そんなわけで先日

英国のメイ首相が党内の信任投票で

勝利しましたが、これは私には

特に驚きのない結果、ニュースでした。

 

投票が実施される前に

私が耳にする機会のあった

彼女の声音は例の

『私は私の道を行くのみ』の

揺るぎなき自信に満ちておりまして、

あ、この人もう勝ち負けを

超越したところで仕事をしているな、

こういう人は勝つよな、みたいな。

 

投票はこっちの時間で

12日の夜に実施されまして、

12日はもう朝から晩まで

BBCラジオ4のニュース番組は

このネタ一色、くらいの勢い。

 

あれは夕方の放送だったと

記憶しているのですが

番組が総力を挙げて探してきました!

とばかりに反メイ派の皆様が

「メイ氏のどこが不信任に値するのか」を

重箱の隅から真ん中まで

満遍なくほじくる感じで非難して

ここまでいくとむしろ清々しいな!と

ラジオを聴いてニヤついていたところ

最後にインタビューを受けた人、

たしかあの人は保守党の

政治家だったと思うのですけど、

その人が妙に冷静な声で

「皆さん色々仰いますけど、

メイ氏がこのたび首相の座を

追われることになるとしますよね?

そこでお尋ねしますけど、じゃあ

誰が次の英国首相になるんですか?

メイさんより絶対にうまく

事を運べる政治家って誰なんですか?」

 

そんなこんなで

メイ首相の留任が決定して

保守系のわが夫(英国人)は

さぞ喜んでいるものと思いきや

「うーん、正直なところ僕も

彼女のEU離脱戦略には

素直に賛同できないところがあって・・・」

 

「ほほう、じゃあメイさんの代わりに

誰が首相になればいいと思った?」

 

「そこが難しいところなんですよね・・・」

 

メイ首相、頑張ってください、本当に。

 

大衆というのは無責任なものですよ!

 

そんなわけで以上が

最近の私にとって

特に驚きのなかったニュース。

 

逆に驚きのあったニュースというのが

数日前にNHKラジオニュースで聴いた

某日韓関係問題で、

報道されたネタそのものよりも

その前フリに驚いたかというか、

あれなんですね、今の日韓関係って

NHKのニュースの読み手が

「日韓関係が悪化しています」って

冷静な声で普通にさらっと

発言しちゃうレベルにあるんですね。

 

産経新聞ならともかくNHKが

こういう表現をしてしまう、というのは

私にとっては割と驚きでした。

 

あとまた別の話で私が驚いたのは

臨時国会で焦点となっていた

外国人材受け入れ法案関連の

これもまたNHKの

ラジオニュースなんですけど

解説員の方がニュースの

詳細を説明する時に

「外国人材の受け入れに関し

多くの人が感じている不安は1つ。

ひとつは日本人の雇用の機会が

失われるのではないか、ということ。

もうひとつは治安の悪化です

 

これはですね、私は聞いた瞬間に

本当に自分でも驚くくらい驚きました

(くどい表現ですみません)。

 

えっ!

 

あ、そうか、日本ではまだ

その物の言い方は

許されるのか!という。

 

いや・・・これは本当に微妙な話で

故に私も言葉に気を付けて以下の文章を

書いていきたいと思うのですが、

「移民を受け入れることにより

地域の治安が悪化する」みたいなことを

昨今の英国あるいは欧州の政治家が

口にしたら、その政治家は間違いなく

ものすごい非難を受けると思うんです。

 

「それは移民に対する差別である」として。

 

もちろんそうした非難を受けることで

名前を売りたいとか、一部急進派の

支持を得たいとか考えて

あえてそういう発言に踏み切る人も

ゼロではないと思うんですけど。

 

で、私は個人的には

『そういうこと』、つまり物事を

単純化し過ぎて差別を

生み出しかねない発言には

自分自身も含め皆が

気をつけていかないといかんよな、

とは思うわけですが、

でも『そういうこと』を口にできない

良識的すぎる雰囲気というのも怖いもので、

そうした事態に対する反動というか

反発のようなものが今現在世界で

米国のトランプ政権をはじめとする

『強硬的保守派』の支持基盤に

なっているのではないか、と・・・

 

何事も『議論の余地』を

残しておきたいものですよね、という・・・

 

ともかく私の指摘したいことは

「外国人材の流入により

地域の治安が悪化する」、これは

現在のBBCは絶対に

原稿にしないフレーズです。

 

それはいいことなのか、

いいことではないのか。

 

各々が考えていくべきことだと思います。

 

 

英国のロザラム事件

(南ヨークシャーのロザラムで

児童への性的虐待が

広範囲かつ組織的に行われ、

当局はこれを察知していたが

容疑者というか犯罪者が

パキスタン系の住人であったため

『差別的』と非難されることを恐れた

警察と地元議会が

これを隠ぺいしたもの)などを聞くと

それは警察と議会が徹頭徹尾

間違っておるよ!と

断言したいわけですが

『差別主義者』とは呼ばれたくない、

という人々の思いも

それ自体は悪いことではないわけで

 

思い込み・偏見を排して

物事をなるべく中立的に

理解していきたい、というのが

私の理想ではあるんですけど

それは本当に難しいことですよね

 

 

 

 

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