今朝は女性事務員が入社する日である。
どんな人か、美人か・・・・。
やたら期待が膨らみ、入り口を凝視。
ドアが開き、やや緊張した面持ちで妙齢の女性が入って来た。
背丈は高くはないが、やや丸顔でふっくらな感じ・・・。
突如
『あれっ!。あの人昨夜俺とベッドインした女だぞ』
隣に座っているS男がすっとんきょな声で言う。
『バカ、よく見てみろ。そんな人が事務員に応募してくるか』
『いや間違いない。昨夜おじさんおじょうずねと言った人だ』
聞けば風俗から派遣され、一晩10,000円だったとの事。
S男が彼女の席に言って話しかけたら、親しげに会話が成立している。
『やっぱし彼女だったよ』
困ったもんだと思いながらも、人手不足の折人の性に関わっていられない。
が、『おれと一晩お願いしてくれ。で、5,000円に負けろと交渉してみてくれ』
と言ったが、ナシのつぶてであった。
その後二人の関係は全く気にもしなかったが、その後ある男子社員が彼女の
アパートに出入りしているという噂が流れてきた。
上司がその男に事情を聴いたら、
『彼女が寂しがり屋なので、慰めてやっている』との事。
お兄さん役を買って出ているとの事であった。
しばらくして彼女が一身上の都合で、退職するとの事であったが、
どう言うわけか、そのお兄さんも退職していた。
ちなみに、そのお兄さんには家族が居たのであった。
それにしても、半値で遊ぼうと思ったが、関わらなくって良かった・よかった。
【そり頃の社屋の状況】
警備部門が入居していたマンションは賃料が高額な為、元々創業地である
郊外の農舎改造の地にビルを建設する事とし、その間はプレハブの事務所風
仮事務所に入居していた。
ワンフロアーの為見通しは良かったが。従って机の配置に上下関係など贅沢は
言っていられなかった。
見た目プレハブであり、家族には見せられなかったと言う物もいた。