Gifted | ナベちゃんの徒然草

ナベちゃんの徒然草

還暦を過ぎ、新たな人生を模索中・・・。

古今東西、〝神童〟 といわれた人物は数多くいますが・・・こと音楽界に於いて、私は作曲家ではモーツァルト、そして演奏家としてはこの方だと思っています。

 

 ヤッシャ・ハイフェッツ

     Jascha Heifetzas

 

今日は、この20世紀最高・・・いや、不世出の天才ヴァイオリニストの命日、日本流に言えば三十三回忌にあたります。

 

    Jascha Heifetzas

 

ハイフェッツは、1901年に現リトアニアの首都・ビルナに生まれたユダヤ人。

 

音楽教師だった父親から与えられたヴァイオリンを弾き始めるや、5歳の時に本格的な指導を受けて7歳でメンデルスゾーンのヴァイオリン協奏曲を演奏してデビュー。

 

そして9歳でサンクトペテルブルク音楽院に入学すると、その翌年にはあのベルリン・フィルと協演。

 

更に彼が13歳の時の演奏をたまたま聴いた当時の一流ヴァイオリニスト・クライスラーが、「我々に残されたのは、最早楽器を投げ捨てることだけだ」 と最大級の賛辞を贈ったという、まさに神童でした。

 

1917年に起きたロシア革命を避けて、ハイフェッツは家族と共にシベリア経由で渡米し、そのままニューヨークに移住。

 

カーネギーホールでのアメリカ・デビューは一大センセーションを巻き起こしたとか。

一夜にして大スターとなった彼は、その後1972年に最後の公式リサイタルを行い引退するまでヴァイオリニストの最高峰に立ち続けました。

 

レパートリーは協奏曲・管弦楽曲から小品に至るまで、また年代もバロックから現代曲まで実に幅広く、その出来栄えも完璧主義者の彼らしく実に精緻。

 

一部にはそのあまりに完璧な演奏から 「冷たい」 という声もありますが、私は決してそんなことはないと思います。

 

私が彼の演奏を初めて聴いたのは、小学校の音楽の授業。
曲は、あの有名な “ツィゴイネルワイゼン” でした。

 ※この曲に関する過去記事は、こちら。(↓)

 

まるでヴァイオリンの演奏技術を全て駆使させるようなこの曲を耳にした時、その演奏がいかに高度なテクニックを要し、また彼がそれを完璧にこなしているかは、子供心にも分かりました。

 

以来、ヴァイオリニスト=ハイフェッツという公式は、しっかりと私の脳裏に刻まれたのです。

 

数年前ネット通販サイトで偶然見つけた、CD24枚組で5,000円を切る彼のCD-BOXは、もう何回聴いたか分かりません。(

 

       

 

ベートーベン・メンデルスゾーン・チャイコフスキー・ブラームスはもちろん、私の好きなシベリウスやブルッフの協奏曲、更には彼がメンバーに加わった室内楽やライブ録音盤も含まれており、CD1枚200円弱で20世紀最高の演奏を聴けるなんて、レコードを少しずつ集めていた学生時代には考えられない贅沢!笑2

 

1987年12月10日、86歳でロス市内の病院で逝去したハイフェッツ・・・現在では、〝ギフテッド〟 Gifted =先天的に平均よりも顕著に高い能力を備えた人物)であったと認知されている、この天才ヴァイオリニストのご冥福をお祈り致します。

 

映画 『カーネギーホール』 の中で、チャイコフスキーのヴァイオリン協奏曲を演奏する彼の数少ない映像が、フリッツ・ライナー/ニューヨーク・フィルとの協演で残されています。

 

お時間のある方は、是非素晴らしい音色をお楽しみください。(

 

 

 

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