誤 認 | ナベちゃんの徒然草

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還暦を過ぎ、新たな人生を模索中・・・。

よく電車内で痴漢に間違えられる、もしくはハメられる冤罪事件を耳にします。

これは誰にでも起こり得るトラブルですが、何も電車内だけとは限りません。 実際にそんな

 

四日市ジャスコ誤認逮捕事件

 

が起きたのが、今から15年前の今日・2004(平成16)年2月17日のことでした。

事件現場となったのは、三重県四日市市尾平町にある、ジャスコ(現・イオン)四日市尾平店。

    

68歳の男性が店内のATMを利用中に、2,3歳の子供を連れた女性にぶつかられました。

その女性が何かを掴むか探るような仕草をしてもみ合いになった直後、突然

「泥棒ッ!」

と声を上げ、それを聞きつけた店員とたまたま居合わせた客3人が駆け付け、男性を取り押さえました。

そして、たまたま同店で起きた別件の万引き事件に対処していた四日市南警察署の警察官2名が駆け付け、事情を聴くこともなく男性に手錠をかけ、うつ伏せにして上から押さえつけたといいます。

男性は必死に 「違う」 と言って起き上がろうとしましたが、警察官は男性の頭と下半身を床に押し付け、その衝撃で男性がかけていた眼鏡を破損。

やがて男性は嘔吐し始め、意識不明に。

 

しかし警察官はその異変に気付かず、約20分後に応援の警察官が来たところでようやく気付き救急車を呼びましたが、搬送中既に心肺停止状態で脳に致命的な損傷を受けた男性は、翌日死亡。

死因は高度のストレスによる高血圧性心不全及び不整脈と発表されました。

三重県警は翌18日、被疑者死亡のまま男性を書類送検。

しかし翌3月、男性と女が奪い合いになっていた財布が男性の所有物だったことが判明し、窃盗罪自体が成立していないことが明らかに。

同年5月、津地方検察庁は男性の無実を認め、被疑者補償として1日分の最高額・12,500円を遺族に支払うと通知。


また後の捜査で、監視カメラ映像によって声を上げた女性は男性を揉み合う前からATM方向を気にする素振りを見せていたことが判明。

その事件のカギを握る女性は、警察官が駆け付ける前に現場から姿をくらましており、警察は2005年に容疑事実未特定の段階で監視カメラ画像を公開するという異例の措置を取って捜査。

 

       

しかし結局その女性の特定には至らず、8年後の2011年2月17日に公訴時効を迎え、事件はお宮入りに。

警察は誤認逮捕を認めたものの、一般的な制圧行動だったと警察官の行動を擁護。

それを不服とした遺族が提訴し、時効から7ヶ月後の2011年9月、名古屋高裁は警察官の制圧行動を違法だとして、三重県に対し3,670万円の支払いを命じました。

賠償金額の妥当性はともかく、68歳の男性に対する29歳の警察官の制圧行動としては行き過ぎだとする判決は妥当でしょう。

さて、誰の身にも突然降りかかる可能性がある、この事件・・・もし皆さんが男性と同じ状況に追い込まれたら、どうしますか?

徹底的に抵抗する? 大人しく逮捕される? 

どちらにしても、後々不利になりそうですょネ。

最善策は、いいがかりをつけた女性を確保して警察官に事情を説明することでしょうが、周囲が勘違いして取り押さえられたら、そうもいかないでしょう。

それにしても、その女性・・・一体ナニをしたかったのか?
うー

 

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