そんなわけで

最近の英国のトップニュースは

連日『BREXIT(英国のEU離脱)』で

間違いなく、昨日の記事で触れた

『日英貿易協定交渉』なども

「BREXITの影響がどう出るか」あるいは

「交渉の影響がBREXITに出るか」の

文脈でニュースとなっている感があります。

 

ともあれその貿易協定が日本にとって

利のある内容となるのか、それとも

英国が日本の一枚上手を行くのか

「君はどっちだと思う?」

とわが夫(英国人)に尋ねたところ

「そもそも貿易協定というのは

双方にとって利がある内容

目指すべきものではないでしょうか」

 

あら、そういうこと言っちゃう?

 

ところでわが夫は

自分で意識しているのか

それとも無意識にやっているのか

近頃日本絡みの話題になると

結構な頻度で

「日本と英国は似ていますよね」

みたいなことを口にします。

 

「まあな。お互い島国国家だしな」

 

「日本人も英国人も

感情表現は控えめで、

礼儀正しさを重んじて、

そのせいで一部の人には

冷血漢みたいに誤解されますけど

本当はそうじゃないってこと、

英国と日本は相互に

理解しあっていますものね」

 

「・・・そうかあ?」

 

「そうですよ。そりゃこの間の

大戦では敵国同士になりましたけど

あれはたまたまで、

戦時中とその前後の期間を除けば

英国と日本はずっと良好な二国関係を

結んできていると思いませんか?」

 

・・・ごめん、夫、君もしかして

『BREXIT』の先行きに

密かな不安を抱き始めている・・・?

 

それともあれか、極東の島国から

稀に見る良妻を得てしまったことから

配偶者の出身国に対する評価が

気がつけばものすごく

甘くなってしまった、とかそういう・・・?

 

(相変わらず匿名ブログの利点を

こういう細かい点で生かしている私)

 

でもまあ安心してくれ、

私はそこらへん蛇のように執念深く

また象のように記憶力がいいので

某『ブリジット・ジョーンズの日記』の

「日本人は残酷な民族」というセリフに

「まあ大方の英国人にとって

日本民族のイメージは

まだそういう感じでしょうね」と

当時の君が

呟いたことを忘れてはいないぞ!

 

 

 

 

ちなみに

『ブリジット・ジョーンズの日記』は

映画が2001年の公開で、で、この

「日本民族は残酷」というのは

先の大戦で日本人が

英国人捕虜に拷問をくわえたことが

その論拠になっているものと

思われるのですがそれはともかく。

 

そんなわけでわが夫は

現在交渉が進められている

新しい日英貿易協定について

日本が『BREXITでゴタゴタしている

英国の弱みにつけ込む』ような真似は

きっとしない、と信じている模様。

 

意外と・・・背の君も甘いようで・・・

(キシリア・ザビさんの声帯模写で)

 

 

 

 

しかし本当に

これはどうなりますかね、と

昨日時刻が午後5時半を回った頃に

車でラジオ4の

ニュースをつけましたら

政治問題、つまりBREXITに関する

インタビューが流れてきて、

そこで突然『日本』という

単語が飛び出てきました。

 

現在EU離脱の方針を巡って

激しい舌戦が繰り広げられている

英国議会および政治の混乱に関し

「こういう我々のゴタゴタに経済面で

中国や日本が乗じる

危険性についてはどう思われますか?」

 

つまり弱体化した英国に対し

日本や中国が貿易面で過剰に

強気に出てくるのでは、というのが

質問の意図するところかと。

 

で、この質問に対し

インタビューを受けていた『識者

(この時点で私はこの声の主が

誰だかわからなかった、しかし

声質の良さと私のような聴き手にも

わかりやすい簡易な英文の

構築能力は素晴らしかった)』いわく

「日本に関しては、私の

これまでの経験から申し上げますと、

いいビジネスマンは潜在的顧客を

殴るような真似はしないものです」

 

そして日英貿易協定のことに触れて

「よい貿易協定というものは

双方に利益をもたらすものです」

 

・・・あら、この人、

うちの夫と同じことを言っている。

 

この理知的な美声の持ち主は

どうやら保守党議員の

ジェームス・クレヴァリー

James Cleverly)氏であった

可能性が高いと思われるのですが

(こんな書き方ですみません、

インタビューの最後の

名前が読み上げられる箇所で

私はちょうど車を左折させねばならず

意識がそっちに向かったんです)、

しかしそうか、2019年の英国では

『日本国・日本人』のイメージは

『いいビジネスマン

(Good Businessman)』で通るのか・・・!

 

これはそれこそ一朝一夕で

構築できる印象ではありませんよ。

 

過去20年、いや、実際は

終戦からこっち、我々日本人の

先達というか『前の世代』の人々が

どれだけの苦闘を通してこうした

『日本人像』を英国人の

心に刻んできたのかと考えると

・・・なんかもう私はこんなんで

本当に申し訳ありません、いや本気で。

 

しかしいいですよね、なんか

『いいビジネスマン』というイメージは。

 

ね。

 

 

だって『スマート(smart、

切れ者の)』でもなく

『クレバー(clever、

如才ない)』でもなく

『グッド(Good)』ですよ、『グッド』

 

公明正大、規則遵守、

お客様に感謝、明朗会計で

今日も明日もやっております!

みたいな・・・ね?

 

ブラック企業経営者の

対極に存在する感じの・・・ね?

 

何が「ね?」だ、

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