万能鑑定士Qの短編集II (角川文庫)

今回の短編は、きっちりと監視の目がある中、移送中に消えてしまった高額切手の行方を探る(「物理的不可能」)、

謎の映画オーディションと消えた父親の関係には思わぬ意図があって(「見えない人間」)、

兄たちのことを思い彼らが泥棒家業をしていることを告発するも・・・?(「賢者の贈り物」)、

久々な氷室が登場する突然枯れた桜に纏わる謎を描いた(「チェリー・ブロッサムの憂鬱」)など、どれもおもしろいのですが、何といっても本編愛読の方には嬉しい(「雨森華蓮の出所」)が一押し。華蓮の金魚のフンだったあの二人組も登場して相変わらずさを発揮しているし、昔と変わらないように思えた華蓮の微妙な変化が感じ取れてとっても素敵な短編でした。

莉子の素直さにほだされたのか、今までの華蓮では考えられないような行動を起こしてくれるのですから。やっぱりQちゃんと華蓮コンビが居れば無敵って感じがする。またこの二人で何かやってほしいなって思います。


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