そんなわけでこの夏は

多くの知人・友人・親戚が

子供連れで

我が家に遊びに来てくれまして、

で、そんな子供達と

我々が現在世話をしている

盲導犬候補生アーシー(仮名)の

様子を見てわが夫(英国人)が

ある日突然言ったのが

「子供って、犬が大きいと

怖いみたいですね!」

 

「・・・う、うーん?まあそうだな、

大犬を怖がらない子も

いるにはいるけど

慣れないうちはあの大きさは

純粋に恐怖だろうな。でも

何だいきなりのその発言は」

 

「いえ、僕、これまで

『犬のことが怖い』のその

怖さの原因が『大きさ』に

ある、ということに

思い至らなかったんです」

 

「・・・じゃあ犬が怖い子、

いや、子供だけじゃなくて

犬を苦手とする大人は

いったい犬の何を怖がっていると

君は今まで思っていたんだ?」

 

顔です。怖い顔の犬、

つまり牙がものすごく鋭くて

噛まれたら大怪我必至、

みたいな犬がいるでしょう?

僕は犬が怖いという人は

ああいう犬のことを

怖がっているものとばかり」

 

「・・・そういう犬が怖い、

という人もそれは

当然いるだろうけど・・・」

 

「でも我が家のアーシーのような

レトリバー系の犬は

人畜無害な顔を

しているじゃないですか。

レトリバー系は口の作りが

柔らかいから噛まれても

あんまり痛くなさそうっていうか・・・

でも見ていると、子供って

アーシーの実際の大きさを

目の当たりにすると、

そのサイズそれ自体に

圧倒されているというか

恐怖を感じている風で。

それで僕は理解したんです、

ああ、大きい犬というのは

その大きさそれだけで

相手に恐怖心を

抱かせるものなのだ、と」

 

 

・・・私は逆にこれまで夫が

『大犬』の『大きさ』に怯む経験を

どうやら積んでいないことに

驚いたんですが、でもそうか、

夫は子供の頃から

それなりの大きさの犬が

家にいた、という話だからなあ・・・

 

あと個人的にアーシーが

初対面の子供にいまひとつ

人気を博せない理由は

その『スピード』にあると

私は考えておりまして、

ええ、アーシー、喜びを

速度で表現する犬なんです・・・

 

『座れ』も『待て』も最近

確実に出来ているんですけど、

その後に子供が満を持す感じで

「おいで(来い、come)」と言うと

トップスピードでその足元に

走り寄ってしまう、という・・・

 

その勢いのまま相手に

体当たりをかましたりは

しないのですが、でもちょっと

あの加速感は正面から見ると

洒落にならないというか・・・

 

ともあれ、夫はこの夏

ひとつの真理を理解した模様です。

 

 

なお『(相手が)大きいと怖い』は

『(自分が)大きいと怖がられる』と

私の中で同義でございまして

私のように大柄に

生まれついた人間は

無意識のうちに周囲に対して

『私は怖くありませんよ』みたいな

態度を示すようになりがちだよな、と

その後ちょっと考えてしまった私です

 

大犬が怖いあなたも

大犬がひたすら可愛いあなたも

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