この22日、白内障の手術を受けた。
幾度もの検査とガイダンス、周到な準備の中でその日を迎えた。手術1時間前に病院に入り、術前の処置を受け、手術台に上る。自前の眼で最後の風景を見ようと瞳孔の開かれた瞳で手術室を見上げると、視界はぼーと白く霞んでいた。
血圧・その他幾つかのモニターが腕にセットされ、眼を洗浄し、顔面を布で覆い、照明燈が点燈されて手術が始まった。一瞬全てが眩しさの極みに漂白されたが、落ち着きを取り戻しながら美しいスカイブルーの世界に収斂して行った。
ドクターに声を掛けて頂きながら手術は進んで行くが、「ぼーと、緊張しないで・・」と言われながらも、体は強張っていた。
「眼内レンズが入ります・・」と言う言葉と同時にブルーの世界は消え、猫の眼の光彩を覗く様な円形の暗がりに変わった。
間も無くして左目は、ガーゼとテープで何重にもプロテクトされ、「無事終了致しました。手術は成功ですよ。」と言うドクターの言葉に安堵、深呼吸をして「ありがとうございました。」と御礼の言葉を申し上げ、手術台を下りた。
23,24,26日と経過観察の診察を受け、今日まで特別な問題も起きていない。術後の指示書には極めて厳しい禁忌事項が書かれているが、プアー・プルーフに対する大幅な安全値を見ていると私は感じている。とは言え術後10日までは・・、と従順を装って来たのだが、久し振りに我がブログを開き、記事を書いている。
白濁した世界は随分クリアーに成った様に思える。が、その分飛蚊症の蚊は大きさと数を増し、硝子体の中を飛び回っている。一網打尽、是非ともこの蚊達を掬い取って欲しいものだが、それは叶わないらしい。
ファスティングと白内障の手術と言うこの1ヶ月、我が人生の最終章への準備と一区切り・・が出来たと思っている。