盲導犬候補生アーシー(仮名)を

家に引き取って以来すっかり

犬ブログと化している当ブログですが

近頃わかったことがあります、

犬とか猫の飼育方法について書くのは

割とリスキーな行為というか、

ほら、世の中何事も『絶対!』ってことはないでしょ?

ただ真面目に生き物を飼育するとなると

自分にできる範囲で『最高・最適』の方法を

選択したいと考えるのが人というもので、

でもそういうことを真面目にやればやるほど

「本当にこれでいいのかな」みたいな

疑念が生まれるのが自然。

 

で、そこに自分のやり方と違う飼育法について

書かれているのを目にしちゃうと、つい反射的に

喧嘩腰になってしまうというか批判してしまうというか。

 

犬猫についてよくネタにしている私が

下手な具体例を挙げると

ますますアレなことになりそうなので

たとえば『子供の育児法』を比喩として使いますと

どこかの誰かがブログで

「我が家では夕食の時間は

英語で会話をすることにしています、

子供達も楽しそうです」と書くと

「うちも似たことをしています」あるいは

「それって素敵ですね」という反応が来ると同時に

「子供の言語能力の育成を考えたらそれは間違い」とか

「結果的に正しい英語の話せない子になるのでは」とか

下手をすると「それは親の自己満足で結局は

虐待ですよね」「そういうことをするから子供が歪む」

みたいなコメントまで来る可能性があるのが

昨今のネット世界・・・いや、待てよ、

永遠の名作『アンナ・カレーニナ』でも

主人公の一人であるリョ―ヴィン君が

似たようなことを言っていたことを考えると

やはり人間『自分の考えた最善の方法に基づき

つい他人を批判しがち』というのは

昔からの弱点であるのかもしれませんね。

 

 

 

 

というわけで私が本日ここまで

何を申し上げたかったのかといえば

私は今日『犬のノーリード散歩』について

素朴な疑問を書きたいんですけど、どうか

過剰に反応しないでくださいね、という。

 

いえ、本当に純粋な疑問なんです。

 

私は今、英国盲導犬協会の指導に基づき

週に2回アーシーに

『フリーウォーク(ノーリード散歩)』を

させているではございませんか。

 

最近はアーシーも慣れてきて

過度に緊張することなく、

特によく行く森林の散歩道では

まさに縦横無尽にそこらを走り回って

もう見るからに楽しそうなんでございます。

 

 

どれだけはしゃいでも私の目が

届かないところまでは離れていかない、という点に

リトリバーの潜在能力の高さを感じるわけですが、

アーシーは私が一定の速度で歩くのに対し

時には先行し、また戻って来て、あるいは

後方に向かって突進してから反転、

散策道の両脇が斜面になっているような場所では

全身の筋肉を使うようにして登坂、しかるのちに

落石もびっくりの速度で丘を駆け下り

・・・普通にリードつきで歩く場合に比べ

間違いなく4倍、いや、6倍の

運動量を稼いでいる印象なのです。

 

で、先日私はとある会合で

ダルメシアンを飼育している淑女と

少し話をする機会を得まして

「どの犬もそうだけど、ダルメシアンは特に賢くて

性格が面白くて一緒に暮らしていて楽しいのよ」

 

 

 

そしてダルメシアンといえば:

 

 

 

「いいですね。でもあの犬はあれですよね、

『コーチ・ドッグ』と呼ばれていて、その気になれば

馬車と伴走することができる、ものすごい運動量を

誇る犬種だという話ですよね。毎日のお散歩は

だいたい何時間くらい必要なものなんですか」

 

「あら、あなた良く知っているわね。そうなの、

うちの犬はもう結構年だから

1日2時間も歩けば問題ないんだけど・・・」

 

「いや、1日2時間って結構な量じゃありませんか!」

 

「以前に比べたらもう全然よ、うちの犬が

1歳から3歳になるまでのその2年間は

1日3時間の散歩が必須で、しかもその散歩は

『可能ならノーリードで』って言われていたのよ。

健康な骨と筋肉を作るためには

それだけの運動が必要って

ブリーダーさんと獣医さんに言われて」

 

当時の彼女は朝晩1回ずつ

休耕地や荒野、公園に犬を連れて行き

1時間半これでもかとそこらを練り歩いたそうで、

しかも詳しく聞いたら彼女は割と街中住まい、

故にその1時間半の散歩には

『往復20分の車による移動』も付随していて

つまり何、犬の運動だけで1日3時間40分・・・っ?

 

愛がなくちゃ犬なんて飼えないなあ、

というか1日1度の歩行訓練で

顎を上げている私は情けないなあ・・・!

 

でもそうか、健康なダルメシアンに

頑強な肢体を授けるためにはそれだけの運動、

ノーリードで1日3時間の山歩きが必要なのか!

 

というわけで私の今回の素朴な疑問:

ノーリード散歩が禁止されている地域では

ダルメシアンの飼い主の皆様は

そこらへんどうやって

対応なさっていらっしゃるんですか?

 

いや、ダルメシアンだけでなく一般的に

『毎日たくさん運動させることが必要』と

されている犬種を飼っているような皆様は。

 

リードなし散歩はリードつき散歩に比べ

4倍の運動量、と考えて3時間かける4で

1日12時間のリードつき散歩とか

それは逆に犬の体に悪い気がしますし、

運動量が少ない分餌を減らして体重管理、じゃ

犬が不健康になってしまうような

・・・あれか?大都会東京で

大型犬を飼っていらっしゃる方は

「大きな声じゃ言いませんけど実は松濤に

山を2つばかり持っておりますので普段はそこで

放し飼いにしておりますのよ」みたいな・・・?

 

でもこう考えると英国の犬飼いは本当に

恵まれているというか、花の大都会ロンドンでも

公園ではノーリードが許されていますし

(躾がちゃんとしている犬に限りますけど)、

残業文化がないぶん犬と過ごす時間の確保も

東京で暮らす会社員に比べ容易でしょうし、

しかし田舎住まいの私でもダルメシアン的

運動大好き犬の飼育は勇気がいる話です。

 

日本の都市部でそうした犬をお飼いの皆様、

そこらへん本当にどう

対応なさっていらっしゃるのでしょうか。

 

首を捻る私にお答えをいただけますと幸いです。

 

 

子犬の飼育の何が難しいって

運動が足りないのも駄目ですけど

運動をさせ過ぎるのもアウトなんですって

 

骨に負担がかかり過ぎて

後日支障が出るとか何とか

 

特にリードつき散歩(歩行訓練)では

訓練時間超過はよくないというので

最近の私は常に時計を意識して

ぐいぐい道を歩いています

(目安は月齢×5分ですって)

(子犬が6ヵ月なら最長で35分ということ)

 

一部飼い主が過保護が高じて

いわゆる『犬馬鹿』に成り果てるわけですよ・・・

 

もうね、すべては

愛ゆえの心の闇なんでございますよ

 

 

 

 

Norizoさん、あなた、疲れてるのよ

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