『正しい歩行』の極意

とうとう掴んだ様子である

我が家の盲導犬候補生

アーシー(仮名)、本日はまあ・・・

 

それなりに・・・

 

ぐいぐい引っ張りはしないものの

しかし昨日ほど

会心の出来ではない、という・・・

 

『イラつくと前脚を持ち上げ

飛びかかってくる』という

これまでなかった問題行動も

今日になって出てきたような・・・

 

でもこういうのは

3歩進んで2歩下がれば

御の字なわけですし!

 

というわけでわが精神衛生のために

本日はこの冬の犬と私の

素敵な思い出を振り返りたいと思います。

 

そう、この冬、アーシーは

『海』デビューを果たしました・・・!

 

実は秋前に1度

海に連れて行ったことは

あるのですが、

当時のアーシーは

大海原のあの音、ニオイ、雄大さに

完全に『呑まれた』感じで

どれだけ声をかけても

波打ち際に近寄ろうとはせず。

 

その時の私の気持ち:

なんて賢い犬なのかしら!

(当時からかなり身内贔屓および

犬贔屓が強くなっていたことは認めます)

 

でも実際、前知識なしに見る海、

というのは恐怖を

感じで当然と思いません?

 

そういえばアーシーに初めて

『大きな湖』を見せた時も

アーシーは直立した私の

脚の後ろで『お座り』の姿勢を取り

鼻先を私の膝の間から突き出して

寄せては返す波の様子を

うかがっていたものです、

あれは本当に可愛かった・・・!

 

ともあれ。

 

その後順調に水溜り、小川、

池、大河、湖で経験を重ねたアーシーは

このたび満を持して再び海に

挑むことになったわけでございまして、

冬のアーシー、見渡す限りの砂浜と

潮の香りと大海原に大興奮。

 

 

波打ち際を全力疾走するその姿は

そうです、これが犬のあるべき姿です!

みたいな力強さと美しさに満ちていて、

やはり犬はこんな風に

嬉しそうにしていてナンボですよね。

 

それでまた喜ばしいのが

砂浜をアーシーが

口から泡を吹く勢いで

駆けて行くでしょう?

 

その姿が我々の目に

ゴマ粒ほどの大きさになった時に

「アーシー!」

と大きな声でその名前を呼ぶ、

すると犬は大きく弧を描いて方向転換、

それまでと同じ速度で

こちらの足元に駆け寄ってくる・・・!

 

 

私は海に叫びたかった、

Norizo、幸せ!と・・・!

 

 

 

 

リードなしで犬の散歩をしても

許されるこの環境、

リードなしで散歩をすることができる犬、

つまりそれだけの訓練を経た犬、

その訓練をしたのは誰か、

それは私ですよ!大変でしたよ!

 

呼び戻し(リコール)とか

フリーウォーク(リードなし歩行)とか

初めて聞いた時は正直

「それは私にはハードルが高い」

と思いましたよ、及び腰でしたよ!

 

でも我々はそれを

やり遂げたよな、アーシー!

 

君はそうやって海辺を

自由に駆け回る権利を

勝ち得た犬だものな、アーシー!

 

 

出来る事なら永遠に私はこうして

犬と共に海辺を歩いて行きたかった・・・

 

散歩嫌いのこの私が。

 

超インドア派、

ひきこもり気質のこの私が。

 

犬はいいものです。

 

海と犬の組み合わせは

さらにいいものです。

 

その犬が自分の言葉を理解し

正しい反応を返す場合、

これはもうかけがえのないものです。

 

こうして私は犬と海の魅力に

この冬どっぷりとはまり込み、

時間さえあれば

浜辺を目指す人間になったのでした。

 

あれは本当にいいものです。

 

 

海では基本的に

夫(英国人)も一緒でした

 

「よかったな、君はとうとう

『海辺の散歩を喜ぶ妻』を

手に入れたな!」

 

「ええ本当に。それも

『冬の』海辺の散歩ですよ、

しかも風が吹こうが

気温が低かろうが

全然気にしない妻なんですよ」

 

「犬はすごいな」

 

「すごいですね。あっちの岩の

向こうまで足を伸ばしませんか?」

 

「でも私はちょっと冷えてきたんだが」

 

「犬は楽しそうですよ」

 

「よし、行こう」

 

犬も幸せ、夫も幸せ、私も幸せ

 

アーシーはまさに奇跡の犬なのです

 

冬の海がお好きなあなたも

犬との夏がお好きなあなたも

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