恥ずかしながらワタクシNorizoは

大都会東京で生まれ育ったもやしっ子、

故に犬を飼う際の心構えの

基礎の基礎としてあるのが

『犬をリードなしで散歩させてはいけません』。

 

 

 

 

それは条例違反、世間の迷惑、

犬と人にとっての危険をはらんだ

利己的かつ反社会的な行為です!

 

しかし霧と雨の国ここ英国において

仮にもパピーウォーカーとなったからには

預かった盲導犬候補生をリードなしで

散歩させる技量を持たねば許されない。

 

何故ならこれら盲導犬候補生は

将来華の盲導犬となった日には

『ノーリードで散歩をすること』で

ストレスと運動不足を解消するからです!

 

そんなわけで頑張っております

ノーリード歩行訓練・・・

 

もうね、毎回毎回30分の練習が終わると

私は脇の下に変な汗をかいていますよ。

 

もうスコットランドは肌寒いというのに!

 

これまでのところ我が家の

盲導犬候補生アーシー(仮名)は

ノーリード歩行訓練の最中に

私から離れすぎることもなく

他の人・犬に大きな迷惑をかけることもなく

無事に経験を重ねてきてはいるんですが

・・・でもこういうのはね!

『慣れたな』みたいな時が一番危険ですから!

 

・・・私はやはり心配性なのでしょうか。

 

ただノーリードで犬と歩いていて

人とすれ違う時に一番感銘を受けるのは

なんのかんので英国の人は

『犬のあしらい方』をよく知っているのだな、と。

 

犬が好きな方、嫌いな方、それぞれが

『散歩道でリードのついていない犬と

出会ってしまった時』の対処法を

しっかり心得ていらっしゃるんですよ。

 

犬がお好きな方は犬の姿を見るなり

手を振るなり口笛を吹くなりして

犬の気を引き目線を合わせる。

 

犬にしたらこれは先方から

「おう、ちょっと仲良くしようぜ」の

声をかけてもらったも同然なので

意気揚々と向こうに近づいていく。

 

で、その際に犬が興奮しすぎて

ぱっと後脚だけで立ち上がり

人にのし掛かろうとするようなことがあれば

こういう人は慌てず騒がず、しかし瞬時に

「ノー!」と威厳に満ちた声を出せる。

 

すると犬は冷静になって

「あ、すみませんでした」と態度を改める。

 

もう本当に見事です。

 

で、犬嫌いの方というか

犬と慣れ親しみたくない方の場合はですね、

まず第一に『犬と目を合わせない』。

 

犬が近づいて来て

足元でクンクンと鼻を鳴らしても

「ああ、あっちの空、すごくきれい・・・!」

みたいな感じにあさってのほうを見続ける。

 

犬は人の気持ちを読む生き物、

こういう態度を取られるとたいていの犬は

「あら、お呼びでない・・・お呼びでない?

こりゃまた失礼しました」と退散する。

 

その際、腕を胸の前で組んでいると

さらに効果は倍増、何故かというと

人懐っこい犬のはその普段の生活から

「人間が忙しくて自分のことを無視する時も

上手に相手の手のひらに自分の鼻を押し付けたら

お返しに撫でてもらえる」みたいな理論を

独自に編み出している場合があり、そのため

人間側が手のひらを体の横でぶらぶらさせていると

犬としては「ちょっと例の秘策を試してみよう」と

思ってしまう可能性もあるわけです。

 

本日何故こんなことを書いているのかと申しますと

皆様が将来何かの拍子に英国の公園や山道で

リードなしで歩いている犬と出会った際に

これらの秘訣を思い出していただけたら、と。

 

「犬は正直ちょっと苦手」という方は

突然犬を見かけてしまうと

「あら、嫌だ嫌だ、怖い怖い」とか

ちょっと高めの声を出しながら

(犬にしてみたら『誘われている』)

犬をじっと見詰めつつ(犬にしてみたら

『間違いなく誘われている』)

逃げ出そうかその場にとどまろうか悩み

足踏みしたり体を小刻みに揺らしてしまったりする

(犬にしてみれば『絶対的に誘われている』)。

 

それは本当に『かえって危険』な振る舞いです。

 

関わりたくない場合は犬を無視するに限ります。

 

また英国でノーリードで歩いている犬は

基本的には『人に危害を加えない』躾が

なされている犬でございます。

 

十中八九は突然噛みついてきたりしません。

 

まあでも何事も百パーセントというのは

存在しないところが怖いんでございますけど。

 

事故は起きる時は起きますからね。

 

ただその百パーセントは防止できない事故の

可能性を少しでも減らすために

上記の技術は活用できますよ、という話です。

 

いつか使えるトリビアとして

記憶の片隅にとどめていただければ幸いです。

 

 

ともあれノーリード散歩は

犬は楽しそうでございます

 

私は『歩行』に集中しているので

あまり写真とか撮れていないんですが

このあいだ一緒に来た夫(英国人)が

こんなショットを撮ってくれました

 

 

私も写真技術もアレですけど

夫のそれもナニというか・・・

 

あ、でも犬は楽しそうでございましょ

 

ともあれ犬も人も安全安心第一で、

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