原作映画2連発”でエアチェックしておいた…「マッド・ハイジ」を鑑賞、ひとつ前に見た「プー あくまのくまさん」が“クマのプーさん”をモチーフにした作品なら、こちらは“アルプスの少女ハイジ”をモチーフにしたエログロバイオレンス…ハイジをはじめ、クララやペータ、おじいいさんも出てきます!円盤はブルーレイが出てるんだけど、Amazonの商品画像が正面を向いてるジャケ写真じゃなかったので、記事の見栄えを優先し、配信版“マッド・ハイジ(R18版)”を拝借してます…WOWOW放送はR15+仕様でした。

 

マイリズチーズの社長マイリが大統領に就任、自社のチーズ以外を食することを禁ずる法律を制定、スイスを独善的に支配することになった。それから20年…アルプスの山麗で暮らす年頃の娘ハイジは唯一の肉親である祖父のアルペヒと暮らしており、羊飼いのペーターとは恋人関係にあった。しかし、アルペヒは2人の交際を反対…なんとペーターは禁制チーズの売人で、ハイジはそれを知らなかったのだ。ある日、ハイジの前で、チーズの密売がバレたペーターが処刑される。その後、アルペヒが家ごと爆破され、ハイジも矯正施設送りにされてしまうが…。


本編前に入ってる制作会社のロゴが…一瞬、パラマウントっぽく見えたんだけど、そこもパロディになっていて、その後…本作がクラウドファンディングで作られた旨を説明するテロップが表示されたりする。本編冒頭は世界観説明…「スターシップ・トゥルーパーズ」のジョニー・リコ役でお馴染みキャスパー・ヴァン・ディーン演じる大統領兼チーズ会社社長が、自社のチーズしか食べちゃダメというとんでもない法律を作り、スイスを独裁的に支配する様子が描かれる。スイスのシンボルでもある白十字が、まるで鉤十字のように恐ろしく見えるというのがなんとも妙だ。

 

なんかハイジの世界が「イングロリアス・バスターズ」のようになってしまったような感じだ(笑)そんな世界でも…ハイジさんはすくすくと育ち、お年頃の年齢、立派な身体に…ムフフフフ。羊飼いのペーター(黒人)と全裸で乳繰り合って、ヤリまくりな関係という…いや、実際にはそこまで生々しい濡れ場が描かれているわけではないのだが、関係性は容易に想像できる。オタクの妄想、エロ同人誌みたいな設定、展開…オイラたちが慣れ親しんだ、高畑勲や宮崎駿が作り上げたアニメ版のハイジたちも、あのまま大人になったらこうなるんだろうななんてつい想像。

 

ラブラブだったハイジとペーターだが…なんとペーターはハイジに内緒で禁制チーズの密売に手を染めてまして(この世界ではドラッグのような扱われ方)、それが“御上”にバレって、そっこく処刑。ハイジはそれを目の当たりにしてしまい、さらにその流れで…おじいさんまで家ごと爆破されてしまう!そしてハイジは…矯正施設送りにされ、無理やり大統領ブランドのチーズを食べさせられ、太らされそうになると。劇中ではスイス人のチーズ愛がとにかく変な方向に炸裂しまくる…様々なチーズ攻めを見てるだけで、当分の間、こちらまでチーズを食べたくなくなるよ。

 

矯正施設のパートは…いわゆる女囚映画のパロディになってまして、なかなか。そして最初の方で「イングロリアス・バスターズ」みたいだって感想を抱いたけど、ハイジが施設内で、女看守から拷問を受ける感じが…どこか「レザボア・ドッグス」でミスター・ブロンド(マイケル・マドセン兄貴)が警官を拷問するシーンを彷彿とさせたり、後に…ハイジが脱走し、己を鍛え上げて、独裁者連中に復讐するって展開はもろに「キル・ビル」っぽかったり…要所要所でタランティーノも入ってて…そういうのが変に鼻につくようなこともなく、うまく消化できていて面白かったです。

 

同じ特集で見た「プー あくまのくまさん」は続編公開が決まったけど…どちらかというと本作「マッド・ハイジ」の続編の方が見たいよね。っていうか、劇中では…フェイク予告まで挿入されてて、マジ、その内容をちゃんと映画として見たいと思ったもん。こういうフェイク予告の遊び心もタランティーノっぽいよね。製作陣に続編を作りたいという気持ちはあるらしいんだが…本作が日本で公開された時点のネット記事を読む限り、続編の企画が正式に進んでいるわけではないらしいよ。WOWOWだとグロシーンでボカシ処理多め…R18版だとちゃんと見れるのかな?

 

 

監督:ヨハネス・ハートマン サンドロ・クロプフシュタイン

出演:アリス・ルーシー マックス・リュートリンガー キャスパー・ヴァン・ディーン デヴィッド・スコフィールド

 

 

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マッド・ハイジ(R18版)

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プー あくまのくまさん(2023年)

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WOWOWの特集放送“魔改造!恐怖の童話原作映画2連発”でエアチェックしておいた…まずは1発目、「プー あくまのくまさん」を鑑賞。タイトルからもわかる通り、あの“クマのプーさん”をモチーフに、茶化しまくったホラー映画…元ネタ作品が米国での著作権保護期間を終了、パブリックドメイン化したことで実現した企画だとか。最近になって、続編の劇場公開が決まったと報じられていたので、なかなかタイムリーな放送だった。とはいうものの…オイラは“クマのプーさん”って、あのクマのビジュアルを認識できる程度で、物語や他の登場人物知らんがな。

 

かつて、クリストファー・ロビンは100エーカーの森で、オウル、ラビット、イーヨー、ピグレット、プーという異種交配種と出会い、楽しい日々を過ごしたのだが…クリストファーが成長するにつれ、森を訪れる機会も減り、とうとう仲間たちと別れる日がやって来た。クリストファーを失ったプーたちは、食べ物にも困り、ついには仲間を食べるような事態に!そのせいで生き残ったプーたちは、心をゆがめ、野生化し、人間を恨むようになっていった…。それから5年後、成長したクリストファーは婚約者のメリーを伴い森へ帰って来たのだが、彼らを出迎えたのは…。

 

元ネタの“クマのプーさん”をよく知らなくても、ギリ楽しめるかな?アイデアはそれなりに面白いし、プーをはじめとする化け物たちも、着ぐるみ感ありありの“中に人が入ってるだけやんか”な見た目だけど(仮面を被ったただの犯罪者に見える)…そこそこ不気味で味はある。森に戻って来たクリストファーたちが初っ端で襲われるのをはじめ、殺戮はテンポよく行われ、グロ描写も頑張っている方であると思う。なんだけど…何かが物足りない気がする。ちょっとネタバレ書くけど…最初の襲撃で、クリストファーは死にません、後半に反撃のチャンスがやって来ます。

 

ただ…死んだと思わせる必要があるので、プーたちに狙われる別のターゲットが出てくる。それが森の近くの別荘へ遊びに来た5人組の女子。言っちゃ悪いがルックスはみな平均レベル…水着を披露するお色気担当の女優の化粧のケバさが気になる。案の定、このケバイ女が“このグループ”では最初の犠牲者になったりもする。でね、テンポがよく、展開が早いのはいいんだけど…逆に早すぎるんだよな。劇中では、プーたちに恨まれているクリストファー以上にクローズアップされてる感があったのに、ドラマがなさすぎ、盛り上がりに欠けた女子グループ。

 

女の子がストーカーに怯えてちょっと病んでるとか、友達との同性愛的なものを受け入れるかどうかで悩んでたりとか…いろいろとそれっぽい匂わせがあったんだけど、そういうものがほとんど物語に絡まないまま(プーたちの最初の襲撃を、ストーカー男と勘違いするくらいの効果)、プーたちとの生存をかけたバトルになだれ込んでしまった。せめて同性愛的な濡れ場があっての殺戮とかだったらな…お約束としてもう少し自然に受け止められたんじゃないかなと。クリストファーを含む男性も出てくることは出てくるが、グループ内に男子がいた方が良かったよね。

 

昔、深作欣二の息子、深作健太が…“ミッキー・マウスが殺人鬼”というアイデアを思いついたが、そんな企画が通るはずもなく、まわりまわって「クロネズミ」という“ネズミの仮面を被った殺人鬼”が出てくる話になったと言っていた。アイデア自体はけっこう似ているところがあったな。そういえば、ネットでミッキー・マウスもプーさん同様、パブリックドメイン化で自由に使えるようになったという情報を目にした。今だったらイケるんちゃいまっか、健太監督!ぜひ“ミッキー・マウスが殺人鬼”を再始動させてよ。ってか、ディズニーがそういうホラー作ればいいのにな(笑)

 

 

監督:リース・フレイク=ウォーターフィールド

出演:ニコライ・レオン マリア・テイラー ナターシャ・ローズ・ミルズ アンバー・ドイグ=ソーン

 

 

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先週の読書:「奪還(上)(下)」「無垢の傷痕 本所署<白と黒>の事件簿」

先週の読書:「奪還(上)(下)」「無垢の傷痕 本所署<白と黒>の事件簿」

 

4月ももう終わりか、長かったような、あっという間だったような…ちょうどGW真っただ中だけど、オイラはいつものように予定はなく、いつも通り、自宅でダラダラ…ネトフリに再加入したので配信で映画を見て(あとWOWOWのエアチェックもけっこうたまってる)、積読本をいろいろと消化します。映画館もGW中は…特に見たいものはない、見たいものは先週見ちゃってるので、行かないし。というわけで読書の話…一応、先週は3冊ほど読んだだけど、上下巻ものが含まれるので、実際は2作品ほどの読了でした。久しぶりに電子書籍の整理、未読を1冊読んだ。

 

1冊目、2冊目は未読だったジャク・リーチャーシリーズの一つ「奪還(上)(下)」をようやく入手できて読めた…現段階の最新刊である「消えた戦友」の一つ前に翻訳されたもの、日本翻訳の13作目、正規のシリーズ順で10作目にあたる。リーチャーは赤の他人の誘拐事件にクビをつっこみ、最終的にイギリスまで出かけて行って、どえらい目に遭います。3冊目は電子書籍で麻見和史の「無垢の傷痕 本所署<白と黒>の事件簿」…DMMブックスで買ってあったのを忘れてた。連作短編の警察小説…麻見和史っぽさは感じられるけど、長編と比べると軽めだ。

 

今回の“推しの1冊”はもちろん…リー・チャイルドのジャック・リーチャーシリーズ「奪還」だが、上下巻とも推したいので、正確に言うと今回だけは“推しの1作”ですね(笑)それにしても、最近は古めの文庫本でも220円が主流になってきた近所のブックオフで…まだ2年くらいしか経ってない、「奪還(上)(下)」を、2冊とも各110円で入手できたのは珍しいし、嬉しいし、びっくりしたよ。ブックオフに足を踏み入れたのも、ちょっと久しぶりだったけど(前は2日にいっぺん、コロナ前なんかだと毎日通ってる頃もあった)…ホント、タイミングが良かったなぁ。

 

 

 

 

2022年8月発行、リー・チャイルド著「奪還」…最近は文庫の古本も220円が主流になってきたブックオフで、上下巻を各110円で入手できた。日本翻訳13作目、本国発刊順では10作目(ちょうど「アウトロー」の次)の本作…ニューヨークのカフェでコーヒーを飲んでいるリーチャーに、いきなり妙な質問を浴びせてきた男…実は男の雇い主である、民間軍事会社経営者の家族が何者かに誘拐され、ちょうどリーチャーのいる場所から見える位置で身代金の受け渡しが行われたのだが、リーチャーがその一部始終を目撃していたのではないかということだった。

 

それらしい記憶に思い当たったリーチャーは、成り行きで犯人探しに協力することになる。経営者は、屈強な傭兵軍団を従えているのだが、リーチャーは元憲兵という経歴を売り込み、犯人や交渉に関する助言をする。しかし、当たってる読みもあれば、大外れな読みもあったりで…人質の解放交渉は難航、それどころか調子に乗った犯人は、身代金を何度も追加で要求してきて、その都度、リーチャーたちを出し抜き、金を持って逃げ延びてしまう。人質解放を優先し、下手に出ていた経営者は…人質奪還が困難だと見極め、犯人への復讐へとシフトチェンジ。

 

リーチャーはただの誘拐事件ではなく、経営者の過去から事件の真相に迫ろうと独自に動き出し、傭兵軍団とは異なる外部の協力者もこっそり増やしていくが…。ようやく犯人の目星が付くかなとおもいきや、振出しに戻ってしまったところで上巻は終了。下巻は名誉挽回といわんばかりに、序盤から今度こそ役立ちそうな手掛かりを見つけて、色々と事態が進展していく。雇い主とはうまくいってる方ではなかったリーチャー…もともと行方不明の妻子を助けたい一心で協力していたこともあり、いつしか犯人探し、妻子探しを継続しながらも、雇い主とは袂を分かつ。

 

それを相手に悟られないようにするのも忘れず、色々と小細工をしていくという感じ。本作では、上巻の序盤から…リーチャーの“読み違い”が目立っており、ある意味、それが全体の伏線ともとれたり。ことごとく行動が裏目に出ていて、なんだったら、協力しない方が、首をつっこまないことが一番良かったりするんだけど…そんなもん後の祭り。本人も深く反省し、なんとか事態を丸く収めるために最後まで頑張るって感じでした。なぜ雇い主も、リーチャーも、最初に“その可能性”を考えなかったのかって思ったりもしちゃうくらい…“ちょっと読める真相”だったよ。

 

ピンチになりながらも、敵を冷静に排除していくリーチャーが逞しくもあり、ちょっと恐ろしいなと。怒らせたら本当にヤバい奴なんだなと…改めて思うのであった。自分が今まで読んできた作品の中だと「パーソナル」という作品で、珍しくアメリカ以外の国へ遠征してたけど…本作もイギリスまで行って大暴れしていた。今回読み終わった「奪還」の次に翻訳されたのが現段階の最新刊である「消えた戦友」…ちょうどアマプラで映像化された、ドラマ「ジャック・リーチャー ~正義のアウトロー~シーズン2」の原作…ドラマは見たけど、小説未読、古本で探してる最中。

 

 

 

2021年6月発行の麻見和史著「無垢の傷痕 本所署<白と黒>の事件簿」…黒星達成という縁起でもない名前のせいで周囲から疫病神扱いされていて、本人もネガティブ思考の男性刑事が、元看護士という異色の経歴を持つ女性刑事・白石雪乃とコンビを組み事件に挑む連作短編形式の警察小説、全5編…女性刑事・白石は黒星と性格も正反対なポジティブ思考の持ち主であり、両方合わさることでプラスマイナズゼロ、それどころか黒星の不運を跳ね飛ばし、幸運を引き寄せ…どんな難事件も短期間で解決、白黒コンビともてはやされるようになる!

 

こんな説明だと…コミカルなテイストかなと思いがちだが、そこは麻見和史作品なので、扱う事件は猟奇的なものも多く、犯人探しは推理小説的にフェアであり、意外性もあったりする。作中で刑事たちが真犯人や真相に思い至った時の描写がいかにも。ただし短編なので…長編作品と比べてしまうと、サクサクしすぎで、物足りなさもあるのは否めない。1つ目の“星の傷痕”は…有名病院近くの廃ビルで男性の死体が見つかり、死体には刃物でつけられた複数の傷が!そして死体損壊が趣味だと犯人がわざわざメッセージを残していた。コンビの初顔合わせ!

 

2つ目の“美神の傷痕”も…廃屋で激しく損壊された死体が見つかり、身元は美容外科医の後妻であることが判明する。どうやら殺された嫁さんは浮気をしていたらしく、やはり夫である美容外科医が怪しい?3つ目の“罪の傷痕”は…黒星刑事の知人であるアパート経営者から、入居者が行方不明になったという話を聞き、同棲中の内縁の妻に事情聴取すると…多数の凶器と、何らかの犯行を仄めかすメッセージが部屋に残されていたことが判明、行方不明者探しを始めることになる。やがて内縁の妻にも意外な過去があって…失踪はそれに関係するのか?

 

4つ目の“嵐の傷痕”は…当初、交通事故死と見られていた被害者の家族から、事件性があるという訴えがあり、交通課の依頼で事故を再調査…被害者の周囲を調べると、恋人の女やその母親の言動が何やらおかしくて…。5つ目の“炎焔の傷痕”は…手製爆弾を使った爆破事件と、セミプロの女性写真家への脅迫事件が同時進行で描かれるが…案の定、2つの事件がバッティングして、意外な事実、新たな事件の予感!全部の話がそうじゃないけど…事件の多くに、病院や病人が関わってくるのも本作の特徴の一つか?ページ数少もなく短時間で読めた。






 

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