さて、イエナの町をさくっとひと巡りするわけですが、

町はずれのイエナ西駅に近い宿から歩き始めて町の中心部方向を眺めやりますとこのような。



すっくと伸びあがった円筒形の高いビルが見えますけれど、これがイエンタワー。

ここを目指して歩いて行くのですけれど、まずはこの角を左に曲がり、

光学博物館 に行ってみたら休館中であった…とは、先のお話です。


この寄り道からイエンタワー方向へと軌道修正するのに打ってつけだったのが

ゲーテ・ギャラリーというショッピングモールを通り抜ける方法でありました。


イエナのゲーテ・ギャラリー

もともとあるビルとビルの間の通路に屋根をかけて、リノベーションしたのですな。

こんなプラネタリウムの機械のようなオブジェが置かれているのは、

カール・ツァイスのおひざ元であるイエナならではでしょうか。

ともあれ、イエンタワーの真下までやってきました。


イエンタワーを見上げる

こうした高いビルは下から見上げるよりもやはり上から眺望を楽しむところでしょうから、

さっそくに展望フロアへと上がることに。受付を済ませて、エレベータに乗り込みます。

教会の塔のように歩いて登るわけではないので、らくちんです。



最上部のアンテナを含めて149メートルであるとは、超高層とまでは言えますまい。

ただ、廻りに高い建物とて無し、ひとつ抜きん出ておりますよ。


旧東ドイツ地域では最も高い建物らしいのですが、

近年のベルリンの状況からして、最新の状況ではどうなんでしょう…。

とまれ、その眺望は…ということになりますが、こんな具合です。





ぐるり360度のパノラマを、とはまいりませんですが、

とりあえず南、東、北と三方向を眺めやった様子を見繕って、すぐに気づくのは

何とも周囲は山ばかりでなるな…ということなのですね。


これまでドイツには何度か出かけていますけれど、

これほどに山が迫ったところというのも珍しいという印象でして、

もちろん建物が日本を偲ばせることはないものの、

この山に囲まれた風景は何とは無し、日本から来た者に親和性あるような、

そんな気がしたものでありますよ。


アイゼナハも山の際にある町でしたが、

ワイマールも背後に山を抱え、ブーヘンヴァルトなる悪名高い収容所が作られたりも。

そうしたテューリンゲン地方にあってイエナもまた、というより他の町以上に

山に近い町といえましょうかね。


それでも見た限りでは、山々が織り成しているというよりは

山の上が台地状に広がっているようなところも多いような気がします。


このあたり、ぜひひとつ「ブラタモリ」イエナ編かなにかで解き明かしてもらいたいものですが、

そんな台地状なればこそなのでしょうか、北側(上の中では三枚目の写真)のもそっと左寄り、

そのあたりにナポレオン戦争のイエナの戦いが展開されたのであるとか。


1805年、アウステルリッツ会戦の勝利に乗じて、ナポレオン軍は翌年、

イエナ近郊でプロイセン軍と戦闘に及び、これをも退ける。

ドイツ諸邦はナポレオンの軍門に下り、やがてエアフルト会議 が開かれて…とは、

先にも触れたとおりです。


こうしたこともあって、その戦跡にはちと心惹かれたところながら、

近くまで行くバス(といっても、バス停からはハイキング状態になるようですが)の本数が

少ないようなので、今回は思いとどまりましたが、ちと残念。


と、それはともかくイエンタワーから見下ろしたイエナの町。

狭いエリアに収まって旧市街も小さそうですので、

もそっと歩き回ってみることにしたのでありますよ。




…というところで(個人的に)近年の年末恒例、母親の誕生日に絡めて、

両親とのカラオケ、お食事、お泊り会を行います関係で、

明日はお休みいたします。では、また。