イチロー選手が、試合当日の1日の過ごし方を「ルーティン化」していることは有名な話です。イチロー選手は、チームメイトの誰よりも早く球場入りして試合の準備を始め、試合後は自分でグラブを磨きながら、その日の試合を内省します。
イチロー選手が凄いところは、試合中も「ルーティン化」を徹底しているところです。打席に入る前からバットを構えるまでの動きが常に同じで、1打席目と2打席目の映像を重ね合わせてもほとんどブレがないほど精度の高い「ルーティン化」を行っています。
イチロー選手が「行動」の「ルーティン化」にこだわる理由は、一定のリズムで試合に臨むことで、試合により集中することができるためです。
毎日同じ時間に同じ場所で同じことをやり続ける「ルーティン化」により、無意識でもそれが実践できるレベルまで「習慣化」させているのです。「習慣化」のプロセスで体に強く刻み込まれた技能記憶は、絶対に忘れることはありません。
「ルーティン化」することで、「心技体」をベストの状態にし、最高のパフォーマンスを発揮できる状態をつくっているわけです。
あなたも最高のパフォーマンスを発揮するために、あなたの1日の「タスク」のほとんどを「ルーティン化」できないか試みてみましょう。
まず、毎日もしくは毎週定期的に行っている「タスク」を「ルーティン化」し、先にスケジュールに組み込むようにしてください。これが「大きな石から入れる」ということ(131ページ参照)です。
また、その際は、ビジネス場面の「ルーティンワーク」と呼ばれるものだけでなく、プライベートの「タスク」も含めて「ルーティン化する」し、予定に組み込むようにしましょう。
次回はタスクの時間を短縮することについてのお話です。