最近は小物の購入くらいしかしてませんですが、
毎度のこととして洋服の青山からDMハガキが届いていたのですな。


いつもなら何をどうするといくら割引とった紹介や実はいろいろと制限のあるクーポン券などが
裏面にあるところながら、今回は全くようすが違う。


経営陣が横並びになってやおら頭を下げている写真が載っていたのでありまして。
曰く、これまでの価格表示が「わかりにくくてすいません」と。


どうやらこの2019年10月1日をもって「スーツ業界特有のわかりにくい価格表示をやめ、
大幅に見直した『わかりやすい価格表示』を全店導入」するというのですなあ。


これまでDMなどに釣られて買いに行ったことがないものですから、
わかりにくさを実体験して思惑違いに出くわしたなんつうこともありませんけれど、
確かにクーポンだの割引だの、何をどう組み合わせるとそれぞれの消費者にとって
最適なのかはなかなかつかみようがなかったとは思うところです。


それが改めて「消費者を置き去りにしてしまった」という気付きがあったことは、
「よくぞ!」と思う一方で、「ようやく?」という気がしないでもない。


ですが、さまざまな価格の割引といった面において、消費者置き去りになっているのは
(業界特有の事情の結果ではあるとしても)決して「スーツ業界特有」ということでは
無いのではないか。

もっともっとさらに分かりにくい複雑な仕組みに消費者が思惑違いを感じ、
店頭で狐につままれたような感覚に陥るのは、別の業界にもあることなのではありますまいか。


典型的なのがケータイ・スマホの業界だと思いますが、
いったいどうすることが利用者側にとって最善なのかを煙に巻くようなありようは
今や誰もがケータイ・スマホに頼っているご時世にあって、
乱暴に言えばサービスを提供する側のおごりだったりするのかも…と思ったりするところです。


確かに業界では互いに鎬を削っているのではありましょうが、
三社鼎立のような形でむしろ安定的と言えないこともない。


そんな中ではそれぞれが新たに利用者を煙に巻く作戦を展開し、
それぞれ利用者のために頑張っているのだよ感を打ち出すものの、
それが果たしてどれほど利用者本位になっているのかはちいとも分からないわけで。


と、ケータイ・スマホ業界ばかりをあげつらうのは本意ではありませんので、
もひとつ言うなら金融商品でありましょうか。


これも金融機関のHP等をとくと読んでも(とくと読むことさえ困難ですが)
店頭で説明を受けたとしても、どうも腑に落ちた感が得られないのはどうしてなんでしょう。
(個人的理解力の不足はあるも、ごくごく「普通の人」的な立ち位置ではあろうかと思いますが)


そんなことを考えるにつけ、青山の「すいません」に「よくぞ!」と思うものの、
「ようやく?」とも思うところなわけなのですよね。


ここで引き合いに出してしまった業界の方々には申し訳のないところながら、
個々の業界の方々も一歩、自分の領域から離れると別の業界の

利用者、消費者であったりするわけで、そう考えれば

利用者、消費者の立場を想像することは難しいことではないように思うのですけれど、
いかがなものなのでありましょうかねえ…。