月はまた昇る 成田名璃子 母親たちが理想の保育園を作るまで | [ridiaの書評]こんな本を読んだ。[読書感想文]

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保育園がない!
なら、作っちゃえ!


保活(保育園に子どもを入園させる活動)に失敗したキャリアウーマンの彩芽
意識高い系保育園で追加オプション(高額)をせまられるシングルマザーの敦子
マウント合戦幼稚園ママ付き合いと義実家からの圧力に疲弊する専業主婦の梨乃


彩芽は大企業で働いていた。大掛かりなプロジェクトを任されるキャリアウーマン。
しかし、育休中に保育園入園が決まらなければそのプロジェクトには戻れない。
大企業だけあって育休や時短勤務など女性の働き方に配慮のある道もひらかれているけれど、それは閑職への道。マミートラック。
(マミートラック:昇進や昇格、または責任のある仕事を任されたいと望む女性が、出産や育児をきっかけとした時短勤務などを理由に、軽微な仕事や補佐的な業務しか任されなくなってしまう状態を指す言葉。仕事におけるキャリアを陸上競技の「トラック」になぞらえて、ママであることを理由に出世コースから外れたトラックを延々とまわり続けることを意味する)


敦子はシングルマザー。
職場は福利厚生の行き届いているが、契約社員で不安定な身分。
その弱みに付け込んでコネ入社の上司がミント臭の息を吐きかけながら迫ってくる。
子どもの通う幼稚園からはチクチクと子どもにお金や目をかけないなんて愛情不足だと嫌味を言われる。



梨乃は専業主婦。
二言目には〜家の嫁あつかいをする名門坊ちゃん外資系企業高収入の夫に「だれのおかげで」「らくできていいよな」と言われる日々。
幼稚園のママたちは夫の地位や収入を嵩にマウント合戦。
寿退社してしまったけれど、好きな保育士の仕事をしたい。




理想の子育て環境をゲットすべく奮闘する母親の友情と成長の物語。





『東京すみっこごはん』シリーズ以外で初の成田名璃子本。

子育て小説お仕事小説だけど、刀剣屋主人の爺いツンデレがほっこりさせてくれる。

さびれた商店街を活性化させつつ理想の保育園

「商店街の保育園」

そんなところがあったらいいな、こんなことが出来たらいいな、が詰まっている。


現実はきっとこんなにうまくいかないだろうけど……こんなにいいひとばかりじゃないだろうけど……でも、こんなことがあったら……

成田名璃子という作家は、そういうやさしい夢を見せてくれる。




本当は、現実ももっと子育てしやすいといいんだけどね。

 

 

 

 

東京すみっこごはんの感想

 

東京すみっこごはん 成田名璃子 

東京すみっこごはん2 雷親父とオムライス  

東京すみっこごはん3 親子丼に愛を込めて  

東京すみっこごはん4 楓の味噌汁 

 








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