夢破れて山河あり
小学生の時に、リトルリーグに入った。
4年生で、レギュラーになり長嶋、王に憧れた。
将来の夢は、プロ野球選手。
中学に入ると、自分より遥かに上手な奴らがいっぱいいた。
夢を諦めた。
ならばと、高校の頃、医者になる夢を模索した。
貧乏人の家庭では、どうあがいても無理だと知った。
夢を諦めた。
ならばと、法曹界、弁護士を目指した。
東大に落ち、自分の頭脳の限界を知った。
夢を諦めた。
ならばと、平凡でもいい、子供がいて幸せな家庭を作ろう。
結婚して、子供もできた。
けれども、会社の倒産やら、借金やらで、離婚。
タコ部屋生活、住所不定無職から、這い上がった。
また懲りずに、結婚するも、妻の浮気で離婚。
夢を諦めた。
僕は、夢を見ることをやめた。
「夢は、諦めなければ、必ず叶う。」
ある成功者が、得意げに言っていた。
好きで夢を諦める奴は、この世に、いないと僕は思った。
夢破れて山河あり。
国が戦に負けても、山や川は、そこに凛としてある。
それをもじって、夢破れて山河あり。
山や川が海が、美しいものをみると、美味い物食うと、
これがまた、夢を見たくなるんだな。
夢は、二千万は無いけれど、83歳まで生きる事。
おふくろより、ちょっぴり、長生きしてやることさ。