誰もいない公園

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ある暑い夏の日
いつもの誰もいない公園へ

某大手車屋さん本社屋で

少しだけ涼をとり川沿いの出口

から外へ

二枚の自動扉に挟まれた

外と中の中間の場所が既に

熱気をはらんでいる

二枚目の外との最後の扉が開く
熱気が押し寄せて来る

川沿いを進むと

釣り人が糸を垂らしている

その後ろを通り過ぎ

大きな橋の下を通り抜けると

いつもの誰もいない公園

この日は

夏休みが始まったばかりだが
誰もいない

梅雨も明け夏本番の暑さ
私のガラ携にも横浜市から

外での行動は控えろと
メールが入っていたそんな日

公園を通り過ぎ
階段を上りいつもの風景を眺めて
エレベーターで元の場所へ

ガラスに囲われた箱の中は
日差しの恩恵を存分に受けて
外気より暑い
下につく間に汗が吹き出る

扉が開く

さっき感じた外の暑さが

逆に涼しく感じる

三脚ある

二人掛けの椅子に腰掛ける
三脚の内一脚だけ

肘掛けが残っている
誰かが破壊したのかな

誰もいない
日差しが容赦なく照りつける
セミの鳴き声
風で草が揺れる音
車の騒音も遠くに聞こえる

静かだ

じっとしていても汗が滴り落ちる

横浜駅からほど近い場所で
これほどの静けさ

トンボが空へ駆け上がる

暑さに耐えかねて立ち上がると
水上バスが乗客を乗せて出航した
波が打ち寄せる

一瞬の私の夏休み
そんな一時

そして日常に戻るのであった

ジャン！