今から3年位前でしょうかね。

 

 

 ワタシは精神科医の大杉女史が主催するHPが好きで、毎夜のように訪問しては楽しませてもらっていたものです。

 

 

 大杉先生の繊細かつ一種異相な創造力には、天賦の才に抱擁されたようなものを素肌に感じていたわけです。

 

 

 女性ならではの、細部にまで行き届いた心理描写。

 

 

 ただひたすら、宇宙へとは正反対のミクロへと向かいゆく心の探求心には、その精緻な文体とあいまって、ある種の快さを多くの読者に与えていたものだと思いますね。

 

 

 最近になって閉鎖なさったそうですが、随分と人気のあるHPだったものです。

 

 

 HPにはいろいろなコンテンツがありまして、その中で、ワタシが最も気に入っていたのが「人間椅子」というコーナーです。

 

 

 「人間椅子」というのは、いうまでもない江戸川乱歩の傑作短編小説でして、容貌コンプレックの強い或る男の奇妙な性癖について触れたものです。

 

 

 椅子の中に入ってしまい、そこに座る見ず知らずの女性のお尻の下で安息の地を得るという話です。

 

 

 そして、ミステリーの歴史に残る、意外なるクライマックス。

 

 

 まさに奇想天外な創作中の創作なわけですが、大杉先生のコーナーでは、この「人間椅子」を頂とした、読者からの奇想的心のお便りを短く紹介していたものです。

 

 

 ときには先生の体験談や空想の話も掲載されたことはいうまでもないことです。

 

 

 しかし、いろいろな話があったものです。

 

 

 髪の毛フェチやら靴フェチ、様々なフェチズムはいうまでもなく、伊豆に変態部落を作りたいなんていう者からの設計図的メッセージもあったわけです。

 

 

 読者の皆さんが、競って不思議な精神的な創造話を投稿していたような感じもします。

 

 

 3年前の晩秋でしょうか。

 

 

 神奈川県在住のピエロという男性からの手記が「人間椅子」に掲載されたことがあります。

 

 

 驚きましたね。

 

 

 あの手記を読んだときの衝撃は、さすがのワタシもその異様なる世界の結末に手に汗握るような感じだったものです。

 

 

 具体的にはこんな話でした。

 

 

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