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西アフリカで歯ブラシに使う枝
ご存知の方も多いと思うが、アフリカ各地で見られる光景がある。細い木の枝を口にくわえながら歩く人。男性だけでなく女性もである。少し田舎の方に行くと、家の前に座って道路の方を眺めながら細い棒で歯を磨いている人をかなりの頻度で見かける。アフリカ各国で見る光景ではあるが、西アフリカで特に多い。アフリカ各国で20年近く勤務していた私も、未だ使ったことがない。

下の写真は、セネガルのルガという都市のマーケットで撮った写真。こういう枝を売っている人がそこかしこにいる。首都のダカールではもっときれいに揃った枝が山積みになっている。専門の売り子もいる。
西アフリカで歯ブラシに使う枝_c0116370_22434310.jpg

ちなみに写真の芋のような木の実はドームヤシの果実。これについては以前記事を書いたので、こちらをどうぞ⇒ドームヤシの果実はココナッツ?


歯ブラシとして使える木は様々である。バラニテスの木、アカシアの木、コラの木、アラビアゴムモドキの木、ニームの木。人それぞれ好みがあるらしい。

まずは枝の端を噛んで繊維質をほぐして柔らかくし、その繊維質でかなりゴシゴシと力を加えて歯を磨く。木によっては殺菌効果もあるらしい。ただ、そういえば歯の裏側を磨いているのを見たことがないかも。磨かないのかな?

こんな動画もあった。


もちろん都市部の人々はプラスチックの歯ブラシを使っている人も多いが、プラスチックの歯ブラシを買えない人が木の枝を使っているのではない。ある程度収入がある人でも、木の歯ブラシを愛用している人はおり、プラスチックにはない魅力があるらしい。

by iihanashi-africa | 2020-11-03 22:53 | セネガル | Trackback | Comments(0)
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