先に岩井の富山(とみさん)のことにふれましたけれど、

千葉県の山でいちばん知られているのはやはり鋸山でありましょうなあ。

「のこぎりやま」と、名前のインパクトも十分ですしね。

 

 

大きな岩山とあって、たどり着くまでの道筋には

このような岩盤を刳り貫いたままのトンネルがあったりしたのでありますよ。

で、山頂へと至るルートは歩いて登る、ロープウェイを利用する、車で行けるところまで行くと

三種類のアプローチがありまして、ロープウェイで上がって歩いておりる、あるいはその逆が惹かれるところながら

今回はもともと車利用ですのでね。

 

 

山頂周辺はほぼほぼ日本寺というお寺さんの境内になりますので、拝観料を納めて寺域へと。

まずはガイドブックでよく写真を見かける「地獄のぞき」と向かいます…が、

やはり途中途中には先の台風被害による通行止めの道がありましたなあ。

 

 

とまれ、お寺の境内というよりは完全に山道であるなという道をたどって向かう「地獄のぞき」、

おなじみの構図ではありますが、こういう場所でありまして。

 

 

オーバーハング状に迫り出した岩の上が展望台になっており、

そこから見下ろすのはあたかも地獄を覗くかのように恐る恐るになる…てなことが、

「地獄のぞき」の名の由来かも。おそらくは高所恐怖症の人が名付け親なのではなかろうかと。

 

ただ個人的にプチ高所恐怖症であるところから想像するに、展望台に立ってしまって怖い…というよりは、

むしろ展望台を眺めやって底が無いことの方が怖さは格段てな気がしますけれど。

実際、覗き下ろすとこんな具合ですし。

 

 

もっとも展望台なわけですから、見下ろすばかりでなくて周囲の眺望もと思うところですが、

実のところ眺望という点ではも少し奥にある展望台の方が眺めがよいのですよね。これ、このとおり。

 

 

ですが、目を海側でなくして山側へと向けてみますと、かようなようすが見えてしますのですなあ。

何度も引き合いに出して恐縮ながら、これもまた先の台風の爪痕なのでありましょう。

 

 

ものの見事に(とは話に適う表現ではないかもしれませんが)大風の通り道にあたったのであろう木々が

なぎ倒されておりましたですよ。こんな自然の猛威を窺い知る、そんな意味でも

このときは「地獄のぞき」の看板に偽り無し、てなふうにも思ったりしたのでありました。