脳梗塞を発症して以来、
読書量が増えた。

特に入院中はできることが限られているので
読書は音楽と共に最良の友であった。

私は本は紙に限ると思っている。
デジタルテクノロジーの活用に関しては
若い時から人一倍積極的であったが
こと書籍に関しては紙に限ると思っている。

なぜかと言うと

紙の本だけが持つ工芸的な価値
目に優しく身体に良いこと

この二点に尽きるであろう。
まあ私の場合ですが。

デメリットは重くてかさばること
現物がないと忘れたり失くしたりすると読めないこと 

であるが、
デメリットを補ってあまりある価値が
紙の本にはあると思う。

明治末から大正時代、昭和初期の本は
装幀が非常に凝っている。

現代の本も印刷は非常に美しいが
出版不況を反映して
コストとの兼ね合いがあるようだ。

文庫本は非常にコンパクトで
携帯性に優れ、安価。
発明の傑作だと思う。
ペーパーバックスなどかさばって紙質が悪い。

最近特に気になるのは
脳梗塞あがりだけに健康への影響だ。

スマホやタブレット 、PC の
ブルーライト画面は非常に体に良くない。

目への悪影響はもちろんのこと、
長時間 LED のブルーライトをみつめると
血圧が上がると言う。
電磁波も心配だ。

実際スマホやPC の画面を長時間見つめた後、
血圧を測定すると、
通常より高いことが多い。
紙の本で読書をした後測定すると、
むしろ低いことが多い。

kindle のペーパーホワイトだと、
ブルーライトをカットしてあるそうだが、
電磁波の影響はあるのではないか。

そういうわけで読書はもっぱら紙の本に限る、
そう思うのだ。

ただ電子ブックが非常に助かると思う時がある。
洋書は取り寄せるのに非常に時間がかかるので、
こればかりは
Kindle 版でリアルタイムで読めるのは
非常に助かる。
これが唯一絶対の価値であろうか。

以前製紙会社の研究開発本部で仕事をした時に
紙の製造の基本的技術は
古代中国で確立されて以来、
何のイノベーションも起きていないという話を聞いたことがある。
情報技術によるイノベーションはあるけれど
紙の価値を損なうものではない。

なにより自分の心と体が望んでいる。

それが自然でいい。

7月17日
発症1年1ヶ月と15日目