One-sided love(1) | My sweet home ~恋のカタチ。

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せつなくてあったかい。
そんなラブストーリーがいっぱいの小説書いてます(^^)

部活終わりで

 

佑真は茉衣から

 

いっしょに帰ろう

 

と言われたけれど、

 

奨と約束あっから。

 

と言って断った。

 

 

彼女とつきあいはじめて、初めてのことに茉衣はやや不満そうに

 

じゃあ。

 

今晩電話するからね

 

とだけ言って行ってしまった。

 

 

 

奨はおなかが空いていたようで、猛烈にチャーハンを口に押し込んだ。

 

「・・おまえらとって言うより。 ひなたと・・っていうか。」

 

佑真は少し困惑したように言った。

 

「ひなた・・?」

 

「茉衣が。 おれとひなたの距離を離そうとしてる。」

 

一旦食べるのをやめたが、奨はまたもりもりと食べ始めた。

 

「そりゃ。 心穏やかじゃねえよな。 おまえとひなたは、」

 

「みんなで遊びに行こうって誘っても。 ひなたがいると行かないって言う。」

 

制服のブレザーの端っこを意味なくいじりながら佑真はぼそぼそと言った。

 

「おまえは。 優しいけど。 特にひなたには優しい。」

 

「え、そうかな。」

 

「傍で見てりゃ。 佑真はひなたのことが好きだって。 ダダわかりだよ・・」

 

そう言われてさらに落ち込んだ。

 

「ひなたのことを忘れるために? 柴本とつきあっちゃったの?」

 

痛いところを突かれた。

 

「忘れるためにって。 そういうわけじゃない。 一番近い男友達でいたいって・・思った。」

 

「だいたいおまえひなたにコクってみたのかよ・・」

 

「彼氏いるってわかってんのに。 おれはそういうドロドロは嫌なの!」

 

簡単に言ってくれる奨が恨めしかった。

 

「最後はひなたの気持ちひとつなんだから。 勝負に打って出ればよかったのに。」

 

「・・負けるよ。おれは、」

 

佑真は遠くを見た。

 

「ひなたの彼氏に会ったことあんの?」

 

まるで具体的な人物像を浮かべている気がして奨は首をひねった。

 

佑真はだいぶ考えた後に

 

「ある、」

 

小さな声でそう言った。

 

「へー。 あるんだ。 ね、どんなヤツ? すげえ興味ある!」

 

今日一番の奨の食いつきだった。

 

「・・すごい。 イケメン。」

 

対照的に神妙に言う佑真。

 

「でしょうね。 でしょうね! そうでしょうとも。」

 

「すっごく・・なんていうか。 育ちが良さそうな、というか。 姿勢が良くて。 背はおれよりちょっと低いくらいだけど・・とにかく顔がちっちゃくて手足が長くて。 スタイルがすごくよかった。 うん、品があるっていうのかな・・」

 

佑真はあのCMで見た奏と、ひなたを送って行った時に偶然会った奏のことを思い出しながら言った。

 

「えっ、そんなにスペック高いの?」

 

奨は思わず箸を置いてしまった。

 

 

佑真はあの時会った奏のことを思い出すと複雑な思いになり・・

 

 

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