実際、今この世のどこかでそれが実行されていたとして、だれもそれを知ることはできない、ということかも知れません。今朝、私はふつうに目覚めましたが、今の私の身体はそのような処置で作られた物質なのかも知れない。
まあ実際は、そんなはずはないでしょう。現代科学の限界を私はよく知っているからです。たしかに近い将来の医学でも技術進歩がそこまでは行かないだろう、という推測は正しい。けれどもさらに遠い将来はどうなるか分からない、という気はします。
いつかそれが実現されたとすれば、どうなるでしょうか?
その時代になってはじめて、人々はとまどい混乱する。現実と思っている自分というものがもともとこの物質世界にはない、ということがはっきりしてしまいます。そうであるとすれば、この目の前に見えている物質世界は実はこの自分が含まれていると感じているこの現実世界とは違うものなのか?
どちらかが錯覚なのか?両方とも錯覚なのか?人類は過去数万年にわたって、巨大な錯覚の中に生きていただけなのか?
そのとき拙稿のいう人類最大の謎が大きく立ち上がり、人類社会の危機を招くことになろう、と拙稿は予言しておきます(拙稿23章「人類最大の謎」)。いつのことでしょうか?いずれにせよ、拙稿がそれまで残存している確率はゼロでしょうけれどね。
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