自分がこの軽オープンカーを運転する日が来るとは・・・

ダイハツの「軽自動車枠でありながら、オープンカー」であるCOPENです。

 

だいぶ前から、レンタカー店には勧められていたんです。この車両。

「すごく人気が高いんですよ。どうですか?」

 

何年間も「NO」

 

だって・・・これはスポーツカーじゃない。

スポーツカーのフリをしている車両だ。中身はミラ

 

 

の車体で、それにオープントップのボディをかぶせただけだ。

 

そう思ってた。

同じ費用をかけるんだったら、より大きい車を借りるよ。

 

ところが・・・少々不思議なことが起きた。最近。

あのトヨタが・・・よりによって、GRの名を冠したコペンを売り始めたんです。自分たちの店舗で。

「いや、まあ・・・それにしても”ドレスアップカー”程度のグレードだろ?GRじゃなくて、GR SPORTと名乗っているんだから。」

 

そうは思うようにはしてたんですけどね。

なんかね。気になって・・・確かにトヨタの連結子会社になったけど・・・この小さなオープンカーをわざわざ自分たちの店舗で売るなんて・・・数は出ないんだから、ほっとけばいいのに。

 

借りることにしました。コペン。

5速のマニュアルミッション車。

駐車場から出してきてくれたおじさんが・・・なんか・・・いやいやいや、あなたが免許を取った頃は、マニュアル車しかなかったでしょ?忘れ・・・ちゃったんだろうなあ・・・マニュアル車の操作方法。

 

ものすごく回転を上げながら、クラッチを操作してまあ私の前に持ってきてくれて・・・

バイトポイントがものすごく上がってしまっているクラッチペダルを操作しながら走り出す。

まあ・・・軽自動車のFF車。それも3本ペダルだからね。全体にペダルが左にオフセットしているのはしょうがない。

すごくシンプルな計器類。「すごく人気がある車両なんです。」と言われていた通りで・・・すごい走行距離だ。この個体。セーフティーローダー

 

 

だとこれぐらいの個体はざらにあるんだけどね。

 

このアナログの計器といい、少しぐにゃぐにゃしたシフトレバーといい・・・すごく懐かしい感じ。

80年代から90年代の車両を操っている感じ。

そうなんだよ。車って、こんなアナログな感じで、十分成立するんだよ。ちゃんとしっかりステアリングホイールを握って、自分の意思で操作しないといけないんだ。どんな速度域でも命を乗せて走っている。

ステアリングホイールが、すごくいいものがついている・・・と思いながら、操作していたら、MOMOのステアリングホイールだった。

競技用車両の方は、「できるだけ小径の物が操作がしやすい。」と思って、ノーブランド品を使っていた時期もあったけど・・・

 

 

結局、今はNARDIを使っている。

ステアリングホイールって、径とか握りの形状も大事なんだけど、それ以上に大事なのは、ホイール全体の剛性だってここ数年でやっと気がついた。このMOMOのステアリングホイールもすごいなあ。すごくしっかりした”円”を操作している感じになる。

 

信号待ちでシートポジションを調整しようと・・・いや・・・あの・・・手が・・・

手が入らない。リクライニングレバーに。ドアとシートの間に隙間がほとんどない。

なんだ?この車両。確かに・・・軽自動車の割には、なんだか立派なシートが付いてるな。

そりゃそうだ。この車両、RECAROシート装着車だ。軽自動車のくせに。

乗り心地がいい?

 

いやいやいや。

S660

 

 

もそうですけど、女性を脇には乗せられないです。というか、きっと嫌われる。このコペンの乗り心地は。

恐らくこのBlogで紹介してきた車両の中で、最も運転中に体が揺さぶられる車両です。ダートトライアルC車両

 

 

よりも揺さぶられる。

前後方向にも左右方向にもやたら体が揺さぶられるな。

って思っていたら・・・ビルシュタインダンバー装着車でした。この個体。

標準のコペンがすべてこのダンパー装備なのかは分からないです。バネが効いているセッティングなのですが、オープン状態でもフロントウインドシールドがブルブル震えるようなことはありません。

 

バネが効いているために戻りの速いダンパーで追従している・・・でも、タイヤが相当いいのを履かせてる感じなんだよなあ・・・ゴムじゃなくて、ケース全体がかなり剛性があって、タイヤの端のところでうまく車体の旋回姿勢を保っている感じ・・・と思ったら、そりゃそうだ。

DIREZZAの165/50R15という超扁平タイヤ装着車だった。軽自動車のくせに。

 

これらの高級品のコストアップ分を吸収しようと、色々と努力が垣間見られる車両になっています。

例えば、このドアハンドル。

たくさん量を流している軽自動車メーカーだからこそ、成立している企画なんだと思い知らされます。

ドアはすごく分厚いです。あのMOVE

 

 

を作っている同じ会社と思えない・・・・

S660で苦労した荷物置き場はどんな感じかというと・・・

すごく広いです。トランク。

ただ、上に”屋根”が覆い被さってくるので、高さ方向に十分注意する必要があります。荷物の大きさ。

屋根が収納されるとこんな感じ。

うん、大丈夫。潰れてない。

大きなRECAROシートの背後もなんとか荷物を入れられます。

 

屋根の解放、収納はすごく簡単です。

マツダロードスター

 

 

とは違って、まず、屋根の両端を解放する必要があるのですが・・・

 

その後は、ボタン一つで全自動になります。同じ軽自動車オープンカーでもS660との最大の違いです。あれは正直・・・あまり屋根を取り外そうと思わない・・・

 

軽自動車枠の中でのオープンカーは、このコペンとS660だけです。なので悩む人が・・・ひょっとしたらいるのかもしれませんが・・・

 

悩む必要はないです。

両車全く別物です。S660は、マツダロードスターとで悩む人がいるかもしれないけど。

 

S660は、構えて乗る車。

屋根を苦労して取り外しても、オープンカーという感じは薄いし。

 

このCOPENは、全くもって気楽です。S660は、信号スタートの瞬間にその「重さ」を感じることがあるけど、(軽自動車だった。と思わされる瞬間。この信号スタート時以外は、軽自動車に乗っていることを忘れます。S660)コペンは、下からトルクがあるのか、かなり気楽に走ることができます。

 

ダイハツの軽自動車エンジンは・・・正直なところ、エンジン単体での自主規制ではなくて、ドライブシャフトアウトプットのところで自主規制枠に合わせているのではないかと・・・過給器付はどのボディでも「もっとパワー出てるでしょ?ホントは。」と思っています。

小さなボディに必要十分なパワー。ただ、他の同型エンジン搭載車と明らかに違うのは・・・

 

この車両、脇見運転なんて絶対できないです。

ステアリングホイールの動きに対して、その小さな車体はシャープに鼻先を動かします。それもものすごく鋭く。

 

COPENは、スポーツカーだった。

 

軽自動車の屋根を切り落としただけの車両じゃなかった。トヨタがわざわざこの車両にGRの名を冠した理由は、この「運転者の動きを素直に反映する小さなボディ」なのではないかと。

 

最後に一つ。

レンタカーのいいところは、「加速試験」が実施されることです。

「いろいろな人が借りて、いろいろな使われ方をする。」

Aピラー周辺のシミを「欠陥」あるいは「弱点」なんて言ってはいけません。

オープンカー標準搭載機能です。

 

購入の際には、できれば屋根付きの駐車場が準備できた方がいいかな。

 

GR SPORTSがどのようなセッティングになっているのか、俄然興味がわいてきました。

そんなに遠くない未来に・・・このBlogで記事にできるかもしれませんよ。

 

燃費は、20.3km/litterでした。