その被害女性のことをH子とさせていただきます。

 

 彼女がY雄と知り合ったのはそのときから5年位前、彼女が大学を卒業した当時とのことです。

 

 

 英語が堪能な彼女は、そちらの方面での活躍をと色々頑張っていたときのことです。

 

 

 Y雄は彼女より4歳年上で英語と経済に秀でた外務省の外郭団体の職員だったとのことです。

 

 

 三カ国語を自由に操り、甘いマスクに洗練されたタクティクスには、最初に惚れたのはH子だったそうです。

 

 

 大きな身体のY雄の背中を目印に未知の航海を一生ついて行けたらと、彼女は少女のころに描いていた忘れかけた夢の続きを彼の全身に見いだしたのかもしれません。

 

 

 美男美女の人も羨む一心同体的な相思相愛の世界には、やがてスィートルームが必要になり、同棲生活を始めたとのこと。

 

 

 頭がよく現実的な彼女でして、それを引っ張るかのように優しくリードする彼の後姿ですが、いつしか自分がジャンプすべき女のフェンスのようなものを感じるようになってきたとのこと。

 

 

 女のフェンス、それが不幸の源になるとは当時はゆめ想わなかったことだと思いますね。

 

 

 一生懸命、彼女のために働き、自らの成長を日々怠らない彼でして、二人が共に呼吸しあうことに神のそっとした指先を感じるようになったときのことです。

 

 

 同棲して半年もたたないうちに、結婚というコトバが出たのは、彼からの方です・・・・・。

 

 

 結婚という二文字に、旋律のようなものを感じると同時に、ジェンダーの視点を色よく感じたのは、結局、彼女の生まれ育った環境によるものかもしれません。

 

 

 洞窟から抜け出た蝶々が悩んで跳んだ湖上の向こう岸には、歴然とした白いフェンスがあったわけでして、少し二人の間に距離が生じたとのこと。

 

 

 同棲生活から半同棲生活へと話し合って変えたのもそのころです。

 

 

 美しい彼女が神楽坂のクラブのママに誘われ、週3回アルバイトでカオ出すようになったのは・・・・・。

 

 

 そこから悲劇の小さな雪塊は、坂道を転げ回るように発展してくるわけです。

 

 

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