久々の1BOX商用車の記事になります。

大きな車体なのに3人乗りという1BOXバンです。

後席が取り外されているだけなので、残念ながら、完全なフルフラットにはなっていないです。

フルフラットにしようとしたら、ホイールハウスの上面までフロア全体を上げなければいけないので、これはこれで、荷物の出し入れがしやすいフロア高になっています。

大きいバックゲートは「つり革」があってくれて助かった。

世の中は、「ハッチバック構造の車」全盛ですが、正直、女性がよくあの手の車両のバックゲートを開閉しているな。と思っています。

ものすごく重いですよ。バックゲート寸法が大きくなるほど。

このあたりが、「セダンボディを存続させなければならない理由」の一つだと思うんですけどねえ。

 

大きな荷物室の代わりに、乗員はフロントホイールの上に乗っかるデザインの「キャブオーバー形」車両になります。

真ん中にステアリングホイールシャフトが鎮座するデザインになるのですが・・・

ライトエース・・・だったか、アレに比べるとずっとましなペダル位置になっています。

ステアリングホイールシャフトの先は・・・外なので、くれぐれもあおり運転は無しです。

実際には、ボンネットがないことが逆に見切りがいいのか、この手の車両の皆さんは、あおり運転が大好きですよね。

万が一の事態の時には、非常に重症になる可能性が高いボディ構造の車両デザインだということは、全く気にされないみたいです。

「バン」なのですが、この車両には、エマージェンシーブレーキとトラクションコントロールが装備されているようです。

「日産の色々な車種から、部品を集めてきました。」という感じのインスツルメンツパネル。

だいぶ・・・生産終了になってしまった車種が多いですよね。個々の部品を採用していた車両が思い浮かんでしまうのですが。

 

エンジンは、ガソリン車でした。ディーゼルではなくて、ガソリンエンジン。

が、走行を始めてすぐに「ガソリンエンジンで助かった。」と思いました。

なにしろ・・・ものすごい騒音。

正直、エンジン・・・よりも駆動系の音がすごいです。ギヤの音が車内に響き渡ります。

「そういえば、古いバネットバンもこんな音を響かせていたよ。アレは、AWD車両だから、こんなにギヤの音がすごいんだと思っていたけど・・・遮音材を極薄にすると、車ってのは、駆動系周りの騒音がすごいんだなあ・・・」

 

それと乗り心地も・・・「ザ・商用車」

 

ELF等のキャブオーバー形トラックの方が、よっぽど乗り心地がいいと思いました。

モノコックボディで、荷物をたくさん積む構造にするということは、ここまで足回りを固めないといけないのかと。

なんていうか・・・自分がドライブしているN1車両や、かつて走らせたダートトライアル車両の方が、よっぽど不快感が少ないです。

 

それでもなぜこの車両を指名して借りたのかというと・・・

1)大きな荷物を積む必要があるけど、屋根も欲しかった。(借りた日は、大雨の日)

2)アルミ板や幌を装備してもらう(レンタカーでは、オプション扱い)トラックでは、バックの時に非常に気を遣う。後ろを見る為には、両サイドミラーに頼るしかないから。で、その両サイドミラーは、ものすごく曲率が高くて、障害物との位置関係が把握しにくい。

3)両サイドにドアがある5ドア構造車なので、荷物にアクセスしやすい。平トラックならそんなことを気にしないけど、幌やアルミトラック構造にした途端、実は、荷物室の中に人が入っていかないと、荷物を取り出せなくなることが多い。

 

軽トラックや、プロボックスで詰めないような大きさの荷物を積み込むときに、一番気楽な構造の車両です。

日産お得意のアラウンドビューモニターや、電子式ルームミラーが装備されたら、もっと気楽に使ってもらえるビジネスカーになりそうです。

トヨタのハイエースと双璧をなすこのクラスのバンであることを思い知らされる1日でした。