おじさんおじょうずね。 一夜を共にしていた新入社員 | 創業して半世紀余・刺激が何にも勝る栄養素。

創業して半世紀余・刺激が何にも勝る栄養素。

故あって脱サラ。資本金などありはしないゼロからのスタート。
ただ、そう簡単には倒産しない業態を目指したのだった。

今朝は女性事務員が入社する日である。

 

どんな人か、美人か・・・・。

やたら期待が膨らみ、入り口を凝視。

ドアが開き、やや緊張した面持ちで妙齢の女性が入って来た。

背丈は高くはないが、やや丸顔でふっくらな感じ・・・。

突如

『あれっ!。あの人昨夜俺とベッドインした女だぞ』

隣に座っているS男がすっとんきょな声で言う。

『バカ、よく見てみろ。そんな人が事務員に応募してくるか』

『いや間違いない。昨夜おじさんおじょうずねと言った人だ』

 

聞けば風俗から派遣され、一晩10,000円だったとの事。

S男が彼女の席に言って話しかけたら、親しげに会話が成立している。

 

『やっぱし彼女だったよ』

 困ったもんだと思いながらも、人手不足の折人の性に関わっていられない。

が、『おれと一晩お願いしてくれ。で、5,000円に負けろと交渉してみてくれ』

と言ったが、ナシのつぶてであった。

 

その後二人の関係は全く気にもしなかったが、その後ある男子社員が彼女の

アパートに出入りしているという噂が流れてきた。

上司がその男に事情を聴いたら、

『彼女が寂しがり屋なので、慰めてやっている』との事。

お兄さん役を買って出ているとの事であった。

 

しばらくして彼女が一身上の都合で、退職するとの事であったが、

どう言うわけか、そのお兄さんも退職していた。

ちなみに、そのお兄さんには家族が居たのであった。

 

それにしても、半値で遊ぼうと思ったが、関わらなくって良かった・よかった。

 

【そり頃の社屋の状況】

警備部門が入居していたマンションは賃料が高額な為、元々創業地である

郊外の農舎改造の地にビルを建設する事とし、その間はプレハブの事務所風

仮事務所に入居していた。

ワンフロアーの為見通しは良かったが。従って机の配置に上下関係など贅沢は

言っていられなかった。

見た目プレハブであり、家族には見せられなかったと言う物もいた。