さて、東西に長いヴィッテンベルクの町の西はずれ。そんなところにヴィッテンベルク城はあったのですなあ。

これはその西はずれ側から見たところです。

 

 

何せメインストリートが東西を貫く一本道ですので、この塔は遠くからでもよく見えるわけですが、

町はずれだけに市の入り口を見張る役回りもあったのではないですかね。

 

さりながらここまでやってきましたのは、城目当てではなくして、城附属の教会、城教会を訪ねることでして。

先にも触れましたように、1517年、ルターは城教会の門扉に「95カ条の論題」を貼り出したという、その場所なわけで。

中央下に見えるアーチ状の入り口の門扉がまさに歴史の舞台だったというのでありますよ。

 

 

通りの側から見ておりますと、やたら塔にばかり目が向いてしまいますが、

案内板の解説にあった空撮写真で見る全体像はこんなふうですので、

もはや城らしいところはあらかた失われているようでもありますなあ。

 

 

とまれ、教会の中へと入ってみることにいたしましょう。

 

 

そもそもは1340年頃にザクセン=ヴィッテンベルク公ルドルフ1世が建てた礼拝堂に由来するという歴史ですが、

たびたびの改修があって、都度様式は変わっていったようです。

今に伝わる内装の改装は1883年、ルター生誕400年を機に、9年の歳月をかけて行われたそうな。

 

 

鮮やかなステンドグラスによくよく目を凝らしてみれば、

描かれるところに世紀末らしき雰囲気が感じ取れるではありませんか。

 

 

と、堂内には当然と言えば当然ながらマルティン・ルターとフィリップ・メランヒトンの墓碑もありましたなあ。

ま、ルターが亡くなったのは生まれ故郷のアイスレーベンを訪ねていたときだったのですけれど。

 

 

というところで、教会とは地下通路をでつながっている博物館スペースの常設的展示の方へと向かいますが、

ざっくり言えば城教会に関する展示解説パネルが並んでいるという感じでしたなあ。

 

 

ところでこの教会にといいますか、博物館には美術館が併設されているということで、これも楽しみしていたのですけれど、

どうやら展覧会の会期が訪ねた前日の9月1日で終了という絶妙なバッド・タイミング、クローズしておりましたですよ。

 

 

看板を見る限り、面白そうな内容の展示であったように想像されるだけに誠に残念な限りですが、致し方なしではあります。

さてと、ヴィッテンベルクでもあれやこれやを見て回りましたが、ライプツィヒに戻ることに。

この旅の最終目的地として、実にたくさん歩き回ったライプツィヒ、そのお話に続きます