狂った野獣(1976年) | 勝手に映画紹介!?

狂った野獣(1976年)

狂った野獣

コロナウィルスの影響で、首都圏のTSUTAYAは…“延滞料をサービスするから、無理な返却はしなくていい”という決断をしたそうだ。まだ過信して外をうろついてる人たちは、身近な企業側のこういった対応からも、外出自粛の重要さを悟って欲しいものだ。オイラなどには政府や行政の言葉より重みを感じる。まぁ、そんなわけだけどオイラが現在利用しているネットレンタルは返却期限を延ばしてくれないのかな?このご時世、いつ何が起きてもおかしくないので、まだ返却まで2週間くらい余裕があるけど、早く見て、早く返却しておこと思った次第であります。

えーと、GEOの無料クーポンと旧作55円キャンペーンを併用してネットレンタルした7枚も残すところあと2枚、旧作の洋画と邦画が各1枚ずつ残ってます。6枚目の鑑賞に選んだのは、ひとつ前の「暴走パニック 大激突」からの繋がりで、おなじ渡瀬恒彦が主演している東映映画「狂った野獣」にした。監督などは違うんですけど、製作年も一緒、川谷拓三、室田日出男といったメインキャストもけっこうかぶってますね。渡瀬演じる主人公が乗っていた路線バスに、銀行強盗が乗ってきちゃって、バスジャックされちゃうというお話…監督は中島貞夫でした。

ある日の京都市内…京都駅に向かう路線バスに、銀行を襲ったばかりの犯人、谷村三郎と桐野利夫が無理やり乗り込んできた!もちろん中には乗客の姿も…その中に、かつて大手企業のテストドライバーだった速水伸の姿もあった。おびえたり、解放を強く訴えたりする乗客が多い中、あまり反応を示さなかった速水だが、隙を見て犯人に逆襲する場面も!停車中になんとかバスの外に逃げ出した速水だったが、手にしていた荷物をバスの中に置き忘れてしまったことに気づき、今度は走行中のバスに戻ろうと、必死に後を追いかけることになるのだが…。

路線バスの暴走を描いたという「スピード」風のノンストップアクションなんだけど…そこに銀行強盗が乗り合わせてしまうという展開は、ロバート・デ・ニーロとかデイヴ・バウティスタが出ていた「タイム・トゥ・ラン」の方がより似ているかなって思った。お約束のように犯人が乗り込んだバスには、それぞれ色々な事情を抱え、個性も強い乗客たちが乗り込んでいる。病院へ行きたいと騒ぐオバサン、ちんどん屋、不倫カップル、ボケ老人などなど…その中の1人、バス内の一番後ろにどっしり構え、事の成り行きを静観しているのが主人公の渡瀬恒彦である。

楽器か何かを入れるケースを肌身離さず持っていて…一見、ミュージシャンのようにも見えるんだけど、後に回想シーンなどで、企業のテストドライバーだったことが判明。それどころか、その仕事を事故が原因でクビになったことから…ドライバー時代の同僚女性と組んで、宝石強盗もやらかしていた!そうなんです、渡瀬恒彦もまた犯罪者であり、肌身離さず持っていたケースの中には宝石がぎっしり詰まってたんです。途中までは黙っていた渡瀬恒彦も、バスジャック犯の川谷拓と片桐竜次をけん制し、隙を狙って逆襲したり、外に脱出しようと考える。

やがて…バスの情報が警察にバレてしまったので、他のバスが止まっている車庫に潜伏。その間に、バスジャック犯はナンバープレートを偽装したりするんだけど、そこで渡瀬恒彦は脱出のチャンスをつかむ。しかし…逃げ出したはいいが、肝心の宝石がぎっしり詰まったケースをバスの中に置いてきてしまった!走り去るバスをダッシュで、さらには路上にとめてあったチャリンコをかっぱらい追いかけるんだけど…そこにちょうど強盗仲間のおねーちゃんがバイクで現れ、ニケツすることでバスに追いつく。渡瀬はバイクからバスに飛び移り、窓から車内へ戻る!

バスジャック犯も、他の人質たちも…渡瀬の行動に唖然!その後は、追いついた警察を振り切るため、渡瀬恒彦主導で逃走が継続されることに。ひとつ前に見た「暴走パニック 大激突」同様、本作もカーアクション、スタントが迫力ある。警察に追いかけられていたはずなのに、いつの間にか逃げるパトカーをバスが追い回す側になっていたりする場面もあったりするのが面白い。やっぱり東映ならではの反骨精神の現れか?窮地を脱するため犯罪者同士の結託もあり、人質たちもまた共犯者として巻き込んでいき、警察はやっぱりどこか間抜けに描かれる。


監督:中島貞夫
出演:渡瀬恒彦 星野じゅん 川谷拓三 片桐竜次 白川浩二郎 志賀勝 室田日出男 三上寛 笑福亭鶴瓶


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