流 言 | ナベちゃんの徒然草

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還暦を過ぎ、新たな人生を模索中・・・。

今から45年前の今日、愛知県の一地方都市・人口約2万人強の宝飯郡小坂井町(現・豊川市)で、日本中を驚かせた出来事が起こりました。

 

 豊川信用金庫事件

 

と銘打たれたこの事件は、噂話だけで同信金・小坂井支店から1973年12月14日だけで26億円が引き出されるという、街中をパニックに陥れた大騒動だったのですが・・・この経緯が実に特異なものでした。

 

それは私が文章で説明するよりも、こちらの画像をご覧いただいた方が分かりやすいかと。(

 

 

そう、発端は女子高生の他愛無い会話から始まったのです。

更に様々な偶然やおせっかい(?)が積み重なった産物でした。

 

それにしても、噂の伝わる早さと内容の拡がり方は凄まじいばかり。

 

同信金に客を運んだタクシー運転手の証言によると、14日昼頃乗せたお客は 「同信金が危ないらしい」 と言い、14時30分に乗ったお客は 「危ない」、16時30分のお客は「潰れる」、そして夜乗せたお客は 「明日はもうシャッターは開かないだろう」。冷や汗

 

当時はATMなどありませんから、預金者たちは窓口に殺到しました。 

 

        

 

事態を重く見た信金側は、14日夕方からマスコミ各社に依頼して倒産の噂がデマであることを報道してもらい、更に翌15日には自殺したとまでう噂された理事長本人が窓口に立ったことで、ようやくパニックは収束の方向に向かいました。

 

この事件の2ヶ月前、オイルショックに絡んだトイレットペーパーの品薄騒動があったこと、更には7年前にこの街に支店があった別金融機関が倒産していたことが、住民の不安心理に拍車をかけたといわれています。

 

しかし、いずれにせよ根拠のない噂を無責任に流すと、最悪こういう事態を引き起こすことは十分認識すべきでしょう。

 

携帯もスマホもない時代でこうだったんですから、今だったら噂が広がるのは遥かに早いはず。

 

万一こういう事件に発展した場合、根拠のない噂を流した本人は信用毀損罪・業務妨害罪で逮捕され、損害賠償を請求される場合も。

 

現に2003年には佐賀県内で某金融機関が潰れるというチェーンメールを発端に約500億円の預金解約・引出し騒動が起こり、最初にメールを発信した女性が書類送検されましたから。

 

噂話を広げるのがお好きな方は、くれぐれもご注意を! うー  

 

 

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