If you love me(6) | My sweet home ~恋のカタチ。

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せつなくてあったかい。
そんなラブストーリーがいっぱいの小説書いてます(^^)

いつもいつもこうやって

 

彼女は自分に勇気をくれる。

 

「あたしは。 その話を聞いて、あなたという人の『本当』を見ました。 たぶん・・それからずっとあなたのことを意識していました、」

 

さくらはふふっと笑った。

 

あの時、

 

絶対にもう触れられたくないこの話を彼女にしたのはどうしてなのか。

 

葦切は今もわからなかった。

 

無意識に彼女に自分のすべてをさらけ出してもいい、と思っていたのかもしれない。

 

たとえ軽蔑されても

 

自分の本能がそうしたかったのかもしれない。

 

 

「・・さくらさんで、よかったです。」

 

葦切は静かにまた彼女の作った食事に手を付けた。

 

決して消すことはできない過去だけれど。

 

今はここに辿りつくための運命だった、と思える。

 

「祐美さんも。 うまくいくといいですね。」

 

さくらは微笑んだ。

 

「・・はい、」

 

葦切は幸せをかみしめた。

 

そして

 

「あ! あと。 考えたんですけど。」

 

さくらの声のトーンが変わった。

 

「式。 青森でも挙げませんか。」

 

「は?」

 

とんでもない提案だった。

 

「あそこまで言ってしまったので、博多でうちうちでも挙げないとならなくなりましたが・・。 よく考えたら前は式も挙げずに入籍だけだったんですよね、」

 

前の結婚のことをサラっと言ってくる彼女に戸惑いながらも

 

「いや・・それは、」

 

葦切は二度も式を挙げることなど全く考えもしていなかったので首を振った。

 

「義姉も。 もうこっちのことはいいから博多で式を挙げなさいって言ってくれました。 さくらさんは初婚で、ご両親もきっと楽しみにしていたと思うので。 ぼくの方は・・・まあ、二度目ですから。 そんな・・」

 

どんどん声が小さくなる。

 

「1度目も2度目も。 関係ないです。 ご両親もきっと喜びますよ。 ま、ちょっと時間が取れるか心配ではありますが。 何とかなるでしょう。 奏がもし香港ジュニアに出ることになったら、1月中旬だから・・、」

 

さくらは手帳を取り出してスケジュールを確認しだした。

 

そこで葦切はハッとした。

 

「そう言えば。 今日、会社に奏くんが来たんです、」

 

そのことを思い出した。

 

「は? 奏? なんでホクトに?」

 

さくらはスケジュールを追う手を止めた。

 

「ぼくに会いに来てくれました、」

 

「・・耕平さんに?」

 

「ちょっと。 モヤモヤしてました、」

 

葦切は静かに苦笑いをした。

 

さくらは何故奏が突然葦切のもとに、おそらく衝動的に行ってしまい

 

いったい何を言いに行ったのかピンとこなかった。

 

まだ結婚式でもめていますが、葦切は奏がやって来たことをさくらに話し・・

 

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