我が家の盲導犬候補生

アーシー(仮名)と

月に一度の

個人訓練に

行ってまいりました。

 

『盲導犬候補生:訓練中』と

染め抜かれた青ジャケットに

近頃嫌悪感を大いに

示しておりますアーシーの

その拒絶感の元と

なっているものは何か、を

突き止めるために主に時間を

使った感じでございまして、

屋外で・屋内で、ジャケットを

着た状態で・脱いだ状態で、

色々歩き回った私と犬を見て

訓練士さんがおっしゃったのは

「・・・やはりアーシーは

ジャケットに対し

過剰に反応している様子です」

 

アーシーは最近

歩行訓練中に私の

『座れ』の指示に

従いたがらない時があり、

それは何故かと申しますと

たぶん「そこで座るとジャケットを

着せられてしまうから」と

認識しているからでして、

同時に私がよくジャケットの

装着場として利用している場所、

すなわちバスターミナルの

入り口横、役所の裏口、

大型ショッピングモールの

階段を上がったところにあるベンチ、

などに近づくことも嫌がりがちで、

「時間をかければジャケットを

着てはくれるんですけど、

その後しばらく真面目に

歩こうとしないんです。

肩のところを地面に擦り付けたり

首を回してジャケットに噛みついたり。

あ、でも、ある程度歩けば

あとは諦めてくれるのか

普通にちゃんと歩行できます」

 

ただ訓練士さんの目から見て

現在のアーシーは明らかに

ジャケットを着ている時・

着ていない時では

着ていない時のほうが態度が良く、

すなわち私の指示を聞き

それに従っているそうで

「だからといってNorizoさんの

ジャケットの扱い方、

ジャケット着た時の

アーシーへの態度に

問題があるわけではありません。

やはりこれは

前回お伝えしたように

アーシー側に原因が

あるのだと思います。

つまり接触に対する過敏反応、

ジャケットやヘッドカラーが

体に触れることをアーシーは

非常に不得意としているのかと。

そういう犬は時々いるんです」

 

盲導犬はその仕事の際に

ハーネスを体に着けるわけですが

訓練士さんが現在懸念しているのは

アーシーがハーネスの装着を

どれだけ受け入れられるか、で

「アーシーは頭のいい子です。

ある特定の場所・指示が

ジャケットの装着につながる、と

理解して、それを避けようと

今の時点でしていますよね。

訓練学校に入った後

『訓練用の車』に乗りこんだら

ハーネスをつけられる、と

理解するのにそう時間は

かからないでしょう。すると

この子は訓練用の車に

乗り込むこと自体を

拒否するようになるでしょう」

 

「そうなるとそれ以上の

訓練は無理、という

ことなのでしょうか」

 

「いえ、訓練の事だけを考えるなら

それは大丈夫と言えます。

訓練学校の担当訓練士は

経験と技術を持っていますから。

問題はその後なのです」

 

その後?

 

 

続く。

 

 

私の担当の訓練士さんは

そういうところが

非常に上手と思うんですが

この話を私にする時

「これはNorizoさんが

悪いんじゃありませんよ」

ということを色々な言い方で

繰り返してくれたんですよ

 

プロフェッショナルの

言葉の選択の仕方を

間近に見ることが出来ました

 

で、それでアーシーは

どうなるんですか?

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