「マッキーのつれづれ日記」

進学教室の主宰が、豊富な経験を基に、教育や受験必勝法を伝授。また、時事問題・趣味の山登り・美術鑑賞などについて綴る。

マッキーの教育:今年の年間ベストセラー書籍のランクで考えたこと

2018年12月02日 | 教育

 今年の年間ベストセラー書籍のランクが出ていました。年末になると、今年を振り返り、十大ニュース・流行語大賞などのランクなども、新聞の紙面を賑わします。これらは、気の競る師走の風物詩でもあります。


 今年の書籍ベストセラーの中で、小学4年生の娘に買ってあげた本が、数冊載っていました。1位の「漫画 君たちはどう生きるか」と、3位「ざんねんな生き物事典」、6位「続 ざんねんな生き物事典」です。

 1937(昭和12)年に刊行された吉野源三郎の歴史的名著を、2017年に羽賀翔一が初の漫画化した本が、「漫画 君たちはどう生きるか」です。たぶん、子どもがこの本を手に取って購入を決めたというよりは、親が読ませたくて子どもに買ってあげた本だったのでしょう。





 ある意味で、子ども向け哲学書でもある本が、今年売れたのにはやはり理由があると思います。親もそして将来を生きる子どもにも、激変する世の中をどう生きていったらよいのか、迷うことが多いはずです。急速に進化する人工知能(AI)により、職種も働き方も変化することが予想されます。そうした時代に、よく考えて自分の未来を選択してほしいという親の希望が、このランクで読み取れます。

 子ども向けの哲学書と言えば、上の子どもが読んだ「ソフィーの世界」を思い出します。1995年に出版された本は、とても分厚かったように思います。それでも、小学生の子が根気よく読んでいました。阪神淡路大震災地下鉄サリン事件があった年です。この本もベストセラーとなったはずですが、生きていくうえで、しっかりとした考えが欲しいという親の反映でもあったでしょう。



 ざんねんな生き物事典は、生き物の裏話を集めた本ですが、生き物の多様性や思ったよりも不器用に不完全に生きていることを私たちに教えてくれます。生きていくうえで残念な生態があっても、健気に生きている生き物に愛着を感じることでしょう。画像の「わけあって絶滅しました」という本も、売れています。やはりこれらの本も、今の時代を反映した本だと思われます。

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