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さぁあとは野球に集中です!

日本と世界に衝撃を広げた水原一平・元通訳による大規模窃盗疑惑について、被害に遭った大谷翔平さんが声明を発表しました。大谷さん自身の感情のこもった会見映像が配信されていますので内容は各位そちらをご確認いただくとして、野球ファン・大谷さんファンにとっては総じてポジティブな内容だったと思います。錯綜していた情報群が水原元通訳による嘘の塗り重ねであることが時系列で整理されましたし、大谷さんが会見までしてあえて嘘を言う合理性もないわけで、信頼の置ける声明であったと感じました。

↓日本の毎日新聞が同じ動画のサムネに「関与否定」って書いてたのはヤな感じだと思います!




会見では「捜査中のためお話しできない」といった曖昧なコメントではなく、自身の賭博への関与は(合法違法によらず)ないこと、代理購入や送金依頼といった手配をしたこともないこと、大谷さん自身がこのことを知ったのは先日の開幕戦後であったこと(つまり肩代わりもない)、大谷さんも代理人もドジャース球団も(メディアも)水原元通訳の嘘によって皆ダマされていたこと、結論としては水原元通訳が大谷さんの口座からお金を盗みかつ嘘をついていたという話であること、それらがハッキリと明言されました。

特に「何かに賭けたり」すること自体がナイというクリアーな宣言は、さすが大谷さんだなと唸る箇所でした。我が身が同じ立場なら「競馬、競輪、競艇、スポーツくじをやります」「支払いのためにゆうちょ銀行とか楽天銀行とかの複数の口座があります」「でもオートはないです、オートはほぼないです」「本当です、オートはほぼありません」「信じてください!」みたいなコイツやってんなの話になるところですからね。

一部気になる点として、どのようにして水原元通訳が大谷さんの口座から送金を行なったかという手口の部分に謎が残りますが、「盗みの手口」は捜査の過程でいずれ明らかになるだろうもの。大谷さんの生活費や小口の決済を行なうための「お財布」的な口座があって(※それがメイン口座であるかもしれないが)、その額が一般人の思う水準とはかけ離れていて、その管理を私的なマネージャーとしての水原元通訳が任されていたという話であれば不自然なところはありません。まぁ、仮にそうでなくとも、あれだけずっと一緒にいれば「パスワードを盗み見る」とか「スマホやPCをちょっと操作する」機会などいくらでもあるでしょう。銀行の金庫から金を盗む輩だっているのですから、盗もうと思えば盗めるのです。盗みの手口を明らかにするのは被害者の仕事ではありません。

大谷さん自身が一連の動きに気づかなかったことについても、それはそういうものだったのでしょう。野球に集中しているということもありますし、残高がカラになるはずがない「お財布」口座なのであればさして気に留めないということもあるでしょう。一般人だって1年間くらい口座の残高を見ないなんて人はたくさんいるでしょう。残高を見るのは「足りないかもしれないとき」と「増えてニタニタしているとき」くらいのものですから。同じメジャーリーガーだった新庄剛志さんも、現役引退後に口座を見たら信頼していた親戚によって20億円横領されていたと言います。「ビッグボスと一緒かぁ…」という抵抗感はありつつも、まぁこうしたことはわりとよくある話ということです。

10年以上の時間をかけて知人が大怪盗に変貌した(あるいは露見した)ということであれば、普段の働きぶりが真面目であるほどに回避は難しく、その出会い自体が不幸だったと言うしかありません。そういう意味では約7億円という「大谷さんにとっては」致命的ではない程度の金額で被害の拡大を抑えられたのは不幸中の幸いでした。これからは捜査当局の適正な調べを待ちつつ、新たなスタッフのサポートのもと、野球に集中していただければと思います。大谷さんのことは大谷さんに任せておけば大丈夫。たとえ大怪盗であっても大谷さんの野球能力まで奪うことはできないのですから。

↓でもまぁ、やっぱり口座はこまめに見たほうがいいかもしれませんね!



このような事件を踏まえて一般論として思うのは、人間にも二段階認証が必要であるということです。大きな被害に遭う事例は往々にして「一番信じていた人」による裏切りのケースが多いもの。もともと悪人だったなら「見抜く」という対策もあるかもしれませんが、大きな信頼を得て、大きな権限を与えられたことによって変貌してしまったケースの場合、被害を未然に防ぐのは難しいと思います。

もちろん誰も信じず本人がすべてをやるというのも手ではありますが、長期の遠征から帰ってきたあとただちに自宅光熱費の請求書を処理するなんてのは億劫ですし、そうした雑事に取られる時間を「お金で買える」なら本業にもっと集中できるのですから積極的にそうすべきでしょう。問題は誰かを頼ることではなく、誰かひとりへの信頼と権限が大きくなり過ぎることです。

大きな金額を扱う社会的影響の大きな人であれば、経理財務や総務も含めてひとつの企業体(資産管理を行なうだけでなく個人事務所としての会社)を抱えてもいいくらいですし、そこに「マネージャー」「経理財務担当」「代表=承認者=本人」という三者がいて、その三者が連携しなければお金を動かせないような体制であれば、6億も7億も持っていくのは難しかったでしょう。承認作業自体は「今度ポルシェ買ってプレゼントするから、詳細はマネージャーに聞いて」「はいその支払いOKです」「月末残高見ました」と簡易的なやり取りをするだけでもいいので、誰かひとりでは動かせない状況が望ましかった。それは巡り巡って、本人がヘンなことにお金を使うことへの歯止めにもなるものでしょう。代表が「高級腕時計レンタルで資産運用するからロレックス100本買う」って言い出したら、僕が経理担当なら全力で止めますからね。

そういうことを考えたとき、家族が献身的に支えてくれたりするケースは、とてもとても幸せなことだなと思います。自分の両親・兄弟姉妹くらいまでの一緒に生まれ過ごしてきた人がみんなで助けてくれるようなことがあれば、(家族とて100%信じられるわけではないものの)これ以上ない心強いサポートとなるでしょう。それをして、やれ「親離れできていない」だのと書き連ねる記事もありますが、逆にそれ以上の人選があるのかと聞きたいところ。「この世で一番信じられる他人」の候補で、家族が負けることはそうそうないはずです。

もしかしたら「パートナーによるサポート」というのは、こういう部分で残っていくのかもしれません。身体の管理は本人とトレーナーがやるべきことですが、「自宅光熱費の支払い」「法人による支払いの承認の代行」「月末残高確認の代行」みたいなことを生計を一にするパートナー、すなわち「お互いが選んだ家族」がやってくれたら、それは非常に安心できますからね。生計が一なんですから、抜き取る意味も不正に加担する意味もないですからね。「パートナーが違法賭博にハマって7億スる」もナイとは言えませんが、まぁそれは一緒にいれば何となくわかるんじゃないかなーと思いますし。7億いくまでに、ときどき妙にギラギラしていたりハァハァしていたりすると思うんですよね。ギャンブルって勝ったときも負けたときも脳がカーッとなって普通じゃいられないですから。7億やってる瞬間を見たら「コイツやってんな」とわかると思います!

↓これで一区切りついて野球に集中できるように祈ります!

「やられたわw」
「お前やられたなぁw」
「7億お気の毒様w」
「握手してくれ7億w」
「挨拶きっつーw」
「頑張れよ7億w」
「7億って呼ぶなw」
「ホームラン王で取り返せよw」
「気を取り直して頑張るわw」
「ホームラン王獲るほうに7億w」
「オイ賭けるなw」

みたいな愚痴も言えているといいなと思います!

家族と犬が支えになりますように!



僕も1年間かけて少しずつ7万円抜かれたら、気づかないかもしれません!