忘れぬうちに

訓練学校からアーシーを

我が家に連れて帰った日のことを

書いておきたいと思います。

 

 

その日、朝になっても

私と夫(英国人)は

まだ迷っておりました。

 

迷っているというか

「アーシーを家庭犬として

引き取る」というのは

本当に我々にとって

正しい決断で

あったのか、みたいな。

 

まあでもこれはもしかすると

私一人の抱えていた煩悶で

夫はそこらへんとっくに決意を

固めていた気もするのですが。

 

ともあれ、その朝、私は

起きたら自分が左の鼻から

血を出していることに

気がついてですね。

 

鼻血なんて久しぶり・・・!

 

子供のころは

毎日のように

出していた記憶も

あるんですけど・・・!

 

(誇張抜きで毎日出ていた)

 

(鼻を抑えた濡れタオルを

洗面器に入れていたら

洗面器のふちまで

血がたまったのが最高記録

 

まあでも目が覚めた時点で

血はほとんど止まっていて

「しかし寝ている間の

鼻血というのも何だな、

犬のことを考え過ぎて頭が

過熱してしまったのだろうか。

それともこれは吉兆・・・

いや、血は凶兆か?」

 

そんなことを言いながら

朝食を済ませ

出かける準備をしていたら

夫(英国人)が突然左手を抑えて

「わっ!わわっ!何でしょう、

突然左手の薬指が

痺れるように痛くなって・・・!」

 

痛みは数秒で

収まったらしいのですが

理由らしい理由もない

いきなりの衝撃に

夫は動転していて

悪い病気の症状じゃ

なければいいんですけど」

 

「痛みは続いているのか」

 

「いえ、もう大丈夫です」

 

「・・・これはやはり天が我々に

犬を引き取るなと言っているのか

それとももしや・・・おい、夫、

君、さては昨晩私が寝ている間に

君の左手の薬指を私の鼻の穴に

無理やり突っ込んだんじゃないか」

 

「そんなことを

僕がする訳ないでしょう!」

 

「いやわからんぞ、

犬のことを悩むあまりの

夢遊病的行為かもしれん」

 

 

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ともあれ我々は

アーシーを預けていた

訓練学校に出かけたのです。

 

続く。

 

 

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